11月のもう一言

利孟
狐火の梢を渡る風に揺れ
修学院荘の棚田に掛けて稲架
稲架掛けの稲束緩み実習田 比〇石
小学校かな:比/農学校などでの初めての作業:石/
あと一合頼みつよそひ河豚雑炊
ほうと呼べば狐火しばし消えてまた 比ミ〇
ほうと呼べばという山の雰囲気:ミ/
隙間風客の錠差す躙り口 比石
小さなところに目をやって:石
スコーンとブラックティーと冬薔薇 比○
とってもすてきな取り合わせ:比/
ミヨ
おみくじの難儀気がかり実南天 利☆
難儀に南天は秀逸かも、気がかりは無くてもかな
稲襖解けば風わくところかな 利〇比石美○
この風景良し:石/
住み慣れし家棟の何処ぞ隙間風 利〇
稲掛けや慣れし間合いの夫婦かな 利石美
間合いがあってるのが良い夫婦:石/
芋茎干す軒端の色に仕上がりぬ 利比石○美
軒端の色が秀逸:石/
信子
隙間風サハリン望む北の宿 利〇
北海道ではこういうのは無いんですけど、森進一ですね
狐火や太白星の山の端に 利〇比
金星=太白星
夕稲架や男体山を遠くして 利比ミ
稲架掛けを渡る風の香戸口まで 利ミ美
雑炊の熱きも馳走吹き冷まし 利比美
吹き冷ましは落ちとしては面白くない
那須野が原暴れ来たりて隙間風
隙間風じゃないでしょう
雑炊の一緒くたなる美味さかな
うまくなさそう
比呂
運ばるる小昼と薬缶稲架蔭に 利〇石美
作業の合間の腹ふさぎ、何気なさ;石/
山装う湖は川鱒産卵期 利〇ミ
産卵期っていかにも季節みたいで
義経も静もマスク菊人形 利ミ
もで繋いじゃうと、全部の人形になりそう/見ないと想像できないがご時世:ミ/
思いのほかは金賞なりし菊鱠
狐火や灯ともし頃の湯治宿 利美
狐火を幾度見んと山ことば
かりそめに住みし貸家の隙間風
避難住宅とかなら分かるけど
美恵子
雑巾掛け競う廊下や照夕陽 利〇
被りとり藁屑払いて昼餉かな
季語は?、稲架掛けや姉さん被りに藁の屑
稲架掛けやチェレスタの音ラジオから 利比○石
農作業が優雅すぎませんか?/優雅:比・石
隙間風聞き耳立てて帰宅待つ
帰宅待つとか、ごくごく個人的事情ってのは素材としては面白くない
サイレンと遠吠え響き隙間風
同窓会雑炊となり本音かな
なぜそこまで打ち解けない
祖母語る昔々の狐火を
お話の中の狐火は季節感が無くなります
英郷
機械化で昔懐かし稲穂架け
陳腐、その先まで考えよう
急術後雑炊啜れる安堵感
墓見えし破れ障子の隙間風 利比
陰々滅々ってのはどうも、建具は冬の季語だと覚えといてください
インフルや玉子雑炊母の味
風邪インフルも季語だけど
ベランダの隙間風入る外景色
外景色って?
早や退院うちでの雑炊身に沁みる
身に沁みるかね
竿稲穂前後に沈む担ぎ足
天秤棒かな、担ぎ足?、ユニークな造語だが評価は出来ない
比呂
十でとうとう死ぬるお手玉大石忌
○十でとうとう死ぬるお手玉大石忌
曼殊沙華永代供養願ひでて
 曼殊沙華永代供養願ひでて
永代供養って頼まなければしてくれないのは当たり前
乳離れ早き児に吹き冷ます芋雑炊
・乳離れの児に吹き冷ます芋雑炊
乳離れの遅い子だって乳離れはするわけで
秋虹や神の逢瀬の通よひ橋
○秋虹や神の逢瀬の通よひ橋
忘却やコキアは色を地に返し
 忘却やコキアは色を地に返し
多分評価すべき名のだろうが分かるん
車窓に手を合わせ別るる寒月光
 車窓に手を合はせ別るる寒月光
天空へ一羽誘わん鷹柱
 天空へ一羽誘はん鷹柱
古井戸に縄なき滑車竜の玉
☆古井戸に縄なき滑車竜の玉
冬構え落人部落いもり焼く
 冬構へ落人部落いもり焼く
いもりの丸焼きが落人部落の産業みたいで?ところで冬になってもいもりは捕まえられるの?
英郷
狐火や近L.き人の報せるか
・狐火や近L.き人の逝く報せ
狐火か隣家の屋根の上に出づ
 狐火か隣家の屋根の上に出づ
火事じゃあるまいし
狐火はベアトリーチェの灯か
 狐火はベアトリーチェの灯か
ダンテの神格化した初恋の女性らしいが、勉強不足にして理解不能
煉獄の光と成るらむか狐火は
・煉獄に狐火うすき灯を点す
初霜にキラキラ輝かる瞳あり
 初霜にキラキラ輝かる瞳あり
瞳といえば存在は認識できているからありなど使わない(字数が勿体ないからもっと言える)