白山(単独行

コースタイム

10月4日(晴)
清里(9:30)~小淵沢IC~松本IC~平湯~高山IC~白川郷IC~(白山スーパー林道)~別当出会登山口(15:30)車中泊
10月5日(晴)
別当出会登山口(5:10)~(砂防新道)~甚之助避難小屋(6:40)~室堂(8:00)~白山山頂(御前峰)(8:40 8:50)~室堂(9:20昼食9:40)~(観光新道)~殿ケ池避難小屋(10:25)~別当登山口(12:00)~(往路と同じ道を帰る)~清里(18:20)

頭上には半月が地上を明るく照らし、山の端にはオリオン星座が輝き木星が木立の上に姿を現した。4時30分に起床する。朝食を準備して身支度を整える。気温は5度。他の登山者たちはヘットランプを着けて歩いているが間もなく夜明けであるので私は月明りで十分である。長いつり橋を渡り登山道を順調に進む。白山登山道はいくつかあるが砂防新道を登る。中飯場で昨夜に駐車場で会話をしていた船橋からの登山者に追いつく。彼は63歳という。彼とは抜きつ抜かれつ会話を楽しみながら同行(?)者となった。

白山の登山道は流石に良く整備されている。しかも、一方的な登りではなく適当に曲がりくねって造られているので登山者には優しい登山道である。10月初旬なので花々の姿はなく草紅葉も枯れかけている。途中にはムシカリの紅葉や赤い実が熟れている。高度が上がるにつれてナナカマドがすっかりと葉を落とし赤い実だけがついているのを眺めながら歩を進める。弥陀ヶ原に到着。木道の上を心地よい靴音を響かせながら進む。もう一つ小高い山を越えると室堂に到着。ビジターセンターとあるが大きな宿泊施設である。ここで小休止。

残りは山頂に向かう道を一気に登ると御前峰山頂である。白山もれっきとした火山の山である。山頂から見下ろすと小さな火口湖が二つ見える。御嶽山噴火を思い出しながら長居は無用と記念写真を写し、クリームパンをお腹に詰め込み下山開始。室堂に下る途中で犬連れの登山者とすれ違った。国立公園の山に犬連れ登山は厳禁である。ペット連れの登山者に注意すると逆切れされる恐れが多いので室堂のビジターセンターのレンジャーにその旨伝えた。

下山コースは尾根筋で景色が楽しめそうなので観光新道を降りることにした。砂防新道と違い若干時間を要するので利用が少ないようです。登ってくる登山者には単独行者を含めて4組、下山者を追い越したのは3組だけでした。景色を楽しみながら心地よく下っていたが下山口まで約2km地点から古傷の左膝が痛みだした。バンテリンを塗り込んだが体重を支えて下ることが上手く出来なくなってしまった。だましながらゆっくりと降りる。下山には予想を超える難事に見舞われたが予定の時間内の12時には別当出会の登山口に到着で来た。安心して2度目の昼食を取り一路清里に車を走らせた。

山行後記:
私の国内山の未踏峰では海抜が一番高い山の白山である。
年齢(71歳)を顧みずに無謀とも言える、高低差が約1500mを日帰り登山をする計画をした。私の山旅は一面では自分の健康診断を兼ねてもいる。年齢ごとにどの程度体が耐えられることができるのかをチェックしている。そういう意味では白山の高低差は一つのバロメーターになった。
50歳代までは山旅は何の支障もなく登山道を走るがごとくに動き回っていた。一日の行程で歩行速度は異なるが約10時間位は平気だった。60歳代も下山にも特段支障が出なかったし、約8時間位の行程はこなせていた。ここ2~3年は下りで身体を支えきれないケースが少しあった。70歳代は一日の行程は5時間位でないと体が軋み始めるようだ。今回は山旅の途中でコンパクトカメラを置き忘れてしまう失態を初めて経験してしまった。加齢からくる気の緩みでもある。また、私も四輪駆動(ストック使用)を考えなければならない年齢となったことを実感した山旅になった。

追伸:弥陀ヶ原に置き忘れたコンパクトカメラは登山者の方が長い道のりを持参くださり無事に市ノ瀬ビジターセンターに届けられていました。内容の確認が済み、無事に我が家まで届けられました。持参くださいました山仲間に深く感謝申し上げます。また、ビジターセンターの山下様には丁寧に対応していただきました。感謝申し上げます。