アーケードゲーム


サイレントスコープ(コナミ)

−任せてくれ。奴の脳天に鉛玉をブチ込んでやる!−  

 最近ライトな感じのゲームをリリースし続けてきたコナミが久しぶりに出す意欲作。スナイパーガンシューティングです。もっと噛み砕いて言えば、バーチャルゴルゴ13ですね。ゲーム内容は武装軍団に拉致された大統領一家を救出するため、プレイヤーは凄腕の狙撃手になり、暴れ回るテロリスト共を撃ち殺すという、春の風にも似た、実にすがすが しいストーリーです。

 ゲームに使用されるライフルですが、どっしりがっちりした持ちごたえ、そして肝心のスコープですが、ちょっとデカイです。ま、中に小型のモニターを仕込んでいるから仕方ないのですが。3つのモードがあり、自分は普通にストーリーモードを選択しました。1面は高層ビル街。主人公はそのビルの屋上に陣取ります。見下ろすと、おお、いるいる。黒いアリのようにテロリストがうごめいております。ははは!人がゴミのようだ!!

 それはともかく、スコープを覗くと、今度は奴らの挙動がバッチリ見えます。早速サイトで狙いをつけます。もちろん脳天狙い。バーン!ヒット!!血しぶきを上げて倒れる敵。 ・・・ニヤリ。それからはもうネスさん止まりません。次々と悪人共に天誅を下していきます。

 敵もさるもので、こっちが外すと素早く反撃してきます。それとタイム制限があるので、じっくりと狙ってばかりもいられません。素早く、確実に始末していかなくてはならないのです。雑魚を片づけるとついにボス登場。ボスの出方も3パターン選べますが、自分は「トゥルーライズ」よろしくハリアー戦闘機に乗ってやってくるボスを選択。こっちもヘリに乗って応戦です。ビックリしたのはヘリに乗っていると振動が凄い。戦闘機のコクピットに乗っているボスを狙撃するのに、これはツライ。しかも時間があとわずか!!まずい!!早く殺らないとこっちが殺られる!!!狙うは奴の頭!そう、ボスは結構頑丈なんですけど、やっぱり頭が弱点なのです。サイトの一点に集中、一瞬の閃きに賭けて引き金を引く!!ガァァーン!!ビンゴ!!戦闘機はゆっくり落下していきます。手のひらはもう汗でビッショリ。

 ふう〜、いやあ、スナイパーってとっても大変なお仕事なんですね。もしも君のパパがスナイパーなら、「いつ遊園地連れてってくれるんだよう!!」なんてダダをこねてはいけません。お疲れのパパのために、弾丸の選別とか、銃のメンテナンスをお手伝いしてあげましょうね。きっとパパも喜びます。気がついたら、全然批評になってないので、今回はここまで。


怒首領蜂(アトラス/ケイブ)

-最強の敵はドライアイ-

 このゲーム、どのサイトでも必ず強調されるのがなので、別の切り口から批評してみようと思ったが、やっぱです。他に何を言えと?。20数年、様々な進化の系譜をたどったシューティングゲームですが、コレは進化の極北です。弾丸フェスティバルです。

 リリース当時は「出来るかーっ!!!」と言う魂の叫びがそこら中のゲーセンからこだましてましたが、そのうちできちゃった人が続出。彼らは数多くのゲーマーから尊敬のまなざしを受けまくりましたが、一部の心ないゲーマーからは、新造人間 だの、新手のスタンド使いだのと呼ばれ、喜んでいいのか悲しむべきなのかよくわからん状況を生みました。

 さて、稼ぎのポイントとして最も壮絶なのがレーザーボンバーで、単なる緊急回避として使われがちだったボムに再び攻略のための存在意義を与えてくれました。見た目にもレーザーと言うより「んビィィィィィィンムゥゥゥゥゥゥ!!!!」水木氏とか、神谷氏のシャウトに負けないヴィジュアルを見せてくれました。でもこのレーザーボンバー、確かラスボスには無効でした。じゃあどうすんだよ?って根性で倒すしかありません。これまたできちゃった人続出でした。まったくもって人間には計り知れない能力があるもんです。ひょっとしてヒトのDNAのブラックボックスには弾避けの能力でも詰まっているんでしょうか?

