参加者史上最多TOSS五色百人一首第1回岡山大会大盛況
TOSS関西中央事務局・TOSS兵庫播磨むしあなごの会 松本 俊樹
 
1 事務局担当熊谷先生から相談を受ける
 大会2週間前、事務局の熊谷先生から相談メールを受けた。

 五色百人一首岡山県大会まであと2週間を切りました。
 しかし,予選の方法が決まっていないのです。
 1時間で,200人を,スタッフ17人で,裁く方法を考えています。
 小野先生と,今考えられるベストの方法を考えています。
 南大阪大会に似た,ローテーション方式です。
 それを是非,見ていただいて,斬っていただきたいのです。
 甲本先生からも,「俊樹先生に見てもらいなさい」と指示を受けました。
 木村孝康先生曰く,「これはかなりやばいよ。」でした。
 火曜日は後楽園との打ち合わせ,金曜日はMAK例会にてスタッフの練習です。
 (自分達の都合ばかり申して申し訳ございません)
 水曜日か木曜日に,兵庫の方へ伺わせていただけないでしょうか。
 小野先生と2人で参りたいと考えております。
 日曜日には,大阪エネルギーに参加します。
 そこでもう一度見ていただきたいと思っています。
 
 4月上旬のMAK例会でメンバーの作業を拝見したことがある。岡山県内各学校への案内プリント配送作業である。各学校で増し刷りしなくても良いようにとの配慮で児童数分の配送作業。このような膨大な準備を経ての大会前。それでも開催に不安があるとのこと。
 
2 200名参加の意味が松本には見えてなかった
 取り急ぎ松本は次のようなメールを書いた。

松本俊樹です。200名、すごい集まりですね。
参加児童にはそれなりに満足感を味わってもらいたいですね。
> 1時間で,
> 200人を,
> スタッフ17人で,裁く方法を考えています。
4人グループで50組できますね。
と言うことは審判が50人。50人も無理なので半分ずつで25人。
それでも1人2組見ることになりますね。
できそうでできません。
競技ですから。審判の力量によります。

10組(40人)ずつで5回戦。
1回戦10分(入れ替え時間などあり)で1時間の配分。

この予選の組み合わせは事務局であらかじめ作っておくのです。
各2位まで進出。
これで100名。
3位グループのみ敗者復活。・・・・・・・・・・
> 小野先生と,今考えられるベストの方法を考えています。
その方法は?
> 南大阪大会に似た,ローテーション方式です。
これは松本は知りません。
> それを是非,見ていただいて,斬っていただきたいのです。
> 甲本先生からも,「俊樹先生に見てもらいなさい」と指示を受けました。
ありがとうございます。
> 木村孝康先生曰く,「これはかなりやばいよ。」でした。
「どこがどうやばいのですか?」
「どう改善すればいいのですか」
それらに対する木村先生のお答えは?
色別にローテーションでしょうか。
ひとつの色を決めるために最後まで行うと待ち時間ができすぎになります。
> 火曜日は後楽園との打ち合わせ,金曜日はMAK例会にてスタッフの練習です。
> 水曜日か木曜日に,兵庫の方へ伺わせていただけないでしょうか。
もし来ていただけるなら木曜日の西風例会日です。
谷先生、木村先生もおられます。
ということで木曜日の西風例会当日が一番確実です。
以下例会案内です。
例会場所は・・・
山陽道→姫路東・播但道→福崎・中国道→滝野社IC
→R175南下→社町役場方面に左折→社町役場近くに福祉センターあり
近くまで来て谷先生の携帯に連絡するのが一番です。
 
 今思えば悠長な返信である。しかしその時点では松本も事態を把握し切れてなかった
のである。TOSS西風例会がすぐに(6/19)あったのが幸いであった。
 また、この間、MAK代表の甲本先生から電話連絡およびメールでの助言依頼をいただいた。大したこともできない松本だが西風例会(谷和樹代表)での検討時間だけは確保できた。
 
3 細かい動きは当日になって見えてくる
 例会直前、大会準備で大忙しの熊谷先生からの返信メールが来た。

俊樹先生、熊谷○弟です。
> その方法は?
審判の数が少ないこと,時間が短いことから,
4人グループは作れないと考えました。
1試合でもたくさんしてほしいので,10人ほどでグループを組み,
試合をする度に,ひとつずつずれて相手を替えます。
A   B → C → D → E
 →              ↓
J ← I  ← H ← G ← F
偶数の場合は,Aの子を固定で,奇数の場合は,試合数の1つ少ない子でもう1試
合します。(南大阪大会)
5対戦〜8対戦を,3人で審判をします。
 
 この動きの把握が難しかった。まさに百聞は一見に如かずであった。
 大会当日実際に子どもになり動きを体験してみて見えてきたのだ。
 「移動の時にまず固定するのはだれか。」
 「欠席の場合は?」「遅刻の場合は?」

予選時間(80分)を,3部に分け,1部が25分使うようにしています。
最初は,6会場を,青で2会場,黄で2会場,ピンクで2会場として,
1会場を3人(読み手1人,審判2人)で回そうと考えていたのですが,
ぐちゃぐちゃになると,孝康先生からアドバイスを受けましたので,
1部 青(25分)
2部 黄(25分)
3部 ピンク,(25分)と会場内は同じ札で,
読み手は1人,残り16人は審判という形を考えています。
 
