六甲山(931m)・愛宕山(924m)


   関西には三百名山が12座有るが、今年の2月29日〜3月1日に倶留尊山、高見山、三峰山に登り、残り9座となった。コロナ禍の中、時間を見つけて六甲山(兵庫県)と愛宕山(京都府)に登ることにした。

 今年最
の山行となりそうだ。

  六甲山は東西30キロ、南北8キロの山稜で、北と西からの風を防ぎ、神戸、芦屋、西宮、宝塚の市民に飲料水を供給するという大事な役割を果たしている。また、緑豊かな自然は市民生活の日常に潤い

 を与えている。

  歴史を紐解けば明治の神戸港開港以来、居留地の外国人たちが六甲山をスポーツの場として開発し、登山、ゴルフ、スキーなどのアウトドアスポーツを日本に紹介した。それに刺激を受けて多くの登山愛

 好者が生ま
現在に引き継がれてる。最高峰は931bで1000bに満たないが、沢登りやロッククライミングも楽しめる人気の山となっている。

   一方、愛宕山は開山1300年の歴史を誇る山であり、京都盆地にそびえたつ最高峰として比叡山と対をなし、市内の眺望が素晴らしい。また、山頂には全国約800社ある愛宕神社の総本山が祭られ、「火

 廻要慎」(ひ
うじん)のお札を受けに参拝者で賑わう。特に7月31日から8月1日にかけての夜は千日参りの功徳が有るとのことで、普段にも増して多くの参拝者が訪れるとのことだ。

  

 [行程]

    2020年12月1日(火)

     自宅6:00→7:00羽田空港8:00→9:00伊丹空港9:40→10:20有馬温泉10:50→魚屋道(ととやみち)→六甲越→12:37六甲山最高点12:57→六甲越→魚屋道→14:50有馬稲荷15:00→有馬温泉→16:

   00古泉閣 泊

           2日(水)

     古泉閣8:00→中国道・名神・京都縦貫道→大原野IC→9:15清滝駐車場9:30→11:56愛宕山山頂12:13→14:16清滝駐車場14:35→16:10伊丹空港19:00→20:00羽田空港20:20→21:15自宅




[山行日誌]


 コロナの感染を避けるため羽田空港までの往復を車にして、6時に出発、8時の便で伊丹空港へ向かい、そこからレンタカーで有馬温泉に10時過ぎに到着した。

 今夜宿泊予定の古泉閣に駐車させてもらい、また、魚
屋道の登山口まで送ってもらった。魚屋道とは、以前神戸の海でとれた魚介類を有馬温泉まで運んでいた

 が、その際に使われていた道のことで、道幅が広くアップダウンが少ないので、多くの登山者に使
われている。虫地獄、鳥地獄と書かれた岩の有る登山口から

 冬枯れの緩やかな傾斜の道をのんびり登っていく。晴天に恵まれ、気温も思ったよりずっと暖かい。射場山の裾を通り往時の賑わいに想いを馳せながら歩を進

 める。確かに道
幅が広く登りやすい道が続く。魚を積んだ荷車も通れたのだろうか。しばらく行くと通行不能との表示が出てきた。昨年の台風で通行不能となっ

 たそうだ。迂回しさらに進んでいくと六甲越。




  自動車道路と交差し、そこから
300bほど登って最高地点に到着した。南には神戸の街並み、西に摩耶山が見える。写真を撮り一休みして下山開始。六甲越

 の
一軒茶屋で昼食を食べ、その後魚屋道を下っていく。途中、筆屋道も考えたが荒れていて断念、そのまま有馬稲荷神社に下りてきた。約4時間の登山だった

 有馬温泉の金の湯などを見学、お土産屋をぶらぶらして時間をつぶし、16時過ぎに本日の宿泊場所、古泉閣に入った。褐色の温泉で疲れを癒し、豪
華な夕食

 に
舌鼓を打ち、ぐっすり眠った。










 
 翌朝、朝食の後、中国道、名神、京都縦貫道を走り、嵐山から渡月橋を渡って清滝トンネルを抜け、愛宕山の登山口駐車場に9時過ぎに到着した。無事着ける

 か心配だったが、思ったより早く到着できた。清滝ト
ネルは心霊スポットと言われているそうで、その暗さに多少ビビってしまった。平日にもかかわらず少なか

 らずの登山者がいる。渡猿橋という赤い橋を渡り、愛宕神社の鳥居をくぐって登山が始まる。かなり傾斜のある階段状の舗装道路で汗が噴き出る。道の両側に

 はきれいな造花が飾られたお地蔵さ
が数多く鎮座している。旧ケーブルカーの駅舎に突き当たった。随分大勢の参詣者が訪れていたようだ。やがて黒門にやっ

 て来る。

 ここを過ぎると愛宕神社の境内で、登山者の休憩所、ベンチ、灯篭などが配されている。50段の階段を上ると愛宕神社の
宮に出る。家内安全や登山の無事

 を祈り、下山にかかる。月輪寺(つきのわてら)ルートで帰る予定であったが、道を見過ごし、結局行きと同じルートで戻ってきた。




  帰りは一層慎重に運転、伊丹空港のレンタカー返却場所に中々戻れず苦労したが、何とか電話で誘導してもらい行き着くことができた。19時の便に乗り、自宅には21時過ぎに帰った。


  今回の暮れの山行は六甲山、愛宕山といういずれも関西の名山で、歴史の香り豊かな登山道を楽しみながら歩くことができて満足している。



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