 ちなみにオレはまだクリアしてません。チャレンジはしていますが、どうしても財力に身を任せるプレイしかできません。最悪です。1日だけゲームセンターあらしの能力とか欲しいよ全くもう。オチが愚痴でさらにヘタレ度を増した所で終了


クレイジータクシー(セガ)

-交通安全は世界の願い?ウザイぜ!!そんなのよぉ!!-

 何ですかねぇ、セガはこういうゲームを作ってる時の方が生き生きとしている感じがするのはオレだけでしょうか?立って遊ぶカーゲームを、オレは14年ぶりに見ましたよ。

 さて、肝心のゲーム内容なんですが、制限時間内に客を捕まえて急いで目的地に送り届けるだけ。ただし生命の危険は無視。とにかく早けりゃ早いほどいいってのがこのゲームのコンセプトっすね。まあ、乗ってる客も客で、かなりノリノリで、調子にのってかっ飛ばしている矢先に対向車に激突なんて良くある事態なわけで、そうなるとかなりのタイムロスを生じます。しかもゲーム上の町並みがしっかりと出来ていて、建物の中を破壊しながら進む といった技が至極残念ながら出来ません。そのため捕まえる客の目的地と最短ルートを頭に叩き込んでいないとハイスコアは見込めないので、結構戦略性も高いといえます。

 だけどさあ、そんな事ちまちま考えながらやるようなゲームじゃないっすよ、コレ。やっぱ対向車線だけ走ったり、無駄にジャンプ台を多用して、ハデハデに遊ぶ方が気持ちいいでしょう。オレもいずれジジイになって、死に際を知ったときには、こういうタクシーに乗って壮絶な死を遂げてみたいと考えました。

 うん、考えただけ。誰が乗るか。


ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド2(セガ)

-オレ達に出来ることは、あの亡者どもを鉛玉で主の元へ送り返すくらいだ−

 ゾンビ殲滅ガンシューティングの続編です。「2」の方が断然面白いのでこっちを批評することにしました。さてこのシリーズ、バイオハザードパクリやがってとさんざん言われたわりに続編出しているあたりに、セガの曲がった根性を垣間見ることができます。

 しかしプレイしてみると、んもう面白いのなんの。ポリゴンガンシューティングの基礎を作った「バーチャコップ」から積み重ねてきたノウハウが今作で見事に開花しています。しかも相手がゾンビなので、心おきなくを吹き飛ばせます。しかし頭を撃ったからって、まだ突進してくる奴もいやがるので、気が抜けません。時折出てくる生存者も、助けたからって、安易にパワーアップアイテムをくれるわけでもなく、礼だけ言ってさっさとどっかへ行ってしまいます。そのままゾンビに食われちまえ、と腹立たしい限りですが、各面クリアーの後の救出者数でライフ回復アイテムをくれるので、ゾンビにブチ殺される所を観て楽しむのも程々にしないと、後で自分の首を絞めることになるので、なるべく助けてあげましょう。

 で、ボス戦なんですけど、ザコ敵のように下手な鉄砲数撃ちゃ当たるってわけでもなく、弱点が決まってるので、攻撃を撃ち返しつつも、弱点を正確に狙っていかねばなりません。単にストレス解消でゾンビ殺すのは誰でも出来ますが、ボス戦での精密射撃のストレスと、成功したときの快感はけっこうオツなもんです。

 問題点としては、ガンコントローラーがあまりにもオモチャ臭い。他のメーカーはこぞって重量を増して、おまけにブローバックまでさせてリアル感を追求してるのに、このゲームの銃は全くの無可動で超軽量。コンシューマーゲームでもバイブレーション機能があるってのに、何か出来ることあったでしょうに。ま、そのおかげで「デスペラード」ジョン・ウー監督の一連の作品でおなじみの二丁拳銃が容易にできます。これがすごい快感です。金は2倍かかりますが是非やってみる事をオススメします。命中率は異常に下がりますけど。それを差し引いても気持ちいいんだってば。


ガンブレードNY(セガ)

-てってってってめぇコラ逃げんなこの機械人形!!あああ跳ねてんじゃねぇぇ!!-

 ガンシューティング批評第2弾。サイボーグのテロリスト集団どもを弾数無限重機関銃で破壊していくというどっからどう見てもオレ好みのゲームでありんす。更にたまらんのが、ガンコントローラーの重量感と発射した時の強烈な振動だけで天国に逝っちまいそうな爽快感を与えてくれます。更に更に、サイト付きなのでガンシュー苦手な方でも狙いがつけやすいのだ。難点はバイブレーションが強烈すぎて後で手が変な病気になったかのようにプルプルする事か。

 そしてこのゲームの最たる特徴が、敵のサイボーグがAIでコントロールされていて、こっちが撃った弾丸を飛んだり跳ねたりバク宙したりして避けやがるのだ。最初やったときは、ピョンピョンしててマヌケでゲラゲラ笑ってたんですけど、次第にどえらい殺意を抱くようになります。また逃げる方向もプレイするたびに変化するからパターンとか作れなくて、あくまでその時の瞬時の判断に任されるんですよ。それはそれでまた楽しいのですが。

 いささか不謹慎な発言になりますが、戦争とかで低空でヘリ飛ばして、逃げまどう愚民どもを掃射していった兵士の気持ちもわからんでもない・・・いやいやいや!何をおっしゃいますかオレ!戦争反対!ラヴアンドピース!グッモーニンベトナム!

