かわいい?だけじゃダメ 
 

 10月になって最初のキッズクラブ、この日は、いつものアスレチックの後で、先生のお話がありました。「エプロンシアター」と、ここでは言っているようですが、先生が手作りのエプロンでお話をしてくれるというものです。エプロンには仕掛けがいっぱい。ポケットから出てきたぬいぐるみたちは、マジックテープでエプロンに張り付くようになっていて、いろんなお話が展開します。
 このときのお話は、動物たちが広場でなかよく遊ぶ? とかいう内容。まず、ポケットから出てきたのはキツネくん。先生が、「キツネはなんて鳴くか知ってるかな?」と質問されると、いつの間にやら一番前に陣取っていたのぶりんがすかさず、「コンコン!」。「わー、早い! よく知ってるね〜!」と、褒められ、ニコニコ顔ののぶりん。といった具合に、いくつかの動物が出てきて、そのたびに鳴き方を聞かれます。最後に出てきたのは象さんでした。同じように、先生が、「じゃー、今度はちょっと難しいよ。象さんはなんて鳴くか知ってるかな?」と、質問されると、今度もすかさず大声でのぶりんが答えました。「僕知ってる! ゾーゾー!!」 会場の保護者も先生もみんな大爆笑。のぶりんは、悪びれずに私のほうを振り返って笑っています。オマエが笑われてるんだよ〜!! こっち向くな〜! 私がお母さんだってバレるじゃんか〜!! ・・・もう、ばれてるって?! まだ、笑いながら先生が、「象は、ゾーゾーとは鳴かないね〜。パオーンって鳴くのよ」と、ようやくおっしゃいました。「さあ、じゃ、最初から言ってみようか〜」と、ちょっとしたメロディーに乗せて、順番に泣き声を言って行きます。そして、やってきました象の番。「さあ、象さんは何て鳴くんだったかな?」「ゾーゾー!」 お〜い、まだ言うか〜?! そして、またしても今度は苦笑の嵐。。。トホホ。しかし、相変わらず悪びれた様子もなく、ニコニコ楽しそうなのぶりん。こっちは、赤面ものでしたがね・・・。
 その日の帰り、車の中で、のぶりんに「僕ちゃん、象は何て鳴くの?」と、聞くと、「ゾーゾー!!」と、楽しそうに答えるじゃあ〜りませんか! 全然懲りてないなコイツ・・・。しかも、わざとじゃないのか・・・? まさか、さとりんもこんなこと思ってるんちゃうやろな?! と思って、その日、幼稚園から帰ってきたさとりんに試しに聞いてみました。すると、こっちは一応、「パオーンやろ?」との答え。あ〜、よかった! やはり1年半の開きは大きいのか? もしくは、単にのぶりんの頭が薄いのか?!

 次の回のキッズは、「カプラ」という積み木で遊びました。フランス生まれのこの積み木は、白木で何の変哲もない長方形の薄い板です。それが、あらあら不思議・・・かなりテキトーに積み上げてもなかなか崩れないのです。体育館には、先生たちが朝早くから作ってくださった鎌倉や、ナイアガラといった大作があり、のぶりんも鎌倉に入ってニッコリ! 他のお友達が入ったときに中で暴れてうっかりぶつかり崩れるかと思ったのに、意外なほどの頑強さで、終わるまで持ったのには驚きました。
 しかし、これも、見渡せばすごく上手に積み上げてる子が多いなか、のぶりんは横にならべていくくらいです。「上に積み上げなあかんよー」と私が言うと、「じゃー、お母さん積んでよ〜。はい!」と、私に1つずつ渡す始末。アンタがやらないと、意味ないじゃ〜ん! そして、女好きなところをここでも発揮。女の先生の横にちゃっかり座って、「一緒にやろ〜♪」と、誘ってるじゃ〜あ〜りませんか! オイオイ・・・オマエは、何をしとるんじゃ?! 積み木をせんか〜! 積み木を!!
 今回、ちょっと得した気分だったのは、時間の最後に今月誕生日のお母さんか子どもさんでナイアガラをつぶしたことかな〜笑。この画像の後ろに写ってる壇上の積み上げられたものがナイアガラです。壇上の横いっぱいに積まれたこの積み木の右端をちょっと押しただけで、右から左にパラパラパラ〜っと崩れていって、なるほど「ナイアガラ」という名前もわかるな〜! っと、ちょっとカンドーでしたよ。

