2002年4月15日

名張毒ぶどう酒事件に対する特別抗告棄却に抗議と要請

法務大臣 森山眞弓 殿
                 
                              名張毒ぶどう酒事件・奥西勝さんを守る東京の会 


 最高裁第1小法廷は、名張毒ぶどう酒事件、請求人・奥西勝さんの特別抗告について4月8日付で、請求を棄却する決定をおこないました。一審無罪、二審死刑というえん罪犠牲者奥西勝さんの無実の叫びに耳を閉ざした今回の不当決定に対し、私たち名張毒ぶどう酒事件奥西勝さんを守る東京の会は強く抗議します。
最高裁は本決定で、新証拠の中西ノートだけをとりあげ、「証拠価値が乏しい」と再審を退けました。白鳥決定で示されたように、他の証拠との総合した評価をするというやり方に反しています。
この事件は関係者の供述がある日を境にいっせいに替わっています。しかしその重要な部分の供述が隠され、証拠として出ていません。検察官がその存在を認めている大量の未開示証拠について、弁護団や私たち支援者は証拠を開示してほしいと最高裁や貴省に幾度も求めてきました。しかし、最高裁と貴省は弁護団や私たちの求めを全く無視し、今回の不当な決定を下したのです。
私たちは、棄却決定に重ねて抗議します。同時に再審無罪を勝ちとる日まで奮闘することを表明します。今回の決定を口実にした、無実の死刑囚奥西勝さんへの刑の執行が、絶対に許されるものではないことをあわせて表明します。