 と、とにかく、好きなだけマシンガンを撃って、好きなだけ壊せる。そんなことできんの、ゲームだけじゃないですか、日本じゃ無軌道な若者はふとしたことで怒りに身を任せがちですが、そうなる前に、こういったゲームでスッキリしろや。

 相変わらずまともな批評じゃないっすね。


タイムクライシス1・2(ナムコ)

-傍目から見ると、足がパカパカ動いて格好悪いんだけどね-

 ガンシューティング批評3発目です。ストーリーはテロリストが(以下略)そんな感じです。うっさい、どのガンシューだって話はたいして変わらんでしょうに。オレは銃が撃てりゃそれでいいんです。

 でも、この「タイムクライシス」が他のガンシューと大きく違う点はリロードのシステムにあります。足下にペダルがあって、それを踏むと物陰に隠れつつ弾丸を補給します。これがかなりイイ。「物陰に隠れる」という行動で、リロード中に攻撃を食らうことが無いうえ、アクション映画でおなじみの、撃っては避け、撃っては避けのコンバットシューティングを体感できるからです。ですからゲーム中はオレ様メルギブソン状態です。リーサルウェポンです。トイレに爆弾です(関係ねえか)

 但しタイム制限があるので、デカ気分もそこそこに、本当にピンチ(赤いサイトが表示される敵が出る)の時や弾切れ以外は、不必要な避けは慎むべきでしょう。実はオレ、このゲーム気に入ってるんですよね。システムがあんまり浮き世離れしてないから。6発しか撃てない銃一丁で何十人もの敵に突っ込むという、男らしくはあるがあまりにも馬鹿馬鹿しい嘘をついていたガンシューティングをちょっとだけリアルな方向に修正した功績は大きいかも。

 だけど、オレがただ一つ納得できないのが、ガンコントローラーのブローバックです。これがかなりヘロヘロなんですよ。撃つたびに、やけに軽い音で「カコ!カコ!カコ!カコ!」プラスチックだってことバレバレ。ゲーム中の迫力ある発射音もこのカコカコでかき消されてしまうとはどういうことだ。それにブローバックといっても、ちょっとスライドするだけ。ガスブローバックのホビー銃を一度でも撃ったことのある人間ならヘコむこと間違いなし。つーか、ガキのオモチャのSF光線銃と大差ないです。ま、ゲーム自体は凄く良くできているので、街のゲーセンで見かけたら思う存分遊んで下さい。

 カコカコと。嗚呼、カコカコと。(根に持ってます)


ダンスダンスレボリューションシリーズ(コナミ)

-君のそれがステップなのか単なる地団駄なのか、それが問題だ-

 はーい、良い子のみんなー、踊ってますかー?コナミが生み出した奇跡のゲーム、楽しんでますかー?つーかね、オレもでやるゲームなんて、考えもしなかったんです。ゲーセンではカーレースとかでしか使われなかった足という部分をメインに持ってくるアイディアに脱帽です。

 それと、オレ、これがリリースされた直後は、「けっ、単に既存の曲に矢印流しただけじゃねぇか」とバカにしてたんですけど、よく考えてみると、山ほどある「ダンスマニア」のシリーズを昼夜問わず聴き続けて、ゲームに最適な曲を選択していったスタッフがいるんじゃないかと。それ考えると、コナミに足向けて寝られません。実際チョイスされている曲は「ドゥビドゥビ」とか「アイヤイヤー」とか、耳に残るフレーズやイントロを含みつつ、そのフレーズがステップに連動しているあたりは上手いと思います。

 で、このゲームの最も優れている点は、プレイヤーに「オレこの曲踊れる!出来るようになった!!」と強烈な達成感をもたらす所です。今までのゲームってのも、そりゃ達成感ってあったけど、指先クリクリ動かして、しこたま頭使ってクリアとか、地味な感じだったんです。けどDDRは全身運動に近いから。ほら、マラソンとかと同じですよ。体を酷使したあとの勝利ってのは凄く快感でしょ?ゲームにスポーツの達成感をブレンドしちゃったから、普段ゲームに寄りつきもしないような連中まで引っ張り込んで大ヒット。そんな気がするんですよね。

