どっちが可愛い?

 皆さんは、何人兄弟姉妹の何番目ですか? 自分より、他の兄弟姉妹のほうが、いい扱いされてるよな〜って思ったことないですか? わたしは、姉が一人の次女ですが、幼いころから今に至るまで、姉のほうが可愛がられていると信じています(笑)。まあ、私と同じでこんな風に考えてしまう人も多いと思いますが、実際のところはどうなんでしょうね? 自分が親となって、子どもが2人いる今、どっちが可愛い? と聞かれると一応「どっちも同じくらい」と答えると思います。でも、姉(うちと同じで一姫二太郎)に言わせれば、「絶対、弟のほうが可愛い!」だそうです。一般的に、女親は男の子が、男親は女の子が可愛いといいますが、それを地でいってます。
 ただ、男女を別にすれば、断然1番始めの子どものほうが優遇されてると思うんですよねー。うちは、そうです。さとりんは、なんでも新しいものが手に入り、のぶりんはなんでもお古。のぶりんに頂くお祝いの洋服は、どれも今のさとりんサイズ。それを見た、うちの両親や姉は、「とりあえず、今、さとちゃんに着せてあげたら? どうせ、チビは着られへんねんから」と言います。わたしは、それを耳の右から左に流しておいて、さとりんに着せずに、箪笥にたたんでなおしています。心の中で、「僕ちゃん、お古ばっかりやったらかわいそうやもんねー。それに、僕ちゃんにもらったもんだし・・・」と言いながら。洋服じゃなくて、おもちゃを頂いた場合なんて、のぶりんのところにおいておいたものが、いつの間にやら、さとりんの手に! のぶりんは、取られても阻止できないし、泣き寝入りです(って、まだそんな感覚ないだろうけどさ)。
 うちで、もっとも差を感じるのは、写真です。さとりんの写真はやたら多いのに、のぶりんのは、チビット。まだ、ポケットアルバム1冊もいっぱいにならない状態なのだ。写真とってあげようと思うんだけど、ふっと気付くともういい顔じゃないし、さとりんとってるほうが面白いしね。
 しかも、のぶりんは、違う部屋に隔離されてて、いっつも一人。買い物行くときも、のぶりんは黙ってるのをいいことに、家に1人で寝かして置いてきぼり、さとりんと3人でお出かけしてるんですよー。えっ、それって大丈夫なの?! という声が聞こえてきそうですが、ヒドイ親でしょ?・・・って、自分で言うな。
 でも、そうやって、さとりんのほうを優遇しているのにさとりんは拗ね坊なので、その態度をみていると、さとりんを優遇している分、のぶりんがかわいそうになって、どんどんのぶりんに愛情そそいじゃうんですよねー(もぐらどんには、「えっ、あれで?!」とか言われそうだけど)。
 当ののぶりんは、そんなことどこ吹く風で、すくすく育ってるようです。でも、母乳は吸うのに力がいるからか、好きじゃないようでくわえさせるのに一苦労。いちいち、一回哺乳瓶をくわえさせてミルクを吸わせてから、ぱっと母乳に変えています。まだまだおバカさんなので、それでだまされるのぶりん。だけど、最近では、拳骨をべちゃべちゃなめたり、うっすら目も見えるようになってきたのか、わたしの顔を見ると、笑ってくれるようになりました(ただの親バカ)。それを見ると、益々「僕ちゃん、かわいいね〜」ってな具合になるんですよね。てーことは、わたしにとっては、見かけはさとりんのほうを可愛がって、その実態は、のぶりんのほうを可愛がってることになるんだろうか?!
 といいつつも、さとりんも可愛いと思うのは本当で、なかなかどっちの子のほうがいいというわけには割り切れません。結局は、どこの親も子ども全員に、愛情をそそいでいるんでしょうね。ただ、子どもがそれのどこを見て、どう受け取るか、ってことなんでしょう。阿弥陀さまは、わたしたち全員に同じように願いをかけてくださっていますが、わたしたち人間の親は、子どもはみんなかわいいといいつつも、なかなか実際は全くの平等にとはいかないものです。ついつい、子どもを比べて、うちの場合なら、「さとちゃんは、お姉ちゃんでしょ! 僕ちゃんのほうが、ずっといい子ね」などとしかってしまいます。もっと、もっと、今より言っている意味がわかるようになったら、きっとどっちも傷つくんでしょうね。わたしも、「お姉ちゃんは、いい子でかしこいのに・・・」と言われ続けて、自分の子どもにはそんな思いさせないようにしようと考えつつも、同じ轍を踏んでしまっています。
 以前、聞いたお話の中で、「他人の子どもと自分の子どもを比べて、どうこう言うのも成長によくないが、自分の子ども同士を比べて、どうこう言うのは、もっと子どもが傷つくことだ」とおっしゃってました。
 これから、もっと2人が成長してくれば、さとりんには「お姉ちゃんでしょ! いい子にしなさい」、のぶりんには「僕ちゃん、どうしてお姉ちゃんみたいにできないの!」と、その時々で、それぞれを引き合いに出してしかるんだろうなー、と思います。あー、気をつけないと!!
 今は、のぶりんは、さとりんと比べれば、すごくよく寝る、おとなしいいい子さんです。・・・ほらね、もう言ってる。
(2002.1.25.)