のぶりんは、好奇心旺盛な男の子です。それに、感激屋さんなので、見ていると結構かわいいし、まわりの大人の受けもいいです。8月も終わりになって、先日は、もぐらどんの実家のところの地蔵盆へ出かけました。お義母さんが、孫の名前を書いた提灯を作ってくださったというので、それを見に行きました。内孫だけでなく、うちの子のためにも作ってくださって、お地蔵さんの近くに飾って下さってたので、とても感激しました。でも、子どもにとっては、そんな提灯なんかより、お地蔵さんが祭られている公園が気になる様子。うちの近くには公園がないので、余計に興味津々です。滑り台にブランコ、鉄棒、砂場、なんでもあります。特にさとりんのお気に召したのがブランコ、のぶりんのお気に入りは滑り台と、公園にたむろしている鳩でした・・・苦笑。まったりさとりんは、ブランコに乗って、押してもらうのが楽で楽しいらしく、そこから離れようとしません。反対に、のぶりんは、鳩を追い掛け回して、公園中を走り回っていました。暑いのに・・・ぐったり。子どものほうが大人よりも暑さに弱いはずなのに、全然疲れをみせず、どんどん鳩を追いかけていました。まあ、その後、ジュース三昧だったことはいうまでもありません。
 ところで、「地蔵盆」ですが、その昔、大津の三井寺に、常照というお坊さんがおらましたが、地獄に堕ちられました。常照は大変苦しみましたが、ある時、目の前にお地蔵様が現れ、「おまえは小さい時に、よく私を拝んでくれた。極楽にやることはできないが、もう一度人間界に戻してやろう。そして、世のため人のために役立つ人間になりなさい」と言われ、常照を生き返らせたのでした。そんなわけで、毎年23日はお地蔵さんの縁日で、中でも、彼が生き返ったとされる8月23日(または7月23日)は、「地蔵盆」と呼ばれて、特に重視されています。お地蔵さんは、地蔵菩薩といって民間信仰の中に生きる仏さまの一種ですが、世間では特に子どもを守ってくれる仏さまとして有名です。まあ、うちは真宗で、お地蔵さんのお祭りとは関係ないので、これを書きつつ、ちょっとしらけた気分でもありますが・・・苦笑。ちなみに、「地蔵盆」は関西で熱心に行われているもので、ここらへんでは、町内ごとにお地蔵さんがお祭りしてあり、その前で提灯を飾り立て、お経をとなえ、「大数珠繰り」を行い、子どもたちはお菓子をいっぱいもらって屋台のゲームなどを楽しみます。
 この日、うちの子たちも、たくさんのお菓子と風船に、シャボン玉、花火・・・いろいろ抱えて帰りました。でも、のぶりんも、さとりんも、地蔵盆よりなによりも、公園を堪能して満足した様子。いや・・・まだ満足してなかったかな?! のぶりんは、「ジュースを飲みに帰ろう」という一言で、嬉々としてついてきましたが、さとりんのほうは、まだまだブランコに後ろ髪をひかれていました。でも、もぐらどんも私も、もう暑いし帰りたい・・・苦笑。

 さて、同じく8月23日から3日間に渡って行われる、うちの近くで最大のお祭りに、「愛宕祭り」があります。子どものころ、このお祭りに行って、いよいよ夏休みもあと1週間でおわりだな〜、と残念に思ったものです。その夏祭りの終幕を飾る八木の愛宕祭りは、江戸時代より親しく「八木の愛宕さん」と呼ばれ、毎年多彩 な行事を織り交ぜ華やかに行われてきました。もともと愛宕信仰は京都の愛宕神社が中心で、都の西境を守る道祖神がルーツ。その後、地蔵信仰と習合し勝軍地蔵が祀られところから、この地蔵盆の時期にお祭りが行われているようです。現在、八木愛宕神社はJR畝傍駅前の東北、春日神社の境内にあります。また各町内で38個所で祠をお祀りし、昔より祭りの数ヶ月前から町内をあげて「立山(たてやま)」つくりに専念し、そのできばえを競い、近在からの見物衆を集めたそうです。最近は、これらの立山も子どもが中心なのか、アニメや映画の題材が多いようで、ちょっとイマイチ・・・小声。ところが、近年、暴走族の徘徊や、不良同士の喧嘩で警察沙汰が絶えず、とうとう屋台がなくなってしまいました。私にとっては、お祭りといえば、別に神様はどうでもよくて、屋台!! これが、ないとお祭りに行く意味がありません・・・爆。しかし、こう思うのは私だけではないようで、今年は少ないながらも屋台が復活♪ 早速、最終日に家族4人で出かけました。

 見れば往年の賑やかさには程遠いものの、屋台も一通りは並んでて、雰囲気は楽しめます。いつものように、もぐらどんはさとりん担当、私はのぶりん担当で歩き出したのですが、あっちの店、こっちの店、全部足を止めて見によるので、あっという間に私たちは置いていかれ、もぐらどんの背中は雑踏に消えてしまいました。中でも、のぶりんの足を止めさせたのが、お面! 「アンパンマーン! プー!」と、唯二まともに言えるキャラクターの名前を連呼して、お店の前から動こうとしません・・・。まだ3分の1も歩いてないのに〜!! 「後で、買ってあげるから」と、なだめすかして、ずるずる先へ引っ張っていきました(苦笑)。まあ、戻ってきたときに忘れててくれたら、もっけの幸い・・・うっしっし。そんな状態で、うろうろうろうろ歩いていると、横から「よりちゃん」と呼ぶ声が・・・、見てみるともぐらどんとさとりんじゃ〜あ〜りませんか?! なんと、もう春日神社まで行って引き返してきたとのこと。会場はその先の小学校まで続いているのですが、そこまで行くと駐車場まで戻るのが大変なので、最初から春日さんまで、と決めてはいたのです。でも、こんなに早くもどってくるなんて〜。聞けば、さとりんはもぐらどんに手を引かれて、黙々と歩いていた様子。のぶりんに手を引っ張られて、あっちへふらふら、こっちへふらふらしていた私とは大違い・・・苦笑。しかたなく、私たちもそこから一緒に引き返すことにしたのですが、またしてももぐらどんの背中はどんどん彼方へ・・・。追いついたのは、お面のお店の前でした。。。がっくり。全然、忘れてなかったのね・・・涙。「なー、よりちゃん、お面いくらやと思う?」「さ〜? 1こ500円で2人に買ったら1000円くらいになるかな?」「そんなもんやんな?」コソコソ話の後、さとりんにはプーさんを、のぶりんにはアンパンマンを買うことに・・・。「すいませーん、プーさんとアンパンマンください」「はーい、2つで、1600円です」 えぇ〜〜!! うっそー! 高すぎるよ!! 1枚800円?! ボッタクリやー!! しかし、すでに手に持ってウキウキしているのを横目に、今更やめますとは言えない・・・買いました(涙)。1枚500円と読んだのでも、かなり高めな予想だったのに、まだその上とは?! は〜、悲しい。。。
 失意の後は、もぐらどんご希望のカキ氷。でも、2人によってたかってせがまれて、食べさせているうちに、ドロドロドロ〜笑。しかも、あんまり食べられなかったようでした。かわいそうに。。。 しかし、金魚すくいも、射的も、福引もな〜んにもしないで終わったお祭りですが、なんとなく雰囲気楽しめて満足かも・・・。
 こうして、今年の夏、良くも悪くも、公園デビューと、お祭りデビューしたのぶりんでした★
(2003.8.25)