予言に記された、暗黒に染まった世を救うための4人の戦士。
その戦士達が今、始まりの地、コーネリア城に現れた――。
彼等の旅が、今始まる!
 
パーティーメンバー
★戦士=オスカー 赤魔術士=オリヴィエ 白魔術士=リュミエール 黒魔術士=クラヴィス
 
コーネリアの町入り口にて
 
戦「ふ、ついにここから俺の伝説が始まるのだな」
 
白「あの、突然で申し訳ありません…少し疑問があるのですが、よろしいでしょうか…?」
 
赤「なに?」
 
白「わたくしたちですが…ここへは、冒険の末、たどり着いた…という設定になっているようですが…」
 
戦「そうだ。俺達は世界を救うために旅をし、そしてここへ来たんだ」
 
白「旅をしてきたのですよね…この、モンスター達が跋扈する世界を…。それならば、何故、私達は今
なんの装備も身につけていないのでしょうか…」
 
赤「…のっけから鋭い指摘だね…」
 
戦「俺のこの鍛えられた肉体のみで、襲ってくるモンスター達を蹴散らしてきたのだろう」
 
赤「それじゃ、モンクだろうが」
 
白「…そうかも知れませんが…ですが、兼任魔術士であるオリヴィエはともかく、専任魔術士を名乗るわたくしと
クラヴィス様は、初歩の魔法一つ身につけていないのです…
これで魔術士を名乗るのは、職業の詐称にあたるのではないでしょうか…?」
 
赤「あんた…いきなりゲーム崩壊させる疑問だよ、それは…(冷や汗)」
 
黒「…リュミエールの疑問をまとめると、我々の正体は、こう言うことになるな…」
 
赤「うわ、あんた、いたの?あんまり黙ってるから、いないかと思ってた!」
 
黒「つまり…我々は光の戦士として、一旗揚げるために近在の地からこの町に来た田舎者…という事ではないか…?」
 
赤「ちょっとー、その言い方は身も蓋もないよ〜」
 
戦「そうまとめられるとは…この先の旅にたいする、やる気ががくんと減ったぞ…」
 
白「あ…申し訳ありません…そのようなつもりではなかったのですが」
 
 
町の入り口に立っていた兵(何事もなかったような口調で)「光の戦士達ですね。ぜひ、王様にあって下さい」
 
戦(突然の指名に驚いて)「なんで、このいかにも下っ端な兵士が、俺達のことを知っているんだ?」
 
赤「手配書でも、まわってるんじゃない?」
 
戦「人を犯罪者のように言うな!」
 
赤「え?どっかの女性から結婚詐欺で訴えられてたんじゃなかったっけ?」
 
戦「滅多なことを言うな!」
 
白「オスカー…そうだったのですか?そのような関係の女性が…?(悲しそーに)」
 
戦「うわあ、リュミエール!こんな馬鹿な台詞、気にするな!俺はお前一筋だと、そう言っただろう…?(甘い声)」
 
白「もちろんです…わたくしはあなたを信じておりますから…」(うっとりと見つめ合う)
 
赤「ちょっと、…世界が違うんじゃないの?違うと言えば、私もちょっと疑問があるんだよね」
 
白(気を取り直して)「どうしたのですか?オリヴィエ」
 
赤「いや、今現在、ここの神様(管理人)、私達の新作と、このエフエ○を同時進行してるはずだよね」
 
戦「そうだ。計画性のない神様だからな」
 
赤「それは前から判ってるけどね。一番疑問なのが、この管理人、この美しい私達を攻略するよりも、
どうやら、ダンジョン攻略の方を優先して進めてるらしいんだよね」
 
黒「…それはゆゆしき事だな…」
 
赤「そう思うだろ?だいたいにして、世間様には、私達にふさわしい、美しく、愛にあふれた世界が山のように
あるってのに、なんで私ら、こんな所でお上りさんやってなきゃならないのさ!」
 
戦「…それは、まあ、…貧乏くじを引いたと思って諦めるしかない…
何しろ、脳内が筋肉の花園な管理人だからな」
 
赤「あんた、やけに物わかりが良いじゃないか」
 
戦「ふ…何しろ、一年もつき合っているからな…オスリュミメインといいながら、何故かいつも寸止めなんだ…」
(遠い目)
 
白「…ラブラブは人様の作品に限る!がモットーの管理人ですからね…」(こちらも遠い目)
 
黒「…別に構わぬ…」
 
赤「あんたはそれなりに幸せだもんね…(イヤミ)」
 
戦「まあ、登場機会の少ないお前には、まだわからんとは思うが、ここにいる限り、甘い砂糖菓子のような時間は、ギャグにしか登場しないと居直った方が、精神衛生上にいいのは確かだな」
 
赤「達観してるねえ…」
 
町の入り口に立っていた兵「…あの、皆さん、お城に行っていただかないと、話が進まないんですけれど…。
もしもし、私の話、聞いていますかーーーーー??」(誰も聞いていない)
 
 
世界を救うためにクリスタルに導かれた4人の戦士。
彼等の旅は、まだまだ始まらないらしい――。