 それにしても、いつもご機嫌で先生への受けもいいのですが、それだけでは困るんですよねー。ちょうど、10月のオワリには幼稚園の入園面接試験があったのです。さとりんのときは、もぐらどんも一緒に家族3人でいったのに、今回は私とのぶりんだけ。母子家庭です。行ってみれば、やはり去年同様両親そろって来ているところが多いような?! どっちがいいのかわかりませんが、やっぱりちょっとねぇ〜苦笑。
 健康診断のときは、洋服を脱がないといけないのですが、「えぇ〜、なんではだかんぼーにならなあかんのよ〜! 僕脱ぎたくなーい!」と、大声で言うし・・・涙。なだめすかして、服を脱がせましたが、最後まで「恥ずかしいやーん、脱ぐのいややな〜」を連発していました。お医者さんには、細いので食べてないと思われたのか、「ちゃんとしっかりゴハン食べないとだめよ」と注意されるし・・・ガックリ。あんなに食べてるのに〜〜〜!
 そして、いよいよ肝心の面接。席に着くと、さとりんのときとは違いましたが、机に知育おもちゃが置いてあります。見た途端にそれに夢中になったのぶりん、先生が、「お名前?」「いくつですか?」と聞いても上の空! あんなに、名前言うおけいこしたのに〜〜涙!! 何回か聞かれて、やーっと、「たかせあきのぶくんです」「2さい」と答えました。「先生のお顔見て答えてくれるかな? 今日は誰と来てくれたの?」「ん? おかあさんと」 答えたのはいいけど、相変わらず顔は伏せておもちゃに夢中・・・トホホ。いくつか、このように子どもに質問されるのですが、最後までこの調子でした。。。
 その後は、先生と私との話。お箸は使えるか? トイレは一人で出来るか? 字はある程度わかるか? 別にできなくてもいいとはいいつつ、全然そうは思えない感じ。この聞かれたことは、出来ないといけないのね〜汗。なーんにも、出来ないのぶりん・・・いまさらながらに焦りました。そんな私を尻目に、一人楽しく、知育おもちゃで遊びにふけるのぶりん。かわいいんだけどねぇ〜苦笑。
 そんなこんなで面接も無事とはいえないオワリになり、帰るときに、お菓子を下さったのですが、「はい、今日はえらかったね。ご褒美にお菓子あげるから、『ありがとう』っていってね。いえるかな?」と、先生はお菓子を取り出しながらおっしゃったいました。でも、その話半分も聞いていなかったのは、みなさんもご想像される通りでした。もう、お菓子が見えた途端に、先生の声なんてどこかに消えていってしまったようなのぶりんの様子。両手を出して欲しい欲しいポーズです。ですが、先生も負けていません。ありがとうを言うまで箱を離さないんですよねぇ〜。しかたなく、「ありがと」と言ったのぶりんですが、顔はお菓子に釘づけ。とうとう、最後までまっすぐに先生の顔を見なかったのではないでしょうか? 帰るときは、ご機嫌に「ばいばーい」と、言ってましたが、面接官の先生に、その姿はどう映ったのか?!
 は〜、困った困った! 帰った私が、あわてて子ども用のお箸やドリルを購入したことは、いうまでもありません。だけど、面接終了2週間がたった今も、全然それらは進歩していないのでした(涙)。そして、問題の面接結果も、今もって到着しません。果たしてどうなることやら・・・、 のぶりんの運命はいかに?! 
(2004.11.05)