藤原岳(1140m)


 
  いよいよ三百名山完登に向けて最終の年が始まった。昨年の11月の泉ヶ岳(宮城県)以来の山行で、最初に選んだ山は鈴鹿山系の藤原岳である。鈴鹿セブンの一つ藤原岳は山頂一帯がカルスト地形の広い高原状

 で、
イブキザサやススキの草原である。地質が石灰岩であるため高木は育たず、低木林の中で草花が育つ。早春には雪の中からフクジュソウが顔を出す。花の百名山に選ばれる由縁である。近くではセメント生産のた

 めの石灰岩が切り出され、山の形が変形している。関東の武甲山や琵琶湖近くの伊吹山と同様である。

 
 [行程]  2023年4月27日(木)

         自宅5:05→5:45新横浜6:00→7:25名古屋7:40→8:10近鉄富田8:13→9:07西藤原→藤原岳登山口9:58→12:31避難小屋12:34→12:54山頂13:29→13:41避難小屋13:50→16::12登山口16:25→16:35西藤

        原16:48:→17:38近鉄富田17:56→18:25名古屋18:36→19:56新横浜20:00→21:06自宅


[登山日誌]

今年最初の登山とあっていつもの登山のルーティーンが戻らず、準備に手間取ったが、何とか所定の時間までに用具を整えた。天気アプリ「登山天気」で好天の日を選び

友人からは藤原岳が位置するいなべ市のパ
ンフレットを送ってもらい、この日を迎えた。予報通りほぼ快晴、全く雨の心配がない。新横浜で始発の「ひかり」に乗車、名古

屋から近鉄名古屋、近鉄富田、そこから三岐(さんぎ)鉄道に乗って終点の西藤原まで。駅に
ついて驚いた。店が見当たらない。実は途中購入する機会はいくらもあった

のに、面倒なので食料を購入するのは終点の駅でよいと考えていた。駅員さんに尋ねると、最も近くのコンビニでも20分以上かかるとのこと、天
仰いだ。飲み物の自販

機は有るが食料は一切ない。




飲み物だけで登ることも考えたがちょっと危険。「しゃりばて」もある。すると駅員さんが、10分ほど待っていてくれればコンビニまで乗せて行ってあげる、と言ってくれ
 。
地獄に仏とはこのこと、本当に助かった。コンビニまで乗せて行ってもらい、食料や飲み物を購入、10時から登り始めることができた。 
神武神社の横にある大貝戸登山

口(表登山道)から登り始める。初めは杉林の中を緩やかに登っていく。2合目辺りから傾斜が増し、ジグザグに急登を進む。4合目には広場が有り、多少傾斜が緩む。こ

こらはナラ
などの広葉樹林が広がり、新緑の緑が太陽に映える。やがて林相は杉林となり薄暗い中を登っていくと8合目の広場に着く。右から聖宝寺ルートが合流する。

8合目から9合目は距離が長くしかも石灰岩がゴロゴロ。喘
ぎながら前進すると前方が開け伊勢平野の展望が開ける。9合目。ここから石灰岩の巨岩が転がり道を塞ぐ。

傾斜もさらに増し疲労困憊。我慢しながら何とか一歩ずつ足を出していくと藤原岳避難小屋が視界に入ってく
る。






藤原岳避難小屋で小休止後展望台へ向かう。南に向かって鞍部まで下り、その後登り返す。山頂部一帯は石灰岩の地質のため高木は育たず、草地の大地となっている

避難小屋から約20分後に山頂到着。


山頂には数名の登山者がいて昼食を取っている。遠くには御池岳などの鈴鹿の山々が見え、近くには石灰岩採掘のためのパワーシャベルやダンプカーが列をなしている

のが見える。昼食を終え避難小屋に戻ると14時近く。天狗岩は往復1時間かかるので、残念ながら今回は断念、下山を開始した。9合目までは慎重に歩を運び、8合目、

7合目と少しずつスピードを増していく。6合目、5合目。登り返しが無いので楽である。4合目、
3合目、2合目と進み、藤原岳登山休憩所には16時過ぎに到着した。西藤

原駅でお世話になった駅員さんに挨拶をし、三岐鉄道、近鉄、新幹線と乗り継いで、21時過ぎに帰宅した。

   今年度最初の登山となった藤原岳は、標高以上に登りでが有る山で疲労困憊だった。名花フクジュソウは終わっていたが白い可憐な花のセツブンソウが満開、登山道を白く彩り、また、石灰岩の白い岩肌も光を反射

  して白い舞台をを演出してくれていた。

  

             



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