 イイトコ取りをしてきたけど、問題点についても少々。まず、これだけヒットしたのに、未だに「人前で踊るのが恥ずかしい」と言う人、かなりいるんですよね。ゲーセンデビューを躊躇しているうちにプレステのソフトと専用コントローラーが発売されて、結局家でちんまり遊ぶ結果になる人。オレに言わせてみれば、ゲーセンにて人前で恥をかいてこそ上達するし、人を魅了するステップが生み出されると思うんですけどねぇ。あと、100円玉をつぎ込むという、金を使ってるという実感が、驚異的な集中力を生み出すんです。家の電気料金に身を任せた、いつでも中断できるダラダラプレイでは、王子様のようなナイスダンスはできませんよ。いや、別に王子とか王女にならなくてもいいけど。

 それともう一つ。アナザーモードマニアックモードの存在について。やっぱね、人間って順応する生き物だから、ハードモードでも物足りないって人が出て来るんですよ。そのための悶絶矢印地獄のこの2モードがあるんですけど。これを得意気にやっている人の大半は、陸上選手のアップみたいにダカダカダカと高速足踏みをしているように見えてちょっと滑稽なんです。クリアするだけに一生懸命で、人に見られているという意識が吹っ飛んでます。女子高生にはウケ悪いですよ。このゲームで一発逆転モテモテボーイを目指しているんなら、もっと考えて踊らなきゃ。

 もう一度タイトルを見てください「ダンスダンスレボリューション」ですよ?踊って踊って世の中に革命を起こさなきゃ、ねぇ?そのへんもしっかり踏まえて、コインを山のように持って、ゲーセンで踊ってこーい。


エヴィルナイト(コナミ)

-銃じゃなくても勝てそう-

 名作ゲームを数多く出しているコナミがうっかり出しちゃった迷作ガンシューティングです。つうか、みんな、このタイトル知らないでしょ?まあいいです。で、ストーリーはビックリハウス、じゃねえ、死霊の館に潜入した3人がゾンビぶっ殺しつつ仲間を救い出すとかそんな感じです。いかにもB級映画にありがちなストーリーですね。オレはスタート直後にもうくじけそうでした。

 とりあえずお決まりのガンチェック。ハンドガンとショットガンの2種類あるんですけどどっちも超オモチャ造形です。ヘコみます。ハンドガンは6発装填のいつものやつ。でも少し違うのが、撃たずに銃口を真上に向けると、エネルギーが溜まって強化弾が撃てます。一体どんな理屈で銃口を上に向けるだけで弾が強化できるのか謎ですが、マジで強いので移動中のちょっとした時間にタメると戦闘が楽になります。んで、問題なのがショットガン。「バイオハザード」でおなじみですが、あの破壊力を期待していると、夜更けに泣きながら酒を呑むハメになります。とにかく威力が無い。しかも散弾じゃない。スラッグ弾(散弾が一点に集中して飛ぶように加工されたショットガンの弾)かな?とも思ったけど、それだったらものすげえ破壊力なので、どうやらこのショットガンには散弾の粒が一個しか入っていないようです。ゾンビ相手にこんな貧弱装備とは、こいつらいい度胸してます。さらに追い打ち。どれくらい威力が無いか比較してみました。


-ザコ一匹倒すのに必要な弾丸数-

ハンドガン (全6発)…4発

ショットガン(全4発)…3発


 はい、賢い主婦なら間違いなくハンドガン選びますね。ゲームバランス考えたつもりだろうがガンシュー特有の破壊と殺戮のカタルシスを無視してるので逆効果です。ショットガンを選ぶプレイヤーには一回300円払わせてもいいから、目の覚めるような破壊力を追求して欲しかったです。

 そして、出てくるゾンビがヘボい。開発者たるものザコゾンビでもおろそかにせず、蛆虫のわいた皮膚までリアルに再現するくらいが望ましいのですが、このゲームのゾンビ描いた人はよほど疲れてたんでしょうね。撃つ気が失せます。でも撃たなきゃこっちが殺られるので、泣く泣くトリガーを引きます。

 結論に入ります。「ハウスオブザデッド」の劣化コピーと言われても致し方ない出来ですけど、強化弾が撃てるハンドガンやガンシューには珍しいショットガンの採用というオリジナリティの追求は評価できます。敵の出現もわりとビビらせてくれます。だが、全体に漂うダメダメ感というか、洋ゲー臭さというか、とにかく気合の抜けたガンシューです。別に遊ばなくても人生に支障は無いです。

 でも安心してください。「デスクリムゾン」よりはイケてますんで。


オペレーションタイガー(タイトー)

-血と硝煙と肉の焼ける臭い…俺は此処から抜け出せない運命なのだろうか?-

 アクションゲームが市場を席巻していた80年代、血塗られた道を進みゆく漢達に絶大なる支持を得たガンシューティング「オペレーションウルフ」の流れを組むのが本作です。ストーリーは全く知りません。取り敢えず目の前に出てくる邪魔な奴らを消せば先に進めるようなので、どんどんブチ殺しちゃってください。

