4月のもう一言

利孟
蘖の伸び転生の雑木山
囀りに応へさへづり起ちにけり
シーソーの刹那の高み春逝けり
音立てて田ごとに別れ春の水
汐の香と花の薫りの桜餅
会田比呂
亀鳴くや竜の蹴爪の掴む珠
惜春や手打たばるると竜の声
蘖や峠の陰の石の神
石仏だと置いてあるくらいでよかろうが、石の神とことさらいうならこうかな
湧水の揺るがす小石はるじをん
忠敬の草鞋を濡らす春渚
春渚ね?
石塚信子
どこまでの青へ惜春の飛行雲
蘖や岸を離るる手漕ぎ舟
ちと当たり前か?
春惜しむ日のなほ燃へて落ちにけり
燃ゆ」はハ行では無いです、旧仮名は十分調べて使いましょう
校庭の式の歌声ひこばゆる
多分卒業式とかを今時で外でやったのでだろうが、校庭の式は?
ソファーに仔犬の寝息紫木蓮
犬俳句、孫俳句いろいろありますわな
小又美恵子
微紅き蘂落つ小道や春惜しむ
季重なりですが
惜春やオンライン授業の通知来ぬ
オンラインで呑む同期会春惜しむ
蘖やケーキの蝋燭数え立て
蘖や碗のお替わり競い合う
椀子蕎麦かな?、椀、碗材質で使い分けます、旧かな満載の添削
笠原木瓜
還暦を経て道遥か養花天
還暦を経るってあまり言わないのでは?
ひこばえや住めば都ぞ陽を受けて
ピョンと跳ぬ小かわずとして生まれけむ
なんか不思議に面白いんだけど、評価して良いのか迷います
ひこばえや生まれ落ちれば一等地
住めば都とつながってる?
猫の子の眼は大きくて揺るぎなし
野口英郷
齢かな惜春の情高まれり
俳句は若々しい方が嬉しいんですが
閑散と人の影なく惜春に
閑散=人影が無い、紙の新聞紙は言わなくてよろし
山歩き蘖の芽に和みあり
惜春や新型コロナ厭ひけり
更地には主なしとて蘖る
堀江良人
ひこばえや風運び来る沢の音
幾重にも重なる山並み春惜しむ
吹く風や裏磐梯に春惜しむ
安達太良の山容まじか春惜しむ
マジカ!って最近「ほんとかよ?」みたいな意味ですよ
岩木山白き頂春惜しむ
オイワキノと読みます
泉敬子
歩く人立ち止る人夕桜
目薬のとつぽり甘き花疲れ
百歳のレシピに学ぶ春の味
大平山の山満開の桜かな
被災地へ桜前線届きけり
栃木昭雄
渾身に撞く鐘一打春惜しむ
抽斗に仕舞うが如く春惜しむ
大切にとっておくってこと?
まつすぐなひこばえ活けて奥座敷
ひこばえや仏と神の国繋ぐ
倒木が仏で、伸びゆくのが神の国?
ひこばえにたしかな大地子の背丈
ちと自分の考えの中に入り込みすぎている