Maid-in denjin


 

「始めは単純な好奇心だったんです。ただ、いいネタになるな程度にしか考えてなかったんです。・・・それが・・・まさか・・・あんな事になるだなんて・・・。嗚呼これ以上僕に何を言わせようというのですか。これ以上僕を苛んで貴方に何の得があるというのでしょうか。もう止めてください。僕を助けて下さい。ぼkをすくttてああああいzぃうぃwしぉえおあfぃ   

 めけ     ;       そべ      あ@」




   そこに居るのは誰ーーーーーっっ!?(ガシャーン)



 2005年5月某日

 ゴールデンウィーク真っ只中。普通ならば家族団欒、恋人たちは愛を語らう素敵な休日。

 太陽は午前中から早くも初夏の兆しを見せる。

 いい天気だ。
 くそったれ。

 今日は待ちに待ってないメイド喫茶潜入の日だ。この馬鹿げた企画に乗ってきた勇者は、

 ちくりん 殿(北関東が誇るヲタク野郎かつバーチャ世話人
 ヒ  ゲ 殿(北関東が誇るDQNっつうかDNQ(ドンク)
 そして、
 電人ネス(北関東が誇る最終電波兵器 こわれやすさLv.5

 の3人である。全員生身メイドに対する防御係数全くの未知であり、係る事態に陥った際の被害は計り知れない。

 とにもかくにも宇都宮市内のゲーセンで午前11時に待ち合わせる。オレは無駄に早起きしてしまったので10時くらいには来てゲームをしまくって自分の折れそうな心を励起する。

 11時直前にヒゲ氏からTEL。合流してちくりん氏を待つ。続いてちくりん氏到着。車のドアを出るなり渋い表情。あ、もしかして嫌だった?とか思ったが寝違えて首を痛めて大変な模様。「じゃあ行きますか?」と、ヒゲ氏の車に乗り合わせ一路小山市へ。

 車中では、
 「メイド喫茶じゃなくてメイドゲーセン(埼玉)行かね?」
 「つうかパチスロ行こうぜ!オレ今月負けてるから」
 「電人死なねぇかなwwwwwwwww」
 と、主に3つの話題。死にたいです。ハイ。

 あっという間に小山到着。もう逃げられないディスティニー。けだるい暑さの中をテクテク歩いてi−maidにめでたく到着。めでたくない。恐る恐るドアを開けると・・・階段があった。2階かよ。でもって恐る恐る階段を上る。

 白と黒のモノトーンの店内。
 そこに集うはむっさいい野郎共。
 なんかヒラヒラの服着たねぇちゃん。

 ・・・よし、帰ろう!!

 とギャバンの蒸着よりも早く思ったが、それよりも無駄な使命感が上回り、忙しく動き回るメイドさんに「すいませーん」と声をかける。すると、

 「お帰りなさいませー、ご主人様♪

 バキンッ

 心の大事な何かが早くも折れる音がした。

 戸惑いの中奥の席に通されて着席。水を出されたので即座に飲む。まずい水だ。そう感じさせているのは自分の心の弱さだろう。とにかくメニューに目を通す。

 萌え萌えオムライス
 メイドさんのカチューシャ水浸し(水餃子)
 スク水ゼリー
 たゆんたゆんアイス(メイドがシェイクしてアイスを手作り)

 バッカじゃねぇの

 と言いたかったが実際にやったら周りの野郎どもに四方八方から刺されると思ったので我慢した。

 「たゆんたゆんアイスってなんだべ?メイドに聞いてみっか」と純真さをさらけ出すヒゲ氏。 「カツ丼ねぇの?」と首が折れそうなちくりん氏。オレはなんかキモくニヤニヤしてた。多分。

 意を決して注文開始。とにかくメシを普通に食うつもりだったのでオムライスにアイスコーヒーにショートケーキを注文。ちくりん氏「もういいよわかったよ!」と半ギレ気味にチーズオムライスにドリンクとデザート注文。そしてヒゲ氏も同じく・・・と思いきやデザートにたゆんたゆんアイスを注文。あんた・・・漢ぜよ・・・。すいませんオレも頼むつもりでしたが日和りました。だって750円もするアイスなんて食えません。

 そしてしばしの間雑談タイム。
 「食ったあとメイドゲーセン行こうぜ(w」
 「やっべ、すっげぇ楽しい、やっべ」
 「電人死ねよwwwwwwww」
 もう死んでました。

