一切経山(1949m)



 数年後には「コロナ禍の夏」と呼ばれるのだろうか。一向にその勢いは収まらず、山小屋は閉鎖のところが多く、北アルプスや南アルプスの山々は遠い。止む得ず、日帰りの山行を繰り返すことになる。

 今回は福島県北部の吾妻連峰の一切経山に登ることにした。活火山で噴火警戒レベルは1、レベルが2になると登山禁止になる。1893年(明治26年)には大噴火、浄土平には火山灰が1m堆積したとい

 う。2008年に噴
気が活発となり、噴気孔のそばを通るダイレクトコースは現在通行禁止となっている。古来より神仏が宿る山として山岳信仰の対象であり、一切経山もその名が示す通り修業の場となっ

 ていた。

  [行程]
          2020年8月5日(水)
         

         自宅5:20→用賀IC→中環 東北道→福島西IC→9:30浄土平10:05→酢ケ平避難小屋11:00→11:34山頂12:35→酢ケ平避難小屋13:05→13:45浄土平14::10→福島西IC→東北道‣中環→用

         賀IC→19:20自宅



 [山行日誌]


 ナビで浄土平まで走行距離330キロ、5時半前に出発、現地に9時半に到着、準備を済ませ、10時過ぎにビジターセンター横の木道を歩き始めた。浄土平の

 標高は約1600メートル、山頂までの標高差は350㍍で、1時間
半足らずで登れる山なので、登山者に人気の山である。また、夏休みの最中ということもあり

 家族連れや年配の登山者グループも多く来ている。
木道の両脇は緑の湿原、ヤマハハコ、ミヤマアキノキリンソウ、ハクサンボウフウなどの花々が咲き誇

 っている。明るい日差しの下、木道から岩がゴロゴロしている沢沿いの登山道に入っていく。前方には火山灰の赤茶
けた一切経山の山腹が広がり所々噴

 気が上がっているのが見える。振り返ると吾妻小富士の丸い噴火口や鎌沼の青い水面が緑の草原の中に見える。急坂の階段を登りきると、酢ケ平の湿原

 鎌沼方面との分岐
点から3分ほどで酢ケ平避難小屋に到着。ここから砂礫の急斜面、緩斜面の広い登山道を1キロほど進み、様々なケルンが立つ山頂に

 到着。火山灰に覆われただだっ広い山頂では大勢の登山者が昼食を取っている
。天気は相変わらず晴れだがガスがかかり遠望は利かないが、お目当て

 の五色沼は山頂直下にしっかり見えて
いる。五色沼は「魔女の瞳」、「吾妻の瞳」などと呼ばれ、多くの登山者を魅了している。太陽の光で湖面が色々な姿

 に変わ
る。少し待ったがガスが増々濃くなり晴れそうもないので下山にかかる。登り返しがなく下る一方なので、あっという間に酢ケ平避難小屋に到着。

 一息を入れる間もなく一気に浄土平登山口まで下った。

  


   レストランでソフトクリームを食べ帰宅準備。駐車場はほぼ満杯となっている。行きと同じく吾妻スカイライン、東北道、中環を通って、19時30分前に帰宅

 した。


  今年9座目の登山で福島県までの遠出であったが、登山自体は往復4時間弱の楽な行程で、赤茶けた火山の砂礫の中、活火山の白い噴気と五色沼のブ

 ルーを楽しむことができた。

 

  



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