 さて、このゲームに使用されているサブマシンガンタイプのコントローラーなんですけど、ものすごく造形がしっかりしてます。を感じさせる質感。手に感じられるどっしりとした重量。トリガーを引いた時の「カタタタタンッ!!」という小気味よい発射音とブロウバックの衝撃。文句なしです。引きちぎって家に飾りたいくらいです。

 ゲームを進めます。この作品、ビジュアル表現にポリゴンを使っているんですけど、正直やっちゃったなー、タイトーって感じです。「電車でGO!」あたりと同レベルのCGなんですけど、何だか絵が汚らしいです。敵がどこに居るのか直感的に感じることができません。危険を知らせるチカチカ光るサイトが出てからようやく存在を確認できるくらいですから。殺られる前に殺るが信条のガンシューティングでこれは致命的です。

 しかもどの敵がいつ攻撃してくるのかがものすごく分かりにくいです。敵のアクションが地味なので知らない間にダメージって事がしばしばあります。「バーチャコップ」のようにサイトの色変化による攻撃までの危険度を明示してくれればちょっとは遊びやすくなったんですが。まあ、「オペレーションウルフ」もいつの間にやら死んでいたってことはよくあったので、シリーズのお約束と解釈すればいいのかも知れませんが、一般客がプレイした際にこの不親切さはリピートプレイの低下を招くのではないでしょうか。

 全体的な評価をすれば、かなり惜しいです。敵の出現がもっと分かり易くないと殺戮に集中できません。「あれ?あれ?」と迷っているうちに殺られるのはホント、ストレスが溜まりますから。現実の戦場なら、いかに敵から身を隠すかに執心してもいいかもしれませんが、ゲームの中でコソコソされちゃあたまりません。

 あああ面倒だ!!本心ぶちまけるゼ!!もっとサクサク殺らせろって言いたいんだよオレは!


 最近荒れてます。


ガンバレット(ナムコ)

-ポップでキュートに撃ったり殺ったり壊したり- 

 オレが個人的にラヴなゲームメーカーのナムコが生み出した傑作コミカルガンシューティングです。普通ガンシューティングというと、ミリタリーとかデカの風味が嫌というくらい香り立つのですが、コイツは違います。万人にお勧めできるガンシューです。ミニゲームを数多くこなしていくタイプのゲームなのですが、この時与えられる課題が非常に面白く、かつバラエティに富んでいるのです。

 たとえば、「忍者を30人以上撃て!弾数無制限」というのがあります。何故忍者?などと考えてはいけません。とにかく出てくる忍者を撃ちゃいいのです。次に「ハゲタカからオヤジを守れ!」「火山弾からオヤジを守れ!」「ピラニアからオヤジを守れ!」という、オヤジマニア大喜びのメニューが沢山あります。もちろん真っ先にオヤジを殺ることもできます。撃つとライフが減りますが、撃ってもいいです。スッキリします。

 アホなネタだけかと思いきや、「一発も外さずに25個の的を撃つ」とか「弾丸一発で枯葉一枚を撃て」とか「番号の書かれた的を順番に撃て」なんて感じの、ガンシューの基礎である精密射撃を学ぶこともできます。しかも命中率早撃ちなどがステージクリア後に評価されるので、自分がどれだけ上達したのかがすぐに分かるのです。

 ガンシューティングというジャンルは、何だかんだ言ってもマニアックです。泥臭くて男臭くて硬派臭いイメージが漂っています。だけど、この「ガンバレット」はデザインの可愛さと課題のユニークさで女の子でも気軽に遊べるのが実に良いです。そのくせキッチリと撃つ楽しさと難しさも味わうことが出来るので文句無しです。このゲームはかなりオススメします。近くのゲーセンに置いてないなら、プレイステーションでもソフトが出ていますので、そちらをプレイしても良いかも。

 ちなみにゲーセンの銃はカコカコとブロウバックするタイプです。たまにブロウバックの勢いで狙いがズレるのはご愛敬。難点と言えばそれくらいです。


クライシスゾーン(ナムコ)

-キミもマクレーンとかネオとかリッグスとかとにかくそんな感じに!-

 愛してるぜナムコォ!と日本海の荒波に向かって叫びたい。そんな気分にさせてくれる大破壊系ガンシューティングの登場です。
バックストーリーはいつものようにテロリストが何かやらかすようです。そこで主人公含む正義の特殊部隊が血みどろの粛正を繰り広げるワケですね。

 で、ガンコントローラーなんですが、これがなかなか具合が良いです。外国の特殊部隊がよく使っているサブマシンガンをモチーフに、より未来的な雰囲気を醸し出しています。重さも丁度良いです。片手撃ちするにはちょっとキツイですけど。

 コインを入れてゲーム開始。早速ワラワラと敵が出るのですかさずトリガーを引きます。

 シュカカカカッ!!

