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松本学級2000年2学期第1日目の記録


松本 俊樹(TOSS兵庫播磨むしあなごの会)

夏休みの修業の成果の発揮と2学期の指針となる重要な1日目をどう指導したか。


<1> 7:45、学校着。

1 子どもたちよりも先に教室に行く。

 教室へ。花を飾る。ユリの花を中心に5つの花びんに。
 花瓶に花を生けていると自然に子どもたちとの会話が出来る。

2 花を飾ろう

 休み中の提出物についての質問にも答える。(板書で指示)
 富士山の石を持ってきてくれた子、貝殻や珊瑚を持ち込んできてくれた子もある。
 朝のあいさつ後、始業式までの過ごし方を指示。
 「学校・学年だよりを読む」である。
 ただし、8:35には体育館へ出発するように指示。
 職員打ち合わせ終了が8:35すぎ。4の1はすでに体育館に。
 松本は窓あけ、電気、マイク、表彰関係の仕事もさせていただく。

3 教師自らが動く姿を見せる。


<2> 8:45より始業式。
 始業式中、かかとがしっかりくっついていた子は3名。
 当然聞き方が抜群によい。
 帰りのあいさつの時にほめる。

4 1日目なので小さなこともほめることができる。

 式後、夏休み中の全国大会での2位になった児童の表彰。
 松本が紹介する。
 「夏休み中に東京で・・・」と語ると(語ったつもり)
 式終了でややざわついていた子どもたちはしっかり聞き始める。

<3>9:15終了。9:30までそうじ時間。

5 体を動かすから頭も活性化する。

体育館でクラスの児童に「そうじ」の指示。

6 できるだけ空白の時間を作らない。

当然のことながら2つの質問。
「班はどうなるのですか。」
「お茶を飲んでいいですか。」
「1学期の続きです。」
「一瞬の間に飲みなさい。」

7 質問は最後に答えること。

8 全員に伝えること。

ネクタイ姿の松本はジャージに着替えてそうじ。

9 服装でも意気込みを示す。

すでに子どもたちは机を運んでそうじに熱中。
約12分で教室そうじ終了。

そうじ終了者から「下」の本を運ぶよう指示。

10 先の行動まで教師が見通すから指示できる。

次々と手伝いに来てくれる。
隣のクラス分や2年3年分も運ぶ。
さっそくみんなのためになる仕事が出来る。

11 人に役立つ仕事をさせ、ほめる。


<4>9:30〜9:40は休憩時間。
 その休憩時間もそうじに取り組んでいた児童3名。
 渡り廊下そうじ担当であった。
 私も手伝い仕事をねぎらう。

12 もう一歩のがんばりを見逃してはいけない。


<5>9:40〜学級指導。

 内容は次の通り。

1 プリント確認
 学年だよりを読む。
 「朝ご飯」の話題が出てきたので「朝ご飯を食べてきた人」を確認。
 2名食べてきていない。
 「ごはん」か「パン」かもたずねる。
 どちらがよいかも話をする。

13 食教育はあらゆる機会で行う。

 行事予定も読み上げ質問を聞く。(質問なし)
(ここまで10分間)

2 教科書配布
 配布しつつ名前もかかせる。
 「漢字で書くのですよ」と指示。

14 大事なことはその場で指示し確認もする。

 国語の教科書の詩で授業をしようと思っていると
 大阪書籍版にはない!!
 参った。

3 漢字、計算スキル配布
 「毎日持ってくるのですよ」と確認

4 渡すときには当然のことながら「どうぞ、ありがとう」

15 年間を通して「どうぞ」「ありがとう」を指導する。

 「きちんといえていますね」とほめると言い忘れていた児童も思い出して言える。

5 提出物確認 
 「○○出した人たちなさい」と次々と確認。
 私は立ってない児童をメモする。
 「よくやってきました」などとほめる。
 ポスターについては貼りつけるカードがあったので確認しつつ書かせる。
 あとで教師が書くとなると大変な手間になる。

16 その場で子ども自身にさせる。ほかの子がきちんとしてきているのだから。

 はさみやのりを持ってきてないが教師がこの場は用意しておく。

17 子どもが使うものの余分をあらかじめ用意しておく。

 通知票のみ名前を呼んで確認。
 返事の仕方をほめる。

18 「はい」といつでもきりっと言える子に育てたい。

(ここで10:10。ちなみに何をするかは板書で示してある)

19 見通しが持てるから集団として動きができる。


6 係を決める
 「1学期と同じでもよい」
 「人数が多かったらいくつかのグループに分かれます。」
 「希望は全員通ります」

20 やりたい仕事に就くから動きができる。

 「どうしても必要な係が残ったら2つ目の立候補を受け付けます」

21 クラスのシステム上必要な仕事も考慮する。

自分の希望が通れば人間というものはもう一つくらいやってみようかという気になるものである。
 「全員起立。どんな係になりたいか発表しなさい。」
 「いわれた人は座りなさい。」
 「発表しなかった人起立。」
 「ないと困る係を発表しなさい。」
 係名の所に名前カードをはらせる。

22 名前カードはいろいろな場面で活用可能。

 4名以上の所は2つ以上に分ける。
 「体育係AとB」のように。
 別れた係に必要な係を兼任してもらう。

23 人数を絞り込むから一人ひとり仕事ができる。
24 ABと二つ存在するから競争意識が芽生える。

7 委員長を決める。
 代表委員会に出席する児童である。(クラスによっては違う仕事が付随している。)
 立候補。しかし、「しーーん」

25 このようなときにはつとめて笑顔で楽しむ。

 「全員起立」
 「2学期がんばろうという人は立っておきなさい。」などと言って立候補者が確定する。
 「どうしても都合があって・・・と言う人は無理をしなくてもいい。」というわけである。
 ここら辺が私の弱さかも知れないが・・・
 男子4名、女子5名が立候補。
 どうやって決めるか立候補者に聞く。
 「投票」という。
 「ジャンケン」「抽選」もあることを知らせたが「投票」がよいとのこと。
 どうせなら選ばれるかどうかの方が本人にとって納得するのだろうか。
 あいさつは一言言ってもらう。
 「体育の時間にいろいろ手伝います」
 「私のめあては・・・・」
 「みんなのために何かをがんばります」
 前に出て半指名なしあいさつである。
 
(ここまでで10:30)

<6>連絡(明日の予定、持ち物、宿題「1日目のこと:作文」)
  9月の生活目標も書かせる。
  連絡帳に○を付けて帰る用意。
  班ごとにさようなら。
(10:40)
  
<7>一斉下校の日である。

 4の1は1番に運動場に出ている。
  一斉下校の司会は松本。
  8割方そろって号令をかけていると全員並び終える。

26 待たないからよい。待つから乱れる。

 朝の登校の様子とあいさつの様子をほめてさようなら。

27 ほめるから理想像を追うことができる。 


<8> テンポよくぎっしりした1日であった!!
   一連の流れの中で次のような指導を入れ込むことが出来た。

 1 はいの返事
 2 あいさつ
 3 どうぞ・ありがとう
 4 人のために何かをすることの大切さ
 5 やる気を何かの形で見せることの大切さ
 6 見通しを立てて行動すること

 私の行為の中には次の3つを示し得たと思う

 1 喜働(喜んで働かせていただく)
 2 感謝
 3 明朗


<9> みやげを持ってきてくれた児童にはすぐにお礼の手紙を書く。
  その時間をどう作るか。
  「みやげに関するエピソードをみんなの前で話してもらう」間に私が礼状を書く
  のである。

  


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