 ところが、なんぼ待ってもメシが来ない。おいおい飲食店は注文受けてから15分以内に出すのが鉄則だろうが。普通の所なら速攻でキレてるところだがここはメイド喫茶。のんびり待ちながらメイドさんの可憐な姿を愛でるのがルールらしいです。つうか文句言ったら刺されると思った。途中「パフェのお客様?」って来たけど頼んでないですよアンタ。早くもドジっ娘っぷりを見せ付けられて萎える。

 結局1時間ほど待って最初のオムライスが出来上がる。2人のお言葉に甘えてまずオレが受け取る。が、

 「ごめんなさぁい。ちょっと焦がしちゃいました♪」
 ですって。

 ・・・

 あ”ぁ”!?んだとこのビッチがぁぁぁぁ!!

 とブチキレたかったが多分刺される(しつこい)と思ったのでニヤニヤして「ああ、いえいえ」と和やかに返す。本日2度目の日和見。

 「よろしければケチャップでお絵描きいたしますが?」と聞かれたので「カタカナでデンジンって書いてください」と真顔で注文。

 「本名ですかぁ?(ニコッ)」

 んなわけねぇだろうがこのビッチ!!

 と(以下略)で「デンジン」と書いてもらった。んで黙々と食らう。眼前の2人からもの凄い煽られる。畜生。味は・・・普通のオムライスですね、ハイ。

 続いてヒゲ氏のオムライス到着。お絵描きは「お任せでお願いします」でハートに羽が生えた絵を描くメイドさん。この辺はマニュアルかアドリブなのだろうか?そしてちくりん氏のチーズオムライス、じゃなくて普通のオムライスが来た。ここでちくりんさんに神・光・臨!!

 「チーズって書いてください!!」

 (゚∀゚)キタコレ!!

 人目もはばからずゲラゲラ笑った。「コレでチーズオムライスだ!!」とちくりん氏。そりゃそうなんですけど・・・。そしてケチャップで書こうとするがケチャップをオムライスの皿に落っことすメイドさん。はい3回目のドジ来ましたー。

 ・・・ビッチが。

 もう何がなんだか分からなくなってきたので早くデザート来いと祈ったが案の定全然来やがらない。それどころかまたオムライス持ってきやがった。クソが。30分ほど待ってデザート到着。期待のヒゲ氏のたゆんたゆんアイスですが、メイドさんがアイスメーカーらしきモノをオレらの目の前で必死にシャカシャカする。

 ヒゲ氏「大変っすね」
 メイドさん「はい♪私の二の腕がたゆんたゆんするのでたゆんたゆんアイスです♪」

 おっぱいがたゆんたゆんじゃないの?

 口の歯の裏まで言葉が出かかるが我慢した。そもそもそんな胸なかったしねあのメイドさん(大暴言)

 ようやく出来上がるアイス。器に盛られるが空けてビックリたったのスプーン3口分。3人して呆然。「いくらなんでもコレほどとは・・・」とショック気味のヒゲ氏。アイス原価が30円、メイド労働料が720円なんだろうなと無理やり納得してみた。3人全員が頼んでいたら相当キッツイ絵ヅラになったんだろうな、と、一人で戦慄してみた。

 食うもん食ったのでそろそろ帰るかってなって帰り支度。会計前にレジ近くの棚を見るとノートがぶら下がっていた。実写版セーラームーンの自由帳でした。コミュニケーションノートらしいが、なめとんのかオイ。中を見るとメイドスキー達のすんごいオナニー文とオナニー絵が満載だったので気分を著しく害した。会計をすると全員で6500円ほどだった。一人あたり2千円ほどか。他の店だったらどんだけまともなメシが食えただろうかと改めて鬱になる。

 そして店を出た3人。その時の2人の気分はいかほどのものだったろうか。とりあえずオレはただ「終わった・・・」というやり遂げた気分と「なんで来ちゃったんだろう・・・」という虚無感だけが体を包んでいました。何はともあれ、公言していたメイド喫茶に行くという快挙(?)を見事成し遂げました!!みんな誉めてくれ!!そしてこのふざけた企画に付き合ってくれたヒゲ氏とちくりん氏に改めて多大なる感謝を捧げて今回のレポートを締めさせていただきたいと思います。

メイドさんの最後の言葉 「行ってらっしゃいませ、ご主人様♪」

 二度と帰るかこのビッチ!



以上。

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