 ゾワッ。と、オレの背中に冷たい感触が走りました。気持ち悪いのではなく、ガンの挙動があまりにもオレが求めていた感覚に近かったからです。何つうか、性的快感にも近い感じです。トリガーを引くと、小気味良いガンの振動とブロウバック音を体感できます。「タイムクライシス」の時にあんなにうざったかったブロウバックも、超連射になると本領発揮です。マジ気持ちいいです。

 永遠にぶっ放していたい衝動に駆られますが、悲しいかな弾数が決められています。このゲーム特有の敵の攻撃を避けつつ弾丸補給というシステムがあるからです。ま、このシステムのおかげでSWATのような物陰やシールドに隠れつつ牽制射撃を行うようなコンバットシューティングを満喫できます。マシンガンを構えるポーズにも力が入るってものです。

 忘れてはいけないのが、ゲーム画面上の着弾時のエフェクトです。オフィスビルとか公園とかショッピングセンターを舞台にしているんですが、そこに点在するオブジェのほとんどが破壊可能なのです。さあ、目をつぶって想像して下さい。細かい粒子となって砕けるガラス!!火花を散らし火を噴いてその生命を全うするパソコンモニター!!千切れ飛びあたかも雪のように舞い落ちる雑誌の破片!!絶頂っすよエクスタシーっすよ!!でもここは日本で残虐行為の規制が激しくて、敵である人間の内蔵脳ミソ飛び散らないのがすっげえ残念です。なんかキリモミでポリゴン人が飛んでくだけなんだもの。

 んでも、ガンコントローラーの出来、ゲームのシステムの安定さ、破壊エフェクトがもたらしてくれる快感などを考えると、このゲームはガンシューティングの中でもかなり良質の出来であると思います。モノの壊れっぷりに多少のウソはあるけれど、壊すことの気持ちよさの前にはリアルはあまりにも無力ですね。自分を演出して、つまり、「オレって凄腕のデカなんだぜ!!」くらいのなりきりっぷりでマシンガンを手に取ってみて下さい。絶対に楽しいですから。


ミスタードリラー(ナムコ)

-掘りつ掘られつって言うと途端にいやらしいよね-

 昔っからゲーマーの胸をときめかせてしょうがねぇネタとして掘るって要素があります。ゲーマーは未知なる地底に憧れを抱き、己が腕ひとつで未開の地を開拓してきたのです。金塊強奪犯(ロードランナー)しかり、地底生物膨張破裂殺戮犯(ディグダグ)しかり、超絶貧弱即死冒険家(スペランカー)などなどです。えっと、余計な奴も混じってますが気にしないで下さい。あとホッターマンとかも居たけどアレはどうでもいいです。

 で、その堀りの要素を余すところ無く楽しませてくれるゲームが「ミスタードリラー」なんですよ。目的はただ一つ。掘る!掘る!掘るぅぅぅぅ!!です。このゲーム、人によっちゃパズルに分類するらしいですけどとんでもない!!どう考えてもアクションゲームですってば!色付きのブロックにだまされてはいけません。このゲームは同じ色のブロックを4つつなげると消えるシステムですが、ここにパズル的感覚を求めてはいけません。では何を求めるかというと、ブロックが消える事による予想外の崩落事故を起こさせる事が開発スタッフの真の目的なのでは?実際ホリ・ススム君(主人公)の最たる死因が頭上ブロックの落下であることが全日本ドリル連盟(今作った)の調べで明らかになっています。

 また、パズル的視点でこのゲームをやってる馬鹿者共のために、ナムコ様はちょっとエスプリの効いた制限を設けています。そう、エアの概念です。ススム君は定期的にエアを補給しないと酸欠で死んでしまうのです。しかも深度が深くなればなるほどエア消費率は高まります。これによって下に堀り進まず、ちんたら周りのブロックを削って連鎖消しをやって悦に入っている馬鹿を嫌でも堀りに向かわせる事に成功してます。まさに絶妙のシステムと言えましょう。

実際にゲームやってみりゃ分かるんですけど、たいして頭使いません。崩落事故も酸欠もたいがいその場限りのひらめきで乗り切れちゃう場合が多いのです。こういう行き当たりばったりな所が昔ながらのアクションゲームに似ていてオレは大好きです。「最近アクションゲームやってねぇよ!クソ!」って人はやるべし。つうかゲーマー語ってるなら、やれ。掘れ。


ゴルゴ13(ナムコ)

−オレの後ろでオレのプレイをブツブツ批評するなぁ!−

 これはねぇ、スナイパーガンシューティングの決定版と言ってもいいんじゃないんですかね。今まで「サイレントスコープ」を面白ぇ面白ぇって遊んでたのにこっちをやった途端に「嗚呼、コナミもういいや」って気持ちになりましたもの。

