山頂から木曽駒ケ岳方面
山頂で記念写真
避難小屋付近から山頂を望む

中央アルプスの名峰 空木岳(単独行


実施日:2010年10月1日(金) 快晴

コースタイム:
 清里(4:15)〜登山口(6:00)〜池山水場(7:30)〜避難小屋(10:20)〜駒峰小屋(11:20)〜空木岳(11:30 出発11:45)〜池 山水場(14:25)〜登山口(15:55)〜清里(17:30)

山行後記:
何年か前の11月初旬に木曽駒から縦走しようと挑戦したが岩場の積雪凍結で檜尾根から退散してしまったので再挑戦になる。日帰り登山は私の年齢や体力では少し無理があると思ったが最悪の場合、避難小屋などに逃げ込む覚悟で出発した。。
林道工事のゲートがあり「侵入禁止」の看板を見てその手前に駐車して歩くことにした。しかし、下山後に看板をよく読むとすでに工事期間が終わっていた。私の歩く横を他の登山者の車が追い越して行く??と私。まー良いかとそのまま進んだ。結果的には往復約1時間ちょっとのロスになった。

埼玉から来た単独行者の後を行く。結構速足である。身につけている装備等からすると熟練者には見えず、オーバーペースではと思う。池山山頂付近からは私に付いてこられなくなる。池山の水場でキノコ採りのおじさんに会う。ラジオをガンガン鳴らし、熊鈴もガランコロンと響かせている。「熊が出るぞ」とおじさんが脅す。「最近の熊は人間を恐れていないので効果が無いかもしれません」と私がやり返す。「早く登らないと日が暮れてしまうぞ」とおじさん。「ゲートを6時に出ました」と私。「エー早いじゃないか。それなら大丈夫」とおじさん。

延々と続くシラビソの林の中を登る。きのこがところどころに生えているが私には判別が不可能。メボソムシクイなどの野鳥たちも時折、鳴いている。大小の地獄の岩場を乗り越える。鎖の代わりだろうと思うが、ワイヤーロープが剥き出しで荒っぽい状態で付いている所がある。この辺から最近の私の癖で両足に痙攣が来た。スプレーを掛けながら、だましだまし歩く。今回はさほどの重症ではないようだ。

水場で腹に食料を入れたいので避難小屋コースに向かう。草むらの中で根っこに気づかずに足を引っ掛け転ぶ。左胸を撃ち少し痛む。今までは山で転ぶことは無かったが昨年あたりから何回か転んだ。足腰が弱っていることを痛感する。反省。避難小屋の沢には綺麗な水が湧き出していて美味しかった。まんじゅうや果物ゼリーなどを食う。

山頂が快晴の中に見えている。付近のナナカマド、ダケカンバなどが色づき始めている。ハイマツ帯のところどころではウラシマツツジなどの草紅葉が綺麗だ。さて、最後の登りだ。沢筋の小石の中を喘ぎながら登る。駒峰ヒュッテが見えるがなかなか近付かない。こんなことは今までは無かったのだが私もやはり年を重ねたな?と思わずうなってしまった。膝のバネや筋肉の弾力性が失われてきたようだ。青息吐息で駒峰ヒュッテに到着。荷物をデポして山頂に向かう。

中央アルプスの雄姿が見える。木曽駒ケ岳、宝剣岳、反対側には時間があったら行こうと思った南駒ケ岳。目の前には南アルプスが鋸岳から甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山、仙丈ケ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳、塩見岳、荒川岳、赤石岳、聖岳などの懐かしい山々が見渡せる。至福の時である。

痙攣の心配と10月の日暮れは早いので名残惜しいが早めに山頂を後にする。スタート時点で一緒の単独行者は山頂に私より遅れて到着の上早くても往復2時間の行程時間を要する南駒ヶ岳に向かった。ザックも小さいし日帰りの予定と言っていた。下山口にはどう見ても18時過ぎになり真っ暗になることは確実である。

昨年まで、下山の時は昔、陸上競技の長距離走で鍛えた足腰のバネを使いリズムよくポンポンと降りていたが最近は調子が悪い。ドタンバタンと音を響かせて降りなければならないため足腰の筋肉や膝にも悪影響を及ぼす。全てが悪回転に回ってしまう。加齢なのか?日頃の鍛錬が出来ていないのか?66歳秋の嘆き。15時55分下山口に到着。