日本二百名山完登達成までに残り7座と迫り、今年中の達成を目指しているが、先日登った御在所岳とともに気になっている山が妙義山である。ちょうど10年前の9月に登ったが、
前日に台風の襲来を受け、倒木があちこちに散乱しており、また、妙義神社が土砂崩れで半分近く埋まっていた。とても行ける状況ではなかったが、何とか中間道を、、中ノ嶽神社から
妙義神社まで歩いた。まだ、山頂は踏んでいなかったので、今回、最高峰の相馬岳(1,104m)に登ることにした。唯、数日前に縦走路の{鷹戻し」のハシゴで墜落事故がおきているので相馬
岳ピストンを考えた。5月のゴールデンウイーク真っ只中のこどもの日なので、渋滞覚悟のドライブとなった。
妙義山は、奇岩・奇峰、絶壁、石門が屹立し、九州の耶馬溪、四国の小豆島の寒霞渓とともに、日本三大奇勝の一つに数えられている。白雲山・金洞山・金鶏山の三峰からなる一帯を
表妙義、御岳・丁須ノ頭・谷急山を裏妙義と呼んでいる。裏妙義縦走は険しい岩場が続く熟達者向きのコースである。通常表妙義が妙義山と呼ばれ、その最高峰が白雲山の相馬岳である。
[行程 ]
2017年5月5日(金)
自宅6:05→関越練馬IC→関越松井田・妙義IC→9:10中ノ嶽神社駐車場9:32→中間道登山口9:40→第四石門10:08→
大砲岩10:20→タルワキ沢11:50→タルワキ沢のコル13:06→13:21相馬岳13:40→タルワキ沢のコル13:55→妙義神社
15:24→「道の駅」妙義→関越松井田・妙義IC→練馬IC→20:05自宅
[登山日誌]
今年のゴールデンウイークは天候に恵まれ、雨の日は1日もなく、この日も朝から快晴の天気で、どこの観光地も人で
一杯、渋滞覚悟で関越練馬ICに向かったが、意外にもスイスイ、いつもより早く車は流れ、妙義山麓の中ノ嶽神社駐車
場には9時過ぎに到着した。八重桜が満開、大勢の登山者が準備をしていた。早速、登山口から第4石門を通り、大砲
岩へ向かった。事前の富岡市観光課への問い合わせで、中間道の中間地点より少し妙義神社よりの地点が、落石で
通行止めになっていることを確認してあった。
紫色に近いトウゴクミツバツツジがほぼ満開、新緑の中にアクセントを添えている。ヒメシャガの白い花も幾つか見える。
石門で記念撮影後、大砲岩に向かう。1週間ぐらい前、{鷹戻し}で登山者がハシゴから墜落、死亡した事故があり、あちこ
ちに注意書きが貼られている。大砲岩でヒヤリとした後、どんどん下り、ほぼ中間地点にあるタルワキ沢に向かう。ハシゴ
や橋を何度か渡り、かなり降下した後、ようやく「本読みの僧」の岩に到着、そこから直ぐの相馬岳ルートに取り付く。この
コースはタルワキ沢に沿って作られたほぼ直登のルートで、急登の連続である。 急登を喘ぎながら登っていく。山頂まで
約1時間の道のりだが、クサリ場が何カ所か有るようだ。上から下りてくる人にルートの状況を妻が尋ねると、「クサリ場は
あるが、気をつけて行けば大丈夫」という人と、 「垂直に近い岩場で、腕力で身体を持ち上げるしかないので、慣れていな
い人は無理」という人がいた。実際に行ってみると、クサリ場は4ヶ所、確かに垂直に近い所もあったが、足場の岩がし
っかりしており、クサリを掴んで慎重に足を置いていけば問題はなかった。更に、急登を詰めていくと、タルワキ沢のコ
ルに到着。ここからは緩やかな道となって、新緑を楽しみながらの稜線漫歩。13時半近くに山頂に着いた。山頂からの
眺めは素晴らしく、西の方角に浅間山、四阿山、北の方角には谷川岳、尾瀬の至仏山、燧ヶ岳、更に関東以北最高峰
の日光白根山が続く。セルフで山頂写真を撮り、下山にかかる。あっという間にコル、そこから先は急降下、あとから
3人連れが下りてくるので、落石に注意をしつつ、下って行く。中間道の出会いまで30分ほどだった。
再建なった妙義神社は豪華な金箔に太陽が反射してキラキラ光っている。大勢の観光客が訪れて参拝している。私も
手を合わせ無事の帰還に感謝した。
先に引き返していた妻と道の駅「妙義」で合流。素朴な味の天ぷらそばを食べ、日帰り温泉は大混雑しているようなので、そのまま上信越道、関越道の渋滞に飛び込んでいったが、意外にもそれ
程ひどい渋滞はなく、いつもの倍の時間で済み、8時過ぎに帰宅した。
今回は、縦走は出来なかったが、最高峰の相馬岳に登り、また、妙義神社にも参拝し、妙義山の自然の豊かさに触れることが出来た。