こまった爺さん


世の中にはいろいろな人がいる訳で、
今日、窓口に来た爺さんにはまいりました。

1枚ものの証書になっている定額貯金を、金利が低いから今の金利に預け替えたい。
ついでに通常貯金の通帳から幾らか出して合わせて1枚の証書にして欲しい。
・・・ということを望んでいるようなのだが、それを理解するのにひと苦労。

「こう、こう、こうでいいんですね?」
と念を押すと
「・・・・・・・はぁ???」
と聞き返してくること数知れず。
どうしたいんですかという問いかけにも、どうしたらいいんですかと返してくる始末。
正直、相手が客でなければ怒鳴りつけているところですよ。

取り敢えず定額貯金の証書はつぶすとして、問題は通常貯金から幾ら出せばいいのか。
出したい金額を書いて下さいと言って払い出しの伝票を手渡しても
途中まで書いて、その後は何だかボ〜〜〜っとしているみたいに書くことを放棄。
しまいには全額書こうとするので「解約するんですか?」と尋ねたら、しようかなと
答えるのですが、その通帳は各種の公共料金や税金の自動払いに使われている訳で
普通ならそう簡単につぶすべきではない通帳だったので
「これ、解約したらまずいでしょう」と言うと、「そうなんですか?」と・・・。

どうもこの爺さん、家のお金のことはすべて婆さん任せにしてきたようで
今日は婆さんに言われて、「初めてのお遣い」だったようでした。
この爺さん、もし婆さんが先に死んだらまともには生きていけないなと思いました。

結局、通帳から出す金額は無難なところをアドバイスして、なんとか帰って 頂きました。

・・・・・疲れるから、もう来なくていいからね。