守屋山(1650m)




      毎年受診している人間ドックで引っ掛かり、精密検査の結果、肺ガンの疑い濃厚ということで入院、2泊3日で胸腔鏡手術を受けた。左わき腹に4つの穴をあけ、カメラや鉗子を入れて、直径34ミリの腫瘍を

    除去した。生検の結果良性の腫瘍と分かり、日常生活が戻ってきた。一時は299座まで来た念願の日本三百名山完登は断念かと思ったが、手術2週間後にはテニスに復帰、そして今回、足慣らしも兼ねて諏訪湖

    近くの守屋山を目指すことにした。残す爺ケ岳、朝日岳も是非今夏中に登りたいと思っている。

     守屋山は諏訪市と伊那市(高遠)にまたがる山で、南アルプス最北端に位置し、山頂からは日本百名山が30座眺めることができる展望の山である。また、諏訪大社にはご本殿やご神体が無く、周りの自然そのも

    のが御神体、そして守屋山はその御神体の代表格ということになる。「日本三百名山」には入っていないが地域の人から愛されている人気の山である。

     [行程]

       2024年7月5日(金)

         自宅6:00→調布IC→諏訪IC→9:17杖突峠9:25→10:13水飲場キャンプ場10:18→11:13守屋山東峰11:40→12:06西峰12:59→13:21東峰13:24→14:14水飲場キャンプ場14:24→15:06杖突峠15:10→

        諏訪IC→調布IC→19:10自宅

   
  [山行日誌]

   昨年の11月の三頭山以来の登山で前日準備に戸惑ったが、徐々にいつもの手順を思い出して整えた。ココヘリで登山届を出し、6時過ぎに出発した。平日なので中央

  高速は空いており、順調に走って諏訪ICで
下り、国道152号線に出て15分ほど走り、杖突峠登山口に到着した。先行車が2台止まっている。すぐに準備をして歩き出し

  た。天候は晴れ、気温は25度ぐらいだが吹く風はひんやりとしている。太陽光のパネルが
設置された施設の脇を通って緩やかな登山道を進む。林道が並行している。久

  しぶりの登山、しかも手術で肺の容量が小さくなっているようで息がすぐにあがる。いつもは途中で遅れる妻を待つのだが今回は背後か
ら妻に追い立てられる。普段の倍

  の休憩を取りカラマツなどの樹林帯の急登をダブルストックで支えながら、いつもの歩幅の半分ずつぐらい進む。下りや水平な道のありがたさを感じる。



   


   ようやく水飲場キャンプ場に
到着。以前はここまで車で入れたようだ。 一休み後、気を取り直して登り始める。やはり登りがきつい。高低差は全体で約400bほど、

   ハイキング程度だが、手術で予想以上に身体がダメージを受けている。休み
の回数を増やしながら一歩ずつ進む。ようやく東峰に到着。眺望は素晴らしい。眼前に八ヶ

   岳、蓼科山、北の方角に諏訪湖、常念、白馬などの後立山連峰、西の方角に槍・穂高、乗鞍、中央アルプスの木曽駒、空木
南アルプスの甲斐駒、北、仙丈など枚挙に

   いとまがない。疲れもすっかり忘れて山座同定に夢中。 その後西峰に向かう。西峰からもほぼ同じ山々が見える。先ほど陰になっていた御嶽山が顔を出した。

   
飽きることなく山座同定に没頭。結局東峰と西峰で合わせて80分ほど山々を見つめて下山開始。帰りはそれほど休憩時間を取らずに下ってきた。水飲み場という名の

   キャンプ場で一息、その後道間違いが2度ほどあったが
何とか15時過ぎに車に着いた。帰りの高速もほぼ順調で19時過ぎに帰宅した。

   思ったほど体が回復していないことを感じた山行だったが、山頂からの山座同定が楽しく、手術後最初の山行としてはとても良かった

         

  トップページに戻る