社会保険労務士 森 芳樹
【社会保険労務士のインターネット電子申請等その2】
 
平成16年10月
 筆者が社会保険労務士業務のインターネットによる電子申請に着手してから平成16年10月現在で7か月を経過したことになる。この間インターネットによる電子申請(社会保険労務士の電子証明書による電子署名のみで処理可。電子署名の入力要請があった場合には全箇所社労士の電子署名を使用する。事業主の電子証明書なし。)で処理できた作業は、所轄の社会保険事務所に対して送信した様式記入による健康保険厚生年金保険被保険者資格取得届(但し被扶養者異動届は郵送添付書類)及び喪失届・厚生年金手帳再交付申請・賞与支払届と総括表の提出等ですが様式記入方式のものであればすべてOKのようです。
 公的個人認証サービス(市町村で住民基本台帳カードに電子署名を組み込んでもらう。費用は1000円程度と超安値)を利用してのインターネット電子申請で処理した作業は、筆者の個人事務所分の賞与支払届と総括表です。
 現在のところ、社労士の電子証明書だけで健康保険被保険者資格取得届をインターネットで電子申請処理できるアプリケーションソフトと書式は、厚生労働省が提供している『様式記入により作成した届出書』の添え書きのあるものしかありません。給与計算ソフト等と連動して使用する社会保険庁提供の磁気媒体届出書作成プログラム・労働保険適用徴収電子申請システムで上記の電子申請をする場合には、社労士の電子証明書に加えて事業主の電子証明書が必要です。
 公的個人認証サービスを利用してのインターネット電子申請は、電子証明書の入ったカードをカードリーダーという機器(3千円から1万円程度で特殊販売されている)で読み取り処理する必要があります。
 電話回線は、ISDNの場合、通信速度が遅くADSL・ケーブルテレビ回線の方が費用も安く通信速度も速い。東京の社労士事務所は、ADSL回線利用が圧倒的という。インターネット電子申請のできる設備環境構築のための費用は、パソコンがすでにあり、インターネットもできメールアドレスもあるという状態にあれば、電子証明書とカードリーダー購入代があれば足りる。ただし、インターネット電子申請をする環境設定などの諸作業は自分ですることが条件です。
 前回にも書きましたが厚生労働省のHPからダウンロードしたプログラムのパソコンへのインストールの順序は、@厚生労働省認証局証明書の組込作業A社労士の電子証明書の組込作業Bjavaの組込作業C申請用プログラム一式の組込作業となっています。申請用プログラムの更新作業は、javaが稼働している状態で、古いシステムを削除し、更新プログラムをインストールする必要があります。javaとはOSのウインドウXP等の上に乗っかり、OSとアプリケーションソフトの中間で作業するプログラムです。最近購入したパソコンには、予め最新のjavaが入ってします。しかし、この最新のjavaは厚生労働省のアプリケーションソフトに対応していません。したがって、厚生労働省のホームページからアプリケーションをダウンロードできても、インストールができません。これに対する対処方法は、予めパソコンにインストールされていたjavaを削除し、厚生労働省指定のjavaをダウンロード及びインストールする必要があります。
 さて、社労士が送信した電子申請書を受け入れする役所側の現状は、各担当者が覚えながらの状況にあり、お互いそのへんのところは理解し合い作業を進め内容を深めることが大事との判断をしています。  以上
 
平成18年4月
 労働保険年度更新事務が社会保険労務士の電子証明書のみでインターネット電子申請できた。事業主の電子証明書に替わるものとして確定申告書に表示されている識別・暗証番号を使用した。
 愛知県の場合、所轄の監督署とハローワークは電子申請書の受入はせず。すべて、愛知労働局がインターネット電子申請による年度更新の労働保険申告書の受付をした。誤って、所轄の一宮労働基準監督署へ送信してしまったが、一宮署は愛知労働局へ転送してくれた。 当局のサーバーへの接続により自動的にデータを取り込めれたのは概算保険料のみで会社所在地・会社名などは手入力の必要があった。
 また、申告書の計算機能に問題点が感じられたが、おおむね初回にしては満足できた。建設業など二元適用事業所の申告書も無事インターネット電子申請により処理できた。
 
●平成18年5月
平成18年5月、社会保険労務士包括委任状方式(社会保険労務士の電子署名のみで処理)の準備にはいる。包括委任状システムでインターネット電子申請するため、愛社労事務局へ電子申請する予定事業所分の申請書を提出する。この方式は、社会保険庁の提供する磁気媒体システムチエックをクリアしたフロッピー内蔵データを厚生労働省のシステムで申請するもの。申請の際の電子署名は、社会保険労務士の電子証明書のみで処理可能。事業所分は、電子署名に替わり、パスワードと暗証番号を使用する。