学習指導案の形式について   H15、5,14(水)  松本俊樹

■以下の二つを形式として提案する。

<提案1> 従来型(?)
<提案2> 発問指示型
 
 研究授業に際しては新しい形式の指導案(意図も含めて)の提案も認める。
 
 
 
 
 
■提案1 従来型の指導案例
 
 第○学年算数科学習指導案
                        指導者 ○○ ○○
 
1 単元名  分数のたし算・ひき算    →教科書の単元名
 
2 目標                →指導要録の観点・評価規準に沿った目標
 ・分数の良さが分かり、進んで分数の性質を調べたり、分数の加減を使う問題を解い  たりする。(関心・意欲・態度)
 ・単位の考えに着目して、異分母分数の加法・減法ができる。(・数学的な考え方・  表現・処理)
 ・等しい分数とその性質を知り分数の約分・通分について理解する。(知識・理解)
 
3 指導に当たって
 ・(教材観)   → 学年の前後関係(教材の系統)を示す。
          → 単元における教材の基礎基本を示す。

 4年 分数  
   ・分数の概念と表し方
   ・真分数、仮分数、帯分数
 





 

 5年 分数  
   ・同分母分数の加減計算
   ・分数の第二義
   ・分数と小数の関係
   ・等しい分数
 



 

5年 小数と整数
  ・偶数、奇数
 



 
   

 

6年 整数


 




 

 6年 分数のたし算・ひき算
   ・約分、通分
   ・異分母分数の加減計算

 


 
 
 
・(児童観)  →児童の実態(基礎基本を中心にして)を示す。
         ・事前テストの実態調査
         ・学習への取り組み方などを示す。
 
 
・(指導観) →指導の方針を示す。(これまで、これから)
 指導にあたっては以下の点に留意する。

1 説明を極力短くし児童の作業時間を保障する。
2 分数や式の書き方のノート指導を通して学習への取り組みの基礎基本を身に
  つけさせる。
3 ・・・・・
 
 
 
3 単元計画 (全11時間扱い)
 第1次  約分と通分         ・・・・・・・・・・5時間
 第2次  分数のたし算とひき算    ・・・・・・・・・・4時間
 第3次  練習とテスト        ・・・・・・・・・・2時間
 
4 本時のねらい(第2次 第1時分)
 ・異分母分数のたし算、ひき算ができる。
 
5 準備物(あれば)
 ・教科書、ノート、計算スキル
 
6 学習展開

学習活動

 指導上の留意点

1 問題場面を知る。
 ・問題文を読む
 ・立式をする
 ・通分する
 ・計算する






2 教科書の練習問題をす る。



3 計算スキルをする。
 ・コースを選ぶ
 ・計算練習
 ・まちがい直し
 ・ふりかえり
 

・問題文を声に出して音読させ視覚・聴覚情報に訴える。
 (問題場面、問題文を示す。)




 

□1 ジュースが○あのいれものに・・・


 




 
 (解法)
 (式)

・p23の4問を個別に取り組ませる。
 (問題)
・やり方を1問目でチェックし個別指導する。


・個に応じて2問、5問のコースを選択させる。




 
 
■その他、教材(教科書)、ノート例なども付け加える。
 
 
 
■提案2 発問指示型 (発問・指示と留意点を入れて示す。)
 
1 教科書の例題を解く

指示1 教科書23ページを開きなさい。
  2 ノートに日付ページを書きなさい。
 
 ■日付・ページの記入は学習技能として習慣づけを図っている。
  ページは目立つように赤で枠囲み(赤鉛筆・ミニ定規)させる。

指示3 「2 分数のたし算・ひき算」タイトルを読みなさい。
  4 ノートに写しなさい。
 
 ■声に出させて読ませる。声に出させることでどこを、何を学習していくのか意識づ  けさせる。
  タイトルもノートに写すよう習慣づけさせる。

指示5 問題の□1を読みます。「ジュースが・・・」
 
 ■教師の後に問題文を続け読みさせる。ひとりで問題文を読んだり問題の意図を把握  しにくい児童への配慮である。
 

指示6 上手に読めました。もう一度読みましょう。「ジュースが○あの入れ物に
   1/2リットル、」ストップ。あの入れ物を指ざしなさい。
 
 ■2回目の問題文読みの時に途中で切り、教科書の図と指さし指示でそれぞれ対応さ  せる。

発問1 最初から読みましょう。「ジュースが・・・あわせて何リットルでしょ
   う。」ストップ。「あわせて何リットルでしょう。」
指示7 「あわせて」と書いて式を書きなさい。
 
 ■まずたしざんを取り上げる。したがって、「たしざんの立式→通分→解法→答え」 のあとひき算の問題に取り組ませる。
 ■式は数字をきちんとマス目に入れるよう指導する。
  分数の横棒などもミニ定規で書かせる。

指示8 にこにこマークを読みなさい。
    「分母が違うときにはどうしたらよいでしょう。」
 
 ■指名して発表させる。「通分します」。既習事項なので教科書の記述を参考に答えさ せる。 
  (以下略)
 
 
2 練習問題をする。
  
  (略)
 
3 計算スキルをする。
 
  (略) 
 
 ■教科書・教材も示す。指導するノート(児童用)も示す。