9月のもう一言
利孟
秋祭幣立てて守る力石
精米機吐き出しぬくき今年米
コンバイン二百十日の朝まだき
寄合の未だ若輩敬老日
仏壇に一基の位牌秋果盛る
巴人
秋まつり弥四の綿菓子風に痩せ
綿飴が風に痩せるというのは絶妙だね
おたび所に酔へり四五人秋まつり
御旅所に四五人が酔っ払っている、秋祭りであることよと源句は詠んでいます
寄附帳の今年も回る秋まつり
去年も今年もという時の流れは俳句には詠まないこと、今を詠みます
孫たちに脆き父なり敬老日
クソ孫俳句ですなあ
敬老の日の庭先に蹴躓(づき
比呂
在祭剃り跡青き天照大神
お神楽の舞手が居丈夫だったというわけね
秋まつり鱗の乾く御饌の魚
神籬に積まるる小銭秋の蝶
万札の束や、千両箱じゃないから積み上げるは?
貝風鈴浜の仮店残りゐて
今はもう秋・・って、不思議なふんいきだなあ
長き白眉がもの申しけり敬老日
ミヨ
老人の日一時紛らす筆一本
酒蔵の屋号のぞかせ柿赤し
盛つ切り飯御滝神社の秋祭り
盛切飯てのは定食屋のどんぶりご飯みたいで、御滝神社で強飯会があるなんてのは栃木のローカル情報で
山柿の凡そ渋し開拓碑
およそって、調べてみたわけかね?
一望の嶽の噴煙秋気澄む
美恵子
敬老日磨がきし靴履き腰も伸び
敬老日開運橋へ回り道
良いもの見つけたね
山積みの幸自慢聞く秋祭り
古時計祭の笛に時刻む
名入り菓子孫と分けっこ敬老日
名入り菓子て、ちと分からん
聖子
奉納の初取り野菜秋祭り
秋まつり稚児行列のおちよぼ口
白髪を染め上げ撮らる敬老の日
写真を撮られるていうと、自分の意思でなく髪染めて、若作りの写真撮られたみたいな
肥満の愛犬眠りがちなり敬老の日
秋まつり仮装行列コンクール
仮装コンクールはあっても、仮装行列コンクールは分からない
雅枝
盆の月風に乗りくる遠囃子
祝いやる側に居りたし敬老会
ハロウィンの南瓜のお化けウインクす
南瓜は提灯ですけど
孫ひ孫DNA集う敬老の日
祭果て幼背にゆく苅田道
祭といえば夏祭りのこと、苅田は秋も深まっての季節感ある季語
英郷
ぶっつけの町に繰り出す秋祭り
ぶっつけ」で分かる人には分かるってのはいけません
過ぎし日は墨絵の如し敬老日
つまりは惚けの始まりながら、ボケても過去は思い出すらしい
颱風の去ってマイタケ報消えぬ
理解不能
ありの実に思ひ起こせよ初心
梨を食って何を思い出すのかね?
アキアカリ敬老の日に瑞々し
梨の品種らしいけどねえ、
信子
しみじみと母似の手指古茶酌む
フルチャとは言わないのでは?、夏の季語です
呼び込まれ注がるる地酒秋祭
呼び込まれって、何処に?が分からないのね
一刷毛の雲里山に秋まつり
健脚の敬老の日の早歩き
雨上がる敬老の日の日の匂ふ
別に敬老の日ならずとも
敬子
連れ添ひて永久の歩みの敬老日
ま、めでたしめでたし
赤・緑・黄色のありてかき氷
手間賃みたいな入選です
隣家より高く覗きし立葵
秋祭子供のえがく地球絵図
なんなのかな?奉納絵画展?
江戸風鈴時折母の声に似て
江戸風鈴にそんな音がするかね?
昭雄
敬老会酒豪自認の二人欠け
敬老会は季語では弱い
敬老日父母を持て成す朱塗膳
里山に狐の鳴ける敬老日
敬老日と狐と何か関わりは?、狐は冬の季語ですし
村祭りこの季だけの顔集ふ
季でトキはどうしたものか?
馬を見に行きたくなりぬ村祭
はて、共感を呼ばん感覚ね
青樹
白パッチいなせ女の祭り髪
いなせてのは男にのみ、使うなら男女ともに使えるイキですね
敬老の日憂への無きや行く末に
憂いがあってもしょうがないでしょう
火男の笑いを誘う秋祭り
ひょっとこってのはそのための存在
収穫を終えて安堵の秋祭り
秋祭りはそのためにあります
荒御輿担ぐ女の白パッチ
良人
老人の目立つ山村秋祭り
夕風や踊りを癒す秋祭り
秋祭り若手主役の踊衆
神殿に樽酒供ふ秋祭り
樽酒と、酒樽、どっちかね
提灯を飾る山車行く秋祭り
当たり前の径だなあ
木瓜
碁で負けてそつとたたみぬ秋扇
秋扇てのは夏に使ってくたびれた扇子のこと、つまり、素人将棋か碁かならよろしい
捨案山子両腕斜め一直線
じんわりと父を隣に敬老席
この感性は分からない
やり残し重き熱さや秋の蝉
ご近所と肩を並べて秋祭