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「体ほぐし」 ゆったりとした静的な運動 二人でストレッチ


松本 俊樹(TOSS兵庫播磨むしあなごの会)

2人でおこなう「体ほぐし」を紹介しているページ。


1 二人で行うから体の状態に気づく
 二人でストレッチを行う向きは三通り。

1 向かい合って
2 背中合わせ
3 隣り合わせ


 さらに次のような体勢がある。

ア 立って
イ しゃがんで(中腰)
ウ 寝ころんで


 二人で行うから互いの体の状態(堅さ・柔らかさ)に気づくことが出来る。

 たとえば、

1 互いに向かい合い肩を持ちあって体を曲げる運動
2 背中合わせで、それぞれ肘を組み合い相手を背中に乗せる運動
3 隣り合わせに立ち、片足をくっつけて手を伸ばしあう運動

 バランス良く運動するためには力の加減やタイミングが必要なこと。さらに体を乗せ合うことで相手の体の重さを実感することもできる。

2 二人で体の調整を行う
 膝を伸ばしてすわる。二人組で相手に後ろから背中を押してもらう運動がある。 無理に押して体を曲げると腰を痛める。柔軟性に乏しい者には苦痛だけの運動。

 したがって次のような工夫が必要である。

 すわって曲げる者には

「後ろから押されます。押されて曲げられないように力を入れなさい」

 後ろから押され、押される方は押されまいと押し合い。

 十秒ほどの攻防のあと「ゆっくり曲げてご覧なさい」これだけで少しは曲がるようになる。

 逆方向への力を利用した運動である。

 「力むな」ではなく「もっと力を入れろ」。

 「バランス良く」ではなくあえてバランスをとれないように「足をそろえて」「片足で」の運動。

 「よく見て」ではなく「目隠しで」の運動にもつながる方法である。(当然安全面にも考慮)

3 二人で交流する
 二人で運動する際にゲーム的要素を入れてみよう。

 根本正雄先生が授業でされるように「足ジャンケン」を取り入れる。
 ところで、なぜふつうの手によるジャンケンより足ジャンケンの方が体育時にはよいのか。次のような理由である。

1 足ジャンケンは全身を使う運動である。
2 運動量とリズム感の確保が可能


 足ジャンケンしてお互いに持つ方持ち上げる方を決め次のような運動をする。

ア 手押し車(腕支持)
イ おんぶ
ウ うまとび
エ ブリッジ・くぐり
オ 補助倒立

 運動量やどの程度までやるのか目安も決めておく。

 たとえば「大またで10歩」「ゆっくり数えて5秒」「5回ずつ」などと。

4 ストレッチ体操の留意点
 ストレッチとは伸ばすという意味である。体を支える筋肉や腱を意識的に伸ばすための体操である。次のような留意点が示されている。

1 決して無理をしない。
2 姿勢に気をつけてゆっくりやる。
3 反動やはずみをつけない。
4 呼吸を止めない。そのためにも話をしながら、ゆったりとした気分でやる。
5 笑顔で10から30秒間、一つの体操をやる。
(「ストレッチ体操」安田、小栗、勝亦  大修館書店より)

 このような留意点を知らずに指導すると子どもたちはついつい力任せに「ストレッチ」に取り組んでしまう。

 4、5のためには次のような指示をするとよい。二人組で行うときに有効である。

 「今日朝食べた物を言い合いましょう」                                  「今日の自分のめあてを言い合いなさい」

 要するに言葉を発し合えるようにすればいいのである。

 それが呼吸や笑顔や間につながる。

5 簡単で効果の高い気功法も取り入れる
 簡単な「気功」も二人組でやってみる。

 一人で行う動きでも二人組で向かい合って行う。
 たとえば「スワイショウ」。

 手を振り動かすだけ。

 しかし、百回二百回と続ける。

 腕を前後に、左右に、身体に巻き付けるように、8の字のように振る。

 立ち方は足幅が肩幅くらいの平行立ちで屈伸運動を伴わせても良いし、足を前後に開いて立って行っても良い。
 他に「さっしょう」という「気功」。

 足を肩幅にして膝をゆるめ少し腰を落とした姿勢で立つ。(「基本功の姿勢」)

 合掌し掌をすり合わせる。垢が出るほど擦り、、熱を発生させるという。

 手のひらが熱くなったら胸の前あたりで手のひらを五センチから十センチほど離して向かい合わせる。

 そして意識を手のひらに集中させるという。(「気をめぐる冒険」勝田正泰 柏樹社)

6 用具を使って体ほぐし
 たとえば次のような用具を使う。

1 ボール
2 フープ
3 タオル
4 とびなわ

 一人が仰向けに寝ころび合図で立つ。

 その時にボールをバウンドさせ立った方が受け取る。

 タオルを持っての引くねじるなどの動きづくりなども可能である。 


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