海の日を含む3連休だったが、土、日と所用があり、止む得ず日帰りの山行を「海の日」に計画した。いつもの年だと「海の日」は梅雨の最中だが、今年は6月末に梅雨空け、
7月に入ると連日、猛暑に見舞われた。
日帰りで猛暑を避けられる山を探したところ、国師ケ岳が候補に挙がった。この山は長野県と山梨県を結ぶ林道川上牧丘線が出来る前は、山中を数日間かけて登らなければ
ならない山であったが、1968年にこの林道が完成した後は、牧丘村から40キロ走り、標高2360bの大弛峠から約1時間で登れる山となった。道は山梨県側は全部舗装されていて、
多少狭いところもあるが、快適に走ることが出来、日本最高地点を走る林道を求めて休日はライダーが多数ツーリングを楽しんでいる。一方、長野県側の林道は未舗装であり、
一度走ったことがあるが、あちこち大きな穴が空いていて、普通車で走るのは難しい。近くには金峰山や甲武信岳がある。
国師ヶ岳という山名は、鎌倉末期から室町時代の禅宗の高僧であり、また、天竜寺、西芳寺などの作庭家としても名高い夢窓国師(疎石)の修行伝説から付けられたそうだ。
[行程]
2018年7月16日(月)
自宅5:55→国立・府中IC→中央道→勝沼IC→9:15大弛峠9:25→大弛小屋9:30→10:24国師が岳11:00→11:27北奥千丈ヶ岳11:45→12:24大弛峠12:30→日帰り温泉「天空の湯」
→勝沼IC→中央道→国立・府中IC→19:30自宅
[山行日誌]
3連休の最終日で渋滞はないだろう、と予想して6時前に家を出た。予想通り順調に走り、大弛峠には9時半前につい
たが、駐車スペースは満車で、林道の下の方まで路駐している。かなり下の方まで降りることを覚悟したが、幸い、出
る人がいて、駐車することが出来た。早速用意をして、大弛小屋の前を通り、「夢の庭園」に向かって歩き始めた。木造
の階段が延々と続き、岩とハイマツの組み合わせが美しい「夢の庭園」に到着。咲き遅れのシャクナゲがあちこちに見
える。金峰山の五丈岩が間近だ。天気は晴れ。眺望が楽しみだ。因みにこの「夢の庭園」の名は、夢窓国師の名前の一
字を取って付けたらしい。
再び樹林帯に入り、三繋平(みつなぎだいら)にやって来る。ここは、前国師、国師、北奥千丈の三つのピーク
を結んでいることから付いた名前のようだ。ここから針葉樹林帯をやや下り、登り返すと国師ヶ岳山頂だ。大きな
岩がゴロゴロ。その岩に腰掛けて数人の登山者が昼食を摂っている。まずは山座同定。富士山が大きい。八ヶ岳、
南アルプス北部の甲斐駒、北岳、間ノ岳、南部の鋸、悪沢、赤石、聖などが勢揃い。他の登山者と会話を楽しみ
ながら昼食を摂る。
たっぷり休んだ後、三繋平まで降りて、次に奥秩父最高峰の奥北千丈ヶ岳(2601b)に向かう。15分ほどで到着。ここでも
他の登山者と山座同定を楽しむ。帰りは木道をズンズンと下り、あっという間に大弛峠に到着。牧丘村の日帰り温泉「天
空の湯」で汗を流し、甲斐名物のモモを購入した後、小仏トンネルの渋滞に遭いながら、20時前に帰宅した。今回、林道の
お陰で2時間足らずの歩行だけで南アルプスの素晴らしい眺望を楽しみ、都会の最高40度近くの気温をしばし忘れること
が出来た.。感謝、感謝。