2月のもう一言

利孟
梅見かな天神様に女坂
待春や眼科医暗き部屋にゐて
見上げたる口の白息お松明
逃げ水や外の床几で待つ蕎麦屋
雪に足とられて巡り雪祭り
比呂
雲の上に雲の流るる梅日和
己が語に己が領き日向ぼこ
地吹雪は魑の混ぢる声とかや
笹船の忽とむきかう春の川
帆引綱の帆の大はらみ春隣
信子
句碑離れ句碑へ仁右衛門島春よ
野水仙島守る一戸島になほ
まだ固き漁港の風や梅二月
まだ」はどうか
何よりの笑顔の力迎春花
なんか宗教か?って感じだね
浅春の水練り離る手漕ぎ舟
良人
梅の香を城の石垣留め居り
畑中の農家の庭に梅一樹
逃げ水やたまゆらの如定まらず
山間の生越の梅園浮かび居り
ナマコシってなんだ!?、まあ越生でしょうね
梅匂う月ヶ瀬村に句碑立ちぬ
雅枝
逃げ水や追うて夕日の三丁目
蝋梅の香に偲ばるる遠き唐
たれか呼ぶ振り向けば梅ほのかなり
白梅や枝は競うて空恋うる
陽炎や尾を振る犬の影を見ぬ
昭雄
相似たり逃水放哉山頭火
よく勉強してますなあ
梅真白浜田庄司の長屋門
ちと工夫が無いね、モノといってもだけでは無い
会津路に和蝋燭買ふ梅日和
逃げ水に突込んで来る猫車
廻し抱く嬰も紅梅見上げけり
ミヨ
逃げ水や鳩翔たばまたひとたむろ
枯葭や沈む村の名蝦夷に立つ
ダムで北海道へ移転した村て話は難しいだろうね
いろは坂俄かに化粧ふ初霧氷
権現様拝す境内梅日和
拝す境内は余分でしょう
語らふや木椅子あたたか梅見頃
あたたかは?
木瓜
春陰や腹四分目眼鏡拭く
腹具合と眼鏡にどう関わりが?
何気なきことに幸あり野梅咲く
まあそんなところでしょうか
逃水や弾み聞こゆる栃木弁
春更くる十二年経て披露宴
そういう人も居るでしょうが、だからなに?
うかれ猫居切るこの道前後なし
居切る?
英郷
一輪の白梅見えしも頬かたし
逃げ水や車の先へと影急ぐ
春うらら揺らぐ姿に追いつけず
温もりが辺りに漂ふ梅林
温もりは季語ね
舗装面更に先行く逃げ水に
発想が皆同じです
巴塵
逃げ水や赤き前掛地蔵さま
梅東風や小走り廻わる緋の袴
巫女さんを駆け回らせては漫画です
風少し梅の花弁雨情の地
三句切れ、雨情の地で分かるのは宇都宮あたりのローカル事情でしょうね
梅ばやし風雷神の雨うてり
逃げ水や麦のみどり足もとに
敬子
天空へひらく紅梅峡の風
旅の夜の頼まれて播く年の豆
来訪者に豆まきを頼むってあるのかな?、蒔くは種
冬すみれ流れふくらむ巴波川
中下句はなかなか便利に使えそうな漢字
人生記綴る米寿や雪椿
介護士に頼る飲食福寿草