かしましのぶりん

 うるさい・・・のぶりんは、めっちゃうるさい。とにかく、1日中ずーっとしゃべってる・・・苦笑。さとりんと違って、甲高い声で、ぴ−ちくぱーちく延々としゃべってる。頭がいいという面でいえば、きっとさとりんのほうがいいと思う。のぶりんは物覚えが悪いというか、覚えようとしてない、人の話を聞いてない。よく言えば天真爛漫、悪く言えば考えなし・・・。いつもワンテンポずれて、「へ? なに?」と、ニコニコしつつ聞いてくる。それが、結構かわいくて、ついつい許してしまうのだけど・・・笑。得な性格なのか、損な性格なのか・・・。まあ、今はそれでもいいけど、これから大きくなってどうなることやら・・・。

 とうとう、昨日のヤマハで半年が経過し、前半のコースが終了したのですが、最初定員いっぱいだった人もひとり減りふたり減り、今では4家族になってしまいました。のぶりんは、ほとんど休まず通っているのですが、未だに満足に歌える歌は一曲もなし・・・涙。それなのに、「ヤマハ、ヤマハ、行こう! 自転車で行こう!」とご機嫌なのですが、行くとさっぱりやらない。。。 一番よくて音にあわせてゆらゆらゆれてるだけで、最終日の昨日もまともにやったのはセブンステップ(みんなで輪になって、左右に1・2・3と歌いながら7歩歩くお遊戯みたいなもの)だ〜け〜。あとは、盆踊りの曲があるのですが、そのページをあけて、じーっと眺めているだけ・・・。何かといえば、その絵の中に、ウルトラマンのお面をかぶった子がいるならという、ただそれだけの理由なんですよー!
 そのくせ、愛嬌よく、「ね〜、てんてー(先生)。あのね〜」などと話しかけるので、「うん? なに? あきのぶくん」と相手してもらったりしてご機嫌♪ だけど、その後は言葉が続くわけでなく、話はそこで終了〜爆。いやー、先生も大変だー。今回のクラスは、さとりんのときと比べるとあまりやらない子が多いようです。まあ、そのときどきによるのでしょうね。先生もそう思ってらっしゃるのか、昨日の最終日、本当なら「クラスコンサート」のはずですが、ありませんでした。そりゃ、そうだろうね〜苦笑。多分、誰も歌えないよ・・・小声。
 だけど、曲がりなりにも、「こんにちわー」と、「あきのぶです」「2さーい」とVサインができるようになったのは、ヤマハのおかげか?!

 ところが、最近、かなり自我がでてきて、出来もしないのに「あきのぶがー、あきのぶがー」ということが多くなりました。その上、食べる順番なども妙にこだわりがあるような・・・。「〇〇食べなさい」といっても、「ダメ! まず、〇〇から〜」などと言って言うこと聞かないし、なにかやってあげようとしても、「ダメ! あきのぶが!」。ちょっと、のぶりんのものを持ったりしただけでも、「ダメ! それあきのぶのよー!」と、一事が万事こんな状態。まあ、さとりんも通ってきた道だけど・・・というか、未だにそんなのだけど・・・苦笑。
 それが、今度は好き嫌いに発展してきました。うちのおじいは、さとりんが大好き♪ 同じことをしても、さとりんは怒られないけど、のぶりんはすぐに怒られる・・・笑。すると、「おじーちゃん怖いねー、おじいちゃんきら〜い!」「おばあちゃん好きよ〜」と、おばあのところへ走っていく。それなのに、家に帰ることになるとお菓子のお土産をもらおうと思っておじいに寄っていき、「おみやげ〜。おじいちゃん好き〜!」と、態度豹変。
 それは、我が家にいても同じことで、もぐらどんに怒られると、「だいてんパパ(なぜかパパの前に名前がついてる。他にもパパがいるのか・・・爆?!)、きら〜い!! ママ好き〜♪」と、私になついてくる始末。ところが、私が怒ると一転して、「ママきら〜い。ママ怒った! だいてんパパ〜、パパ好き〜♪」と、向こうへ走っていきます。2人とも怒っていると、「もー、帰る! だいてんパパもママもきらーい! おねえちゃん、行こ!」と、さとりんを誘って去っていこうとします。いったいどこへ帰るんだ?! あんたの家はここやろ・・・。でも、さとりんに無視されて、一人居間と廊下の境目でじーっとしているんですよね〜苦笑。さとりんに苛められたときは、「おねえちゃんきらーい! だいてんパパとママ好き〜。あきのぶ好き〜♪」と、3人家族を装うヤツ・・・笑。なんだか、ちゃっかりしてるよね〜。

 今、トイレにかかっている法語カレンダーの3月のことばは、「私の勝手なものさしで 好い人悪い人をつくっている」となっています。それを見るたびに、ホンマやな〜と思う今日この頃。大人の私はモチロンその通り。でも、今まで生きてきて、ある程度はオブラートで包むすべを知っています。子どもはその点正直というか、裏がないというか、なかなかストレートです。しかし、人間はこんな小さいころから、煩悩まみれ・・・欲と自我の深い生き物です(苦笑)。というか、大人の縮小なんでしょうかねー? そうだとすれば、のぶりんやさとりんにとって、私たちは勝手な大人にすでに見えてるってことなんですねぇ。まあ、そうでしょうとも・・・。子どもにとっては、わけわからん理不尽な理由で怒られたりするわけですから・・・。いやはや、なかなか考えさせられますよ。とはいうものの、なかなか怒ることをやめられないよりりんでした。
(2004.3.20)