6月のもう一言

利孟
甚五郎作と伝へて飾り山車
アラームの開けたら閉ぢよと冷蔵庫
動員に過ぎし青春蓮咲く
令和3年6月11日泉敬子会員没、享年65歳、栃木市界隈での吟行など随分お世話になりました、ご冥福をお祈りします
勅使馬曳かせ祭の列起てり
肩揚げに蝶の重なる浴衣の子
肩揚げって子供に決まってんじゃん:ミ<とはおっしゃいますが、浴衣かなではなんとも可愛さが出ないかと
昭雄
祭笛高音のときは眼を細め
鼻筋の一刷毛光る祭稚児
たかぶれば悲しみ増しぬ祭笛
ちょっと祭笛としてはどうかなではあるが、祭りの後の空虚感とのかさなりもあり
熟睡せる祭浴衣の子は背なに
は」というと他にも何か?となるが・・
蝦蟇踏み出す一歩面構え
面構えそのものには何も無い、顔の造作っていうだけで、大きい小さい、怖い優しいがないと/踏み出す一歩の措辞の雰囲気が良い:ミ
美恵子
初浴衣帯を高めに初デート
初浴衣は今年初めて、おろしたて、初々しさがあります
下駄の音の高き低きや夏祭り
ネ、オト、使い分けがよかった
WEB予約一本指でさっと取り
無季でもあり、川柳にしかならない詠みようでもある
息凝らしやっと一匹出目金掬う
一匹はいらないでしょう、デメも分からないわけではないが
ひっそりと当番だけの夏祭り
比呂さんの添削の陰祭もありそうだが、それだと今のコロナとは関わりなく、決まり事
良人
スーパー銭湯祭男に風呂埋まる
湯の宿の廊下赤らむ藍浴衣
座るたび腹をゆるめる浴衣帯
狙いすぎかも、ゆるめるってどうするのか?
藍染めの揃いの浴衣若夫婦
浴衣で切れてしまうから,若夫婦にかかるように
祭り笛自動車騒音の中聞こゆ
こういう街のざわめきのことを、マチザイといいますね
ミヨ
黄菖蒲や尊徳堀の淵あかり
尊コ堀ってあるのね?/尊コをNHKがやっていたが、今市にあって/お月さんが登ってきた雰囲気:栃
浴衣生地晒す渡瀬のさぐり足
川晒しってあるようだが季節はおそらく冬じゃ無いの?/探り足?微妙:比
薔薇咲くや万年筆の癖なじみ
ペン先の書き癖あたりなんだろうが、うまく言えないね。薔薇ととりあわせは?
精米所小糠けちらす子雀よ
鶏だとわかるけどそうなの?
石仏の御堂下ろ据ゑ在祭
お堂を山の上から下に移してお参りしやすくしたってそれは一句では詠みきれない、オロスエ?です
木瓜
夏立つや古老古着を脱ぎ棄てて
古い上着よさようならってあったな、ちょっと面白い
蹴り缶の音切り裂ける夏の空
ケリカンていうの?
論外の孫の反抗暑き夏
論外:あってはならぬ、存外:思いがけぬ、夏が暑いのはあたりまえ/子の反抗や:比
祭笛おぼろなる過去掘り起こし
若さ発つ浴衣の折目おろしたて
若さ発つ?/しっかり折り目が目立つのが若さのようで:木
英郷
ふる里や何はともあれ夏祭り
夏祭り軍艦飾りはいづくんぞ
満艦飾?、万国旗、無いもの、ことは詠まない,観念的になります、眼前を詠むということ
今年なら着せて見せたし染め浴衣
今年なら?、浴衣は染めと決まったもの、藍浴衣はあるけど
コロナ禍に祭囃子も遠のけり
あるの、無いの?
浴衣着て大杉橋を渡りしなむ
大杉橋?は日光の太郎杉へと渡る橋、神橋は別、浴衣は着るものだから、脱いだりするときにはいうが、着るとまで言わずとも着ているのです