 まず筐体のガンからしてゴルゴの愛銃M−16アーマライトを見事に再現。引きちぎればそのまま撃てそうな重量感がたまりません。そしてゲームをスタートするといきなりの照準調整。スコープを覗き、慎重にトリガーを引き、的に確実に当たるようにします。自分で調整を行うことにより銃への愛着感を持たせり、失敗したときの「メンテ悪ィよクソ!」という言い逃れを封じるといった意味で気持ちをイイ感じに引き締めてくれるんですよね。

 いよいよ本編ですが、最初だってのに「列車からジジイの脳天をブチ抜く」「飛んでる飛行機の窓の中のオヤジの脳天をブチ抜く」「ヘリに乗ろうとしているオッサンの脳天をブチ抜く」といったガチンコなミッションが連発。しかも使用可な弾丸は一発のうえに制限時間は10秒以内という潔さ。失敗したらさっさと撤収といういかにもプロっぽい所がそそります。ホントは心臓でも殺れるんだけどそれは邪道です。ゴルゴたるもの脳天にキメてなんぼですからね。

 さらにミッションを進めていくと「ハイヒールのピンを狙え!」とか「ダイヤモンドの中心を砕け!」とか「バイオリンのG線を弾け!」なんていう新春隠し芸のマチャアキみたいな大道芸を強いられますが難易度の高さはバカにならないです。目も疲れ、腕も痺れてくるころになってこういうミッションが出てくるんですから、ナムコは本気でスナイパーを養成するつもりではという疑心暗鬼に駆られたりします。しません。

 文句をつけるとしたら途中で挿入されるデジタルコミックのストーリーが原作のゴルゴと微妙に違っているところ。ナムコとさいとうたかをとの間に何があったか知りませんが、ここは原作通りの展開でやって欲しかったです。それと、プレイヤーはノリノリで遊べるんですけど周りで見てるギャラリーには何が起きてるのか非常にわかりづらい。画面も狭いしね。もう完全に自己満足に浸るしかないんですよ。「ウヒョウ!オレってばオジョーズ!!素敵!モテ!モテ!だからみんな私を見てぇ!私をもっと誉めてぇ!おひねり投げてぇ!」って自意識過剰な人はDDRでクルクル回ってください。

 ゴルゴ13という孤高のスナイパーの生き様を体験出来るだけでなく、制限された狙撃環境の中で一撃必殺を達成する快感を味わえる珠玉の名作です。遊ぶ際にには是非とも原作百数冊を読破し、必要以上に眉毛をつり上げてお楽しみ下さい。あんまカッコつけすぎるとヤマンバギャルに気持ち悪がられるけど。


ザ・警察官 新宿24時(コナミ)

−ヤクザ捕らえてスピード昇進−

 アメリカの警察はカッコいいです。悪党を見るなり「フリーズ!!」って銃向けて、抵抗しようものならパパムと即射殺。おっきな悪党に対しては黒ずくめの服装にマスクまでしちゃう変態スタイルでサブマシンガンでパパムと射殺。面倒くさい時はショットガンでドーンです。素でカーチェイスとかしちゃったり、ホントにカッコいいです。

 それに比べて日本の警察官てば、小指ほどのナイフ持ったイッちゃったサラリーマン相手に集団で襲いかかって関節極めたり殴っても警棒でポコッって程度だし。17歳のバスジャックの時だって、スタングレネード使ったときはドキドキしたけど、やっぱりオッサンが集団で突入してガキをタコ殴りで終了でした。撃っちまえよ。ひたすらにショボくてカッコ悪いです。偉い人は賄賂貰ってウッハウハです。

 中途半端な人権擁護や平和主義を貫く憲法が幸いか、災いか、悪人とはいえその命は手厚く保護されているのです。まぁそれはそれでいいんですけど、オレから言わせて貰えば、

 悪人は粛正するに限る

 です。そして、やっと出ました!現実では味わえない体験ができるゲームならではのジャンル、ガンシューティングで想いを遂げられるときが来たのです。前置きがえらい長くなりましたが、「ザ・警察官 新宿24時」の登場です。

 設定は現代の日本、アジア最大の歓楽街新宿歌舞伎町をメインの舞台として、拳銃の大量密輸を行った暴力団相手に一斉摘発を行うというものです。オープニングでは、番組改編期のテレビ特番で良くやってる警察のドキュメンタリーをもじっていると言う凝りよう。軽妙なアナウンサーの声と尊大な音楽が嫌でも闘争心をかき立てます。

