コロナオミクロン株の猛威は続いているが、今年(令和4年,2022年)始めの登山として、関西の蓬莱山と比叡山を選んだ。北アルプスや南アルプスの高山や北陸の山々はまだ雪の中、まだ6座残っている関西の
山々を登ってしまいたいという思いからだった。
蓬莱山は比良山系に属し一等三角点が設置されている山で、琵琶湖東岸から見るとお椀を伏せたような山容である。山頂には琵琶湖バレーというスキー場が有り、関西から多くの客が訪れている。また、比叡山
は京都盆地と近江盆地を分ける山地で、国家鎮護の山としての風格が有る。山中にある延暦寺には3塔16谷が有り、根本中堂、釈迦堂など参詣客が絶えない。
[行程]
2022年4月28日(木)
自宅6:25→7:00新横浜7:15→9:00京都9:30→10:30琵琶湖バレー登山口10:42→天狗スギ12:11→13:37打見山13:48→14:07山頂14:22→ゴンドラ山頂駅15:13→駐車場15:29→16:30旅館「鳥居楼」泊
29日(金)
「鳥居楼」7:30→比叡山駐車場8:50→9:16大比叡(おおびえ)9:28→9:35延暦寺10:40→11:15京都駅14:13→16:10新横浜16:15→17:00自宅
[登山日誌]
天気予報では28日は晴れ、29日は雨となっていたので、順番を入れ替え、先に蓬莱山に登ることにした。ネコの世話、プランターの水やりを済ませ、新横浜から京都に向
かった。そこそこに乗客はいたがまだまだ少ない。京都駅でレンタカーを借り、蓬莱山登山口に車を走らせた。天気はほぼ快晴、気温はそれほど高くはなく、絶好の登山
日和となった。琵琶湖バレーの駐車場に車を止め、準備をして、駐車場近くのキタダカ登山道を歩き始めた。蓬莱山の登山ルートは10余りあるとのことだが、今年初めて
の登山なので、身体慣らしも考えて最も歩きやすいキタダカ道を選んだ。道幅は広く傾斜も始めは緩い。両側はスギやヒノキの針葉樹林だが、時々広葉樹林も交じり、そ
の新緑が美しい。今回、昨年まで履いていたスカルパをアクに替えたので、その履き心地も試したかった。
スカルパ独特の二段階で靴ひもを締めるやり方は悪くはなかったが、一回で締める方が手間いらず、唯、きちんと締まればの話である。やはり、靴ひもが歩いている
うちに緩んでくる。何度も靴ひもを締めなおしているうちに天狗スギに到着。一休み後、ゆっくり進み始める。この頃からルート脇にコイワカガミの群落が現れる。山道
は徐々に急になって来るが幅が広いので歩きやすい。クロトノハゲと呼ばれる花崗岩の露岩地帯を通過、ロープウエイの山頂駅の打見山が見えてくる。ここからは急
登、道も狭くなり、慎重に歩を進める。やがて人の声が聞こえてきてリフト乗り場に到着。今度は山頂に向けて下っていく。平日にしては結構な人出である。次はリフト
の横を登っていく。スキー場のゲレンデなので芝生だが斜度はきつい。本日一番の登り、汗が噴き出してくる。苦吟すること20分、ようやく山頂に到着。春霞の中、琵
琶湖の巨大な姿が飛び込んでくる。東方には百名山の伊吹山、北方には二百名山の武奈ヶ岳が霞んで見える。山頂には琵琶湖テラスという展望台や様々な遊具が
置いてある。家族連れやカップルが思い思いに時間を過ごしている。一息ついたのち下山開始。帰りはリフトとゴンドラを使って楽をする。
途中、打見山のレストランで遅い昼食を食べ、15時過ぎに駐車場に戻ってきた。その後湖西道路を20キロ走り、近江高島の旅館「鳥居楼」に到着。
夕食は料理旅館だけあって素晴らしかった。刺身や近江牛のしゃぶしゃぶも美味しかったが、特にタイの焼き物やタイそーめんが工夫を凝らしていて味わい深かった。
翌朝、朝食後、比叡山に向かって出発。20キロほど走って奥比叡有料道路に入り、11キロ先の延暦寺山頂駐車場に9時前に着いた。幸いまだ雨は落ちていないので、
手早く準備し、比叡山最高峰の「大比叡(おおびえ」(848m)に歩き始めた。わずか10分ほどで到着し、写真を撮ってすぐに引き上げ、延暦寺根本中堂の見学に行った
この頃から雨が降り出し、どんどん強くなった。大講堂、戒壇院などを見学した後見学を諦め、車に戻って京都に帰り、車を返した。レンタカーは18時まで借りていたが、
止む得ず12時過ぎに返却。京都駅で昼食後帰宅した。
今回は今年の初登山であったが、蓬莱山で新緑や高山植物を楽しみ、山頂では琵琶湖の優雅な姿を味わうことができた。新しい靴も良い点といまいちの点が把握でき
有意義な山行となった。