秋分の日を含めた3連休に北アルプスの朝日岳に登るつもりで山麓の小川温泉元湯、早朝の迎えのタクシー,さらに朝日小屋を予約したが、台風17号の影響で悪天候が予想され、すべてキャンセルし
た。台風の進路を見ると、22日(日)の午前中まではもちそうなので、福島県田村市の大滝根山に登ることにした。南アルプス近くの高塚山も考え、観光課に連絡して林道の様子を聞いたところ、来年ま
では復旧工事をしないとのことで、この山しか候補がなかった。
大滝根山は阿武隈高原中部県立自然公園に位置し、その最高峰である。南には仙台平の広大なカルスト地形が広がっており、近隣には日本有数の鍾乳洞【あぶくま洞】がある東北の霊山として多くの
人々が参拝し、大正時代までは「女人禁制」で、山頂にある峯霊神社の祭日には多くの人が訪れる。
[行程]
2019年9月22日(日)
自宅5:40→用賀IC→首都高速・中環→常磐道→磐越道→小野IC→9:15大滝根山登山口9:30→賽の河原10:28→10:50山頂11:00→賽の河原11:40→11:50登山口12:10→小野IC→磐越道・常磐道→
首都高→用賀IC→自宅18:10
[山行日誌]
今回は首都高の用賀ICから入り、中環、常磐道、磐越道をひた走り、約270キロ先の大滝根山登山口には9時過ぎに到着した。ここは廃墟となった阿武
隈高原ホテル(その後大越温泉健康ランドに改称)の駐車場で、時には多くの人が利用したと思われる。先日の浅草岳登山の際にも麓に大きな宿泊施
設の廃墟を見たが、農村部や山間部の過疎化と大都市への集中という日本の社会問題が眼前に展開されている。
準備をして鬼五郎渓谷沿いの道を歩き始める。台風17号が日本海を北上しており天気は曇り空だが、まだ雨は大丈夫のようだ。スギ、ヒノキの林の中を進
んでいくと、30分ほどで賽の河原に到着。ここは谷のコースと尾根のコースの分岐点。行きは谷のコース、帰りは尾根のコースを取ることにして、左に曲がり
御沢子育地蔵尊を目指す。ブナ、サワグルミなどの樹木帯を抜け、地蔵尊から浄心清風坂と言われる急登を過ぎると、視が開け、遠くに磐梯山が見える。
一息入れて間もなく山頂の大嶽根山峯霊神社に到着。三角点は金網で囲まれた自衛隊のレーダー基地内に有るため踏むことはできない。峯霊神社で記念
写真を撮り、また、山頂付近に咲くマツムシソウの写真も撮り始めたころ、雨が降り出した。帰りはまず仙台平方面に向かい、日山権現の分岐で右に曲がる
ドウダンツツジ、シャクナゲ、シロヤシオの灌木帯を下っていくと、賽の河原に到着。休まず駐車場まで下って行った。トータル2時間20分の歩行で、程良い
散歩だった。