 何よりも、このゲームの最大の特徴は、センサーによるプレイヤーの重心移動がゲーム内に反映される所です。ガンシューティングというジャンルだけあって、その機能は、敵の放つ凶弾から身を守るため、物陰に隠れたりする行動に利用されます。今までは、敵が出てきて銃を撃つまでに数秒のタイムラグがあり、リミットまでに撃つというのがセオリーでしたが、このシステムにより、敵がいきなり撃ってきて、即死という事態もあり得るようになりました。オレは画期的なシステムだと思います。コレのお陰で、常に緊張感溢れ、的確な判断力が求められるリアルなコンバットシューティングが体験出来るからです。

 また、弾を撃ち尽くした時の再装填が惚れました。従来は画面の外を撃つ事で瞬時に弾丸がフル装填されるのですが、このゲームは物陰に隠れると同時に、あたかも弾を込めるかのように、カチャッ、カチャッとややスローモーに装填されていきます。全弾カラになってから、フル装填まで約2秒強ほどの時間がかかります。主人公の警官が持っている武器がマガジン式のハンドガンらしいので、このリロード行動はわりと理にかなっています。避けるという行動をプレイヤーのリアクションに求めているうえに、このリロードの仕方、何から何までバーチャルな銃撃戦を楽しませようという開発陣の心配りが涙を誘います。

 だからといってちょこっと撃って装填、を繰り返してればいいというワケでもなく、このゲームには時間制限が儲けられており、犯人射殺に時間をかけているとタイムオーバーでゲームが終わってしまいます。アメリカナイズなコンバットシューティングをするのは結構ですが、ゲームとして攻略するならば、やはりワンショットワンキル。そしてリロードのタイミングを見計らうといった射撃の腕前と戦略性がプレイヤーには問われるのです。進行ルートも2,3に分かれており、どのパターンが来ても大丈夫なように頭に叩き込んでおく必要があります。

 そして相手はヤクザです。出てくる奴らは当然黒服か入れ墨を背負ってるという有様。時々命知らずの野郎がドス持って姿勢を低くして突っ込んできます。このへんのアナログなさじ加減も絶妙です。と思いきや一面のボスはダンプカーを乗り回して大暴れという男っぷり。開発陣はこのゲームを作るために、様々な警察モノや極道モノの資料を集めたと思うのですが、時々方向性の違う資料を見てしまったのでしょう。どこかマヌケです。

  更に方向性の違いは顕著に見られます。ボス級の犯人を捕まえると顔にモザイク。スポンサー、もしくは許可の貰えなかった新宿歌舞伎町のお店の看板などにモザイク。殺伐とした銃撃戦の中の一服の清涼剤です。そして突然の銃撃戦にパニックになって逃げまどう善良なる一般市民が時々銃弾の雨の中を突っ走ってきます。結構間違って撃っちゃいます。撃つと「一般市民誤射!警察官不祥事」という新聞の見出し記事が画面の中にズバーンとカブります。また、同じように画面のそこら辺にいる同僚の警察官も間違って撃つとやっぱり新聞で叩かれます。その間残り時間はどんどん削られていくので、演出は面白いのですがやはり撃たないほうが無難です。どのあたりでバカ市民が出てくるかを把握するのも攻略のポイントでしょう。

 ボーナスポイントも一風変わっています。悪人を殺れば殺るほど昇進していきます。昇進の区切りごとにタイムボーナスやらライフプレゼントがあります。目指すは警視総監です。最高昇進になると何とライフ100個プレゼントという出血大サービス。何考えてやがんだとお思いの貴方、ご心配ありません。このゲームの警察組織は「東京都警」という架空の組織です。悪人が何人銃弾で頭が弾け飛ぼうが、警官が何人ハラワタを吹っ飛ばされようがお構い無しです。しかし一般市民誤射や同僚誤射は流石にマズイのか、ペナルティとして昇進が取り消されます。えらい現金な警察です。

 このゲーム、画期的な動作システムと演出のバカバカしさのおかげで、普段ゲームに寄りつかないようなライトゲーマーもよくプレイしています。鬱憤の溜まった営業マン等のいいガス抜きにもなっているようです。「電車でGO!」の時もそうでしたが、日本人(特に男)ってのは、やはり制服の職業に憧れるといった傾向が強いようですね。しかも拳銃の撃てる警察官です。ときめかないワケが無いでしょう。音楽ゲーム以来、一般層の取り込みを狙っているコナミですが、このゲームでもある意味成功したと言えるでしょう。

 個人的には、このゲームがすげぇ気に入ってます。出来れば第2弾、第3弾と続けていただきたいものです。将来的にはザ・自衛官なんかもやってほしいです。PKOで紛争地域に派遣された自衛官が、現地ゲリラを射殺射殺射殺!!

 無理か。いくら何でもお国に睨まれるわな。


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