5ヶ月記念日

 のぶりんの5ヶ月記念日は、数日来の雨模様から一転して快晴ながらも、最近にしてはちょっと肌寒い感じでスタートしました。2日前受けたツベルクリン反応の結果がこの日に判定されると言うこともあって、いつもは夜中の3時くらいから朝の11時半ごろまで寝ているところを、この日は10時に起こす羽目になりました。のぶりんは、自分が寝たい! と思っているときは、テコでも起きない頑固者です。たとえ、ミルクの時間だろうが、うんちをして気持ち悪かろうが、寝たい! というときは、起こしても全く反応すらしません。このときも、結構眠たいのか、起こしてもなかなか起きません。ようやくなんとか薄目を開けたのですが、こんな風に起こされたことに納得いかないのか、いつも私と違って寝起きのいい彼がぶすっとしています。とりあえず、5ヶ月記念で、写真をパシャッ。一生懸命笑いかけたけど、反応なし。ちぇ〜
 でも、時間がないので、そのままおむつだけ替えて、ミルクも飲ませず、車で病院へ。

 とりあえず、この日のBCGの様子を書く前に、2日前のツベルクリンの様子から話しましょう。。。いいのか悪いのか、いつも空いているこの病院。この日も、行ったら入れ違いに1人帰ったので、わたしたちだけ。すぐに呼ばれたまではよかったけど、先生も、この4月からの新体制で、病院で接種を受け付けるようになって気負ってるのか、やたらめったら熱心にツベルクリンの説明をしてくれます。「ツベルクリンは、難しい注射なんですよ。慣れた医者でも、3割は失敗するんです。だから、ゆっくり時間をかけてしましょう」「はー、そうなんですか? ゆっくりでもいいですが、ミルクの時間なんですけど・・・」と私「あー、注射は、満腹のときより、お腹が空いてる方がいいんですよ」と先生がおっしゃるので、「へー、でも、泣きそうになってますけど・・・」と私。。あきらめたように、先生が「慎重を期すために、ベッドに寝かせて、手を持っててください」とようやくおっしゃったので、そそくさと寝かせる私。「じゃあ、いきますよ」「はい、どうぞ」 ところが、いつもおとなしいのぶりんも、さすがに注射が痛いのか、「ぎゃー」と泣いて、暴れました。あせった先生「お母さん、体をおさえておかないと!」・・・いや、さっき手を持っててって、言ったやんか! でも、私としても早く終わって欲しいので、片手で腕を持ちながら、片手で体をおさえました。先生は、ちくっとささったくらいだった針をぬいて、「看護婦さん、腕持って!」だと。最初からそうすりゃいいじゃん! 気を取り直して、もう一度挑戦。ところが、今度は泣きながらものぶりんはじっとしてたのですが、どうもうまくいかないらしい。筋肉にささってしまったようだ。ツベルクリンは、皮下注射なので、皮膚と筋肉の間に入らないとね。「看護婦さん、もっとちゃんと持っててくれないと!」そーかー?! しばし、休憩して再度挑戦。今度は、皮下に入った模様。は〜っ、疲れる・・・。「いやー、うまくいきましたね」と先生。「あー、そうですか」と私。

 こんなわけで、かなり気が進まなかったのですが、BCGははんこ注射だし、あっさり終わるだろうと高をくくっていました。やっぱり、空いた病院は、この日は患者が誰もいません。診察室へ入ると、またしても、長々とBCGのお話が・・・。「〜というわけで、今日の注射は、難しいんですよ。わかっていただけましたか?」「はい」と返事をしたものの、実はのぶりんをあやしてて、全然聞いていない私。でもー、この前も確か難しいって言ってなかったけ? まさか、この前みたいに失敗したときの布石じゃないでしょうねぇ〜、と疑ぐる私を尻目に注射が用意されていきます。そして予感的中! 嫌がらせのように本日も失敗!! 薬品がたら〜っと腕を伝って流れていきます。「おぉ〜、私の手に結核の薬品が〜!!」と叫んだ先生は、パニック状態?! 「とにかく、流れたところに、ついてしまいましょう! 形が多くなりますけど、いいですね?」って、OKする前に、やってるじゃん・・・。その後、私に「お母さんが、しっかりおさえておかないから、ほら失敗した!」って怒るし、オイオイ。いや、確かに私が悪いのかもしれないが、それを患者にいうか〜?! というか、蛸やイカじゃあるまいし(あれは、手じゃなさそうだけど・・・)、わたしは腕2本しかないんだから、片手でのぶりんの腕持って、片手で抱いてとくれば、暴れたら押さえられないのは当たり前じゃない? そのために、看護婦ってもんがいるんじゃないの〜?! で、ちょっと落ち着いたのか、一言「やっぱりお母さんだけやと、無理やなー」って。いや、始めにわからんかったん? ・・・失敗はさて置き、危険な薬品なんだったら、自分の手についたことより、余計なところに流れたのぶりんと、腕持ってる私の安否を気遣って欲しかった。
 個別接種になって喜んだ予防接種だったけど、散々な結果でした。保健センターのときは、待ち時間は非常に長いけど、注射自体はすごいあっという間で、両方ともすぐに済んだんだけどな〜。BCGの薬品も、あんな袋から直接腕にたら〜ってたらしたかなー? とさとりんのときを思い返した次第です。でも、考えてみれば、今まで、長年、保健センターでのみ行われていたツベルクリン&BCGなので、多分、先生がやったことないんでしょうね。むかーし、実習とかインターンとかでやって以来とかなんじゃないのかなー。まあ、そう考えれば、忘れかけてた注射をさされることになった先生も、気の毒かも・・・?! と、そんなことを考えながら帰途に着いたのでした。

 帰宅して、ミルクを飲んでよく寝ているのぶりん。それを見つつ、今日からがんばって離乳をするぞ! と思っている私は、起きたら食べさせられるようにと重湯とお味噌汁を作り始めました。数日前、お味噌汁の上澄みを飲ませて、大泣きされたのですが、「きっと、あの時はご機嫌斜めだったのよねー」と希望的観測をしつつ、起きるのを待っていました。今度は、朝と違って、ぱっちり目を覚ましたのぶりん。少し、寝返りなどの運動の後、椅子に座らせると、楽しそう。「ふっふっふ、今日はうまくいきそう・・・」とほくそえみながら、お味噌汁の上澄みを一さじ。見る見る口がへの字になって、なみだ目に・・・。そして、次の瞬間「うぎゃ〜!」注射のときより大きい声で、泣き喚いて泣き止みません。椅子から下ろして、あやして、やっと泣き止んだので、今度は重湯を一さじ。口の中でぺちゃぺちゃした後、ぺっ! 「え〜、なんで吐き出すのさ〜!!」そして、またもや大泣き。うんざり・・・。もぉ、離乳食作りやめ! やだ、やだ、やだ〜!! そういえば、さとりんは、食べ物で困ったことはなかったなー。困ったと言えば、食べすぎで困ってたしな・・・;^_^A だからというのじゃないでしょうが、離乳食なにあげてたか、育児日記見るついでに、見るとはなしに見てしまった5ヶ月のときのさとりんの写真・・・関取?! のぶりんて、なんてスレンダーなのー!!
 だけど、満面の笑みを浮かべているさとりんに対して、のぶりんにとっては、最悪の一日だったでしょうね。だって、寝てるの起こされるわ、注射は何度も失敗されるわ、変なもん食べさされるわ、散々な5ヶ月記念日だったわけだしさー。しかも、写真は仏頂面・・・、かわいそうに。

(2002.4.25)