 審判の力量がどうしても出てしまう。これはどんなスポーツ・分野でも言えることだ。見える目を持った人とそうでない人では大きな違いが出てくる。見える目を持ってない人が見たなら例え一箇所担当でも危ういことになる。

> 「どこがどうやばいのですか?」
> 「どうかいぜんすればいいのですか」
> 対する木村先生のお答えは?
赤木さんが福島で聞いてきたことをメールで教えてくれました。

 ■木村孝康先生にお会いしました。
 「くまがい先生から相談を受けている。開催の流れを読ませてもらったが、
  かなりやばい感じがした。」
 「・・・(略・松本)
 木村先生は当日も駆けつけ、お手伝いくださるとのこと、
 でもそれまでにできる詰めはしっかりしておかねばなりません。
 木村先生によると青なら青で一括して行うのが効率がよいとのこと。
 例えば、「青札 全・上・下の各リーグ」は
 人数に関わらず「読み手は1人」で一斉に試合が行えるわけです。
 それをここでは黄全・あちらでは赤全・・・とやっちゃうとごちゃごちゃになる。
 
 この指示通りで当日はかなりスムーズに動けた。「読み手1人」は重要。もちろん読み手の力量も大事である。
 
4 結局はひとりひとりの力量が反映される
 大会前の会場での読み手の練習場面。
 「端まで届いてない。」
 「マイクがあるからと言って頼ってちゃダメ。」
 このような厳しい指摘がMAK代表甲本先生から飛ぶ。
 孫弟子小野隆行先生の読みは向山先生の百人一首のテープに似ていたような・・・かなりの回数テープを聞きながら練習されたことと思う。ただ空札が毎回同じ歌だったのがやや興ざめ。適当に変化があればなお良かった。

 あと審判ですが、ひとペアに一人が理想的。
 役員が足りなければ他サークルに動員をかけますか?
 俊樹先生や孝康先生に直接お会いして流れを確認していただくのが一番ですね。
 ■取り急ぎ報告でした。
> 色別にローテーションでしょうか。
> ひとつの色を決めるために最後まで行うと待ち時間ができすぎになります。
その通りです。ピンクの子は,1時間ほど待たなくてはなりません。
それも悩んでいます。
 
 ここまでメールをいただいておりながら大会当日参加は考えていなかった。松本はTOSSのセミナー参加を考えていたのだ。しかし、向山先生からの指示をいただく。何が最優先なのか向山先生に教えられた。(気づかない松本が鈍感なのだ。)

  松本俊樹です。
6/22 エネルギーシンポ会場で向山先生から指示をいただきました。
(谷先生・松本へ)
「近隣の県・サークルの者で都合のつく者はお手伝いしなさい」
以下の者が現在お手伝い隊として参加予定。
1 谷和樹(西風)
2 山口收(むしあなご)
3 瀧口泰広(むしあなご)
4 井上徹也(西風・むしあなご・アチャラ)
5 足立勝彦(アチャラ・西風)
6 川原雅樹(時間未定)
西風・むしあなごML上でもお願いしています。
搬入、受付手伝い、人員整理、駐車場整理、プログラムのガイド・・・
物運び、児童の誘導等、後片付けなど
何でもいたします。
今からスタッフ関係の仕事割り当ての変更無きようお願いします。
(割り当てが無くても自分から動けるように致します)
(急な仕事がありましたら遠慮なく申しつけ下さい)
 
 急な要請にも関わらず快く引き受けたサークルのメンバー。
 「このような大きな大会の運営を経験することは得難いことです。」とサークル員に進めてくださった井上好文先生。当日になり家族の都合等でキャンセルになったメンバーもあるがそれはそれで今後何かの機会に自分の働き場所を見つけてくれることと思う。
 
5 動ける場面で最大限に動く
 松本をはじめ助っ人メンバーはある意味でゲリラ部隊である。後方支援部隊である。
雨模様なのでテ
ント設営。真っ先に指示をしつつ立てる。これがまた楽々なのである。自分の学校の運動会でのテント設営と大違い。さすがTOSS教師という動きなのだ。
 受付前のひととき。200名(保護者を入れれば500名近く・・)をどうスムーズに受け容れるか。それぞれの部署でいろいろ工夫がなされたに違いない。大会関係の袋(個人名入り)は名簿順に並べる等・・。
 開会式での入場児童を参加グループごとに並ばせる補助・・・
 これらの動きは実際の学校でのイベント・行事での教師の動き・目配せに大いに通じるものがある。
 TOSSの教師と共にイベントに参加すると学び・感動が大きい。
 
追補:百人一首大会に参加する児童はやはり知的である。待ち時間の過ごし方、受付で   の受け答え、出場までの待ち方・・・
   騒ぎまくる子や変な行動をして注意される子はいない。
   何かのスポーツ大会の運営や引率の経験と比べてみればよい。
   子どもを知的に鍛える大切さが実感できた。