【GDP】日本の経済の力がどれくらいかということからはじめよう。
 
 
子) 日本の経済力が落ちているとニュースで聞くれれどどうなのかしら。
塩) 経済力をはかる物差しがあるのじゃ。
子) そんな便利な物差しがあるの?
塩) GDPというのじゃ。
子) なに?それ?
塩) 国内総生産というのじゃ。
子) 漢字の意味を考えると・・・
   国内というのは日本国内のことね。
   総生産だから日本の国でどれだけ物を作ったかということかしら。
塩) なかなかいい線をいっとる。
   GDP(国内総生産)とは一つの国の中で1年間で新たに生産された物やサービ   スの価値をお金で表したものじゃ。
 
子) どうやって調べるのかしら。
塩) 日本国内でのすべての財・サービスの付加価値額の「総額」なのじゃ。
   これだけでは、わかるようなわからないような、といったところじゃろう。
   もう少しこのGDPがどのように測られるのかを見てみよう。
 
塩) GDPの測定方法でもっともわかりやすいのが「最終財アプローチ」というもの   じゃ。
子) 何アプローチ?
塩) 最終財アプローチとは、全国で売られているあらゆる物やサービスの金額を集め、
   それを足し合わせるだけのことなのじゃ。
子) すごい足し算ね。
塩) ここで重要なのが足し算の仕方じゃ。最終財と中間財の区別を区別せねばならん。   最終財というのは、我々が普通に買い物するような自動車、お菓子、本などがそ   れにあたる。
   中間財とはそれらを作る原材料で鉄板や小麦粉、パルプなどじゃ。じゃから中間   財まで足してしまうと二重計算になってしまう。
 
子) 人口が多ければGDPも多いのかしら。
塩) GDPを人口でわった「一人あたりのGDP」を見てみるとよい。
 
 (資料 一人あたりの国別GDP 「世界国勢図会」)
子) すごい、日本は3番目よ。
塩) 一人あたりのGDPで先進国か発展途上国かの境目にすることができるのじゃ。
子) どういうことかしら。
塩) 一人あたりのGDPが2万ドル以上なら先進国といえるのじゃ。
 
【まとめ】 
1 経済の話には必ず数字が出てくる。
2 その数字が何を表しているかを知っておくこと。
3 たとえば・・・
  国内総生産(GDP)が約500兆円
  日本の1年間の国家予算が約80兆円
  日本の国内総生産(GDP)が1パーセント成長する
  日本の公定歩合が年率0,25%
4 世界経済は先進国と発展途上国の2つに分けられる
5 先進国とは国民一人あたりの平均年収2万ドル(約200万円)前後の国。
6 先進国は国連統計で25カ国。
7 国民総生産(GNP)国内総生産(GDP)に所得収支を加えたもの。