4 谷学級での飛び込み授業に挑戦
   鍛えられた谷学級で教師修業  
       加古川市立志方小学校 TOSS兵庫むしあなごの会  松本 俊樹
 
 
(1)楽しみだった飛び込み授業
 公開研究日当日、朝9時前から谷学級におじゃまさせていただいた。
授業をすることと学び・感想をレポートにすることを条件に。
松本は2001年12月にも谷学級におじゃまさせていただいている。
校内の研究としてお招きいただいたのである。
谷先生が1時間公開、その後松本が1時間谷学級で授業。
当時の手応えは今でも忘れられない。
飛び込みの授業であっても自分のクラス(それ以上)にやりやすいのである。
もちろん飛び込みの授業であるから事前にある程度の準備や事前授業をしている。
それでも「やりやすい」「手応えがある」が実感であった。
まさに鍛えられているからである。
01年から2年。
学年クラスは違っても新たな谷学級の力(谷先生の指導力)を実感すべく
飛び込み授業に挑戦させていただいた。
 
(2)松本の自己紹介場面「言ってはならないアマのフレーズ」
 サークルの前田英隆先生が松本の自己紹介場面をビデオおこししてくださった。
楽しいひととき場面だったが言ってはならないアマの教師のフレーズが入っているのである。
どこだろうか。以下に示す。        

 昨日までね、修学旅行に行ってたんですよ。京都・奈良。んでね、バスレ クやりましたねぇ。何やったと思いますか?(子どもを指しながら)バスレク。何かまあるいの(両手で丸く円を書きながら)使った。(指しながら)何使った? そう、風船。風船リレー。風船似顔絵ね。これね、ある人に教えてもらったん です よ。誰だと思いますか?(指しながら)(一人を指して)あ〜、○○さん 知ら なかっ た。(別の一人を指して)誰だと思いますか?そう!谷先生に教 えてもらった。 これは絶対おもしろいよってね、
教えてもらったんで、バスレ クでやりました。 1時間くらいやってんの!5本指で、4本指で送りなさい、キャ ー言ってね、うん。 途中で3回くらい割れましたね。谷学級割れた?お!分厚い 風船だったのかな。 もう、急遽割れたからね、風船膨らまし競争しましたよ。よ うい!ドン!でタイム計って。最高記録、9秒、9秒5。また、やってみてね、谷 学級でも。とっても今日はね、あのー楽しみにしてますから。松本俊樹です。よ ろしくお願いしまーす。
 
 むしあなごMLで出題した。
福井三千穂先生がすぐに見事に正解。
向山洋一著「学級集団形成の法則と実践
 学級通信アチャラ」のP24に出ている。
 
(3)溝端先生の授業に「介入」?!
 松本の前に溝端先生が授業された。
大森修先生の授業の追試である。
漢字「最」の成り立ちから「最」の付く漢字探しという展開であった。
「待たずに6こ書けた人からどんどん黒板に書かせた方がダイナミックになるのになぁ(向山実践)」
などとと思いながら参観させていただく。
その時一人の子の黒板に書く「最」の書き順が気になった。
「そうだ、1回も筆順を扱ってない」
「書かせる前に空書きなどさせて筆順の確認は必要なんだ」
と溝端先生の授業を見ながら学ばせていただく。
すると松本が「最」の授業をしたくなった。
その前に「最」の筆順を確認しなければ・・・谷学級の漢字辞典で調べる。
結局飛び込み授業では筆順の確認は行わず。
筆順をまちがえた児童をわざわざよそから来た松本が指摘するまでもないと思ったからだ。
(これは谷先生の仕事。)
 子供達は「最」の熟語(2字)を板書している。
「うん、これは使える!!」
ひらめいた松本は続きをさせていただく。
まずは書かれた漢字を読ませる。
(溝端先生の授業には読ませる場面がなかったからだ。)
1〜2個、読みの曖昧な漢字もあった。
やはり読みの確認は重要だ。
ところで「最早」が読めなかった。
松本は「さっそく」であると勘違い(早速)していた。
こう言うときは「??」で残すに限る。
(松本の後を継いだ谷先生は見事な幕引きを「最早」を使ってされた。)
 次に・・・「『最強阪神』のように四字熟語を作りなさい」と指示をした。
(向山実践追試)ノートに書かせて松本に持ってこさせる。
前に書かれている二字熟語につなげて四字熟語を書かせる。
「最弱阪神」などウイットに富んだ熟語が出てきた。
さらに四字熟語の下に児童の名前(本人)も書いてもらう。
ご存じ向山実践の「・・しい」の授業の追試である。
そして四字熟語を読んでいく。「最低最悪 松本俊樹」など
しばし楽しいひとときであった。
 
(4)前田先生の授業の後を受ける
 松本が準備してきた授業は結局行わなかった。
準備したのは国語・詩「はたはたの歌」(室生犀星)である。
8/29の亭車場サークルで授業させていただいた詩である。
どのように読めてどのように意見が出てくるか楽しみだった。
結局、詩の授業は取りやめにした。
もっと脈略のあるせめて少しは必然性のある授業にすべきだと。
忙しい公開授業当日の午前中に貴重な時間を割いていただくのである。
せめてつながりのある授業をと思いこれまた急遽変更したのだ。
松本の前の前田先生は「中国の漢字と日本の漢字、同じでも意味が違う」
というテーマであった。
「どらえもん」が漢字になっていたり非常に興味深い授業だった。
「言葉・漢字」がテーマだから・・・ということで関連性のある授業にした。
しかも六年生で扱う内容を。
子供達の教科書をめくる。光村図書。
幸いまだ先の単元であった。
ということで「漢字からできたカタカナ」の授業。
これも楽しいひとときだった。
詳細は授業DVDでどうぞ。
 
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(2)松本先生は「シューズ」を持ってこられていました。やはり心がけが違う
   なと思いました。私は小学校のスリッパでした。もし子どもが目の前で怪
   我をするようなことが起これば、当然、いくら参観者といえども子どもを
   抱えて走る場面も考えられると思いました。
 
(3)松本先生は谷学級の子どもたちと、休み時間に一緒にサッカーをされてい
   ました。子どもたちは松本先生に大変な親近感を持っていたようです。そ
   の次の時間の授 業のときにそのことを感じました。
 
(4)指導案の印字ミスを発見され、すぐに修正されていました。いろいろな場
   面への心遣い、参観するものとしての心構えを教えていただきました。