ファ〜〜、泣けるな〜〜
  人目を忍んで泣けるな〜〜


さて、さて、これからはじまるインド料理屋食べまくりの物語、舞台は板橋、店の名前も「ぴあら・ぱんじゃーぶ」、ここはすでに一度行った店。
俺と、ブルースの2人だけだけど。
たまたま2人だけで食べまくりした去年の6月3日(山羊よ!山羊よ!参照)に沖縄料理店を出た後の強行軍によって発見したのだ。
たまたま、徒然肉に記録が残っていたので、その部分を引用してみよう。
6月3日

<中略>



店を出ると11時を回っている。ココで帰るか否か?最大のターニングポイント。
ブルースは、先週俺が帰ったことを恨みがましく思っているらしいので、今週は付き合うことにした。
まず、オールナイト上映の映画館へ。
なんとなく、笑撃のコメディー映画「リトル・ニッキー」を見るコトに・・・
あまり期待をしていなかったのに、何故か最初から最期まで大爆笑!!俺とブルースのみ。日本の映画ファンって、コメディー映画の見方知らない人多すぎ。みんな、笑わない。
ま、わずか10人程度。終電逃した時間潰しの人ばかりなんだけど。
しかし、このバカバカしい笑いの巨編映画、俺は笑い尽くせるほど笑ったが、ブルースは俺の2倍も笑う。ヘヴィメタルバカにしか判らない爆笑ネタが散りばめられているらしい。メタル好きは見るべし。
映画終了は午前2時半。喫茶店も開いてない。ファミレスも新宿にはない。
では勝手知ったる池袋まで歩くかい?
30分かけてブクロへ歩く。ここらあたりから、この強行軍の性格が出てくる。
ワザワザ池袋まで行かなくても、途中にコーヒー飲んで休める店多数あり。でも、全部パス。
だって、池袋行くって決めたからな。
ワケの判らない理屈。しかし、ワケの判らない理屈好きの2人しかいないので、ワケの判らない理屈が反対意見なく通りまくり。

池袋のファミレスでスパゲティなど食しながら、今日第2の主題。「アイドル声優」(睦月影郎著:マドンナメイト社刊)を出す。
超内向的なオタク青年が、美少女(中学生)を交通事故から救ったのがキッカケで、美少女、その母(30代)事故を起こしたアイドル声優(20代)と次々やってしまうという、主人公と同じ立場の人には夢のようなストーリー。
アイドル声優に持ちキャラのコスプレさせてやったりと、影郎ならではの濃密演出がスゴイ。いろんな意味でスゴイ小説。
ブルースはハマってしまい、一心不乱に読みふける。日が昇り、居所を公園に移しても読みつづける。時々セリフを音読までする。
サワヤカな朝には似つかわしく無い、異常な盛り上がり。
俺達、バカ。

10時にレコード屋、また、ブルースがジオンステッカーを買うためにアニメイトへ、そこで俺が探していた「球鬼Z」(藤澤勇希著:秋田書店刊)を発見!
捨てたモンじゃないぜ、アニメイト。

12時半なので、昼飯喰って解散ですか?ということになり、飯屋を探す。
探す、探す。
歩きつづけた。
ラーメン屋、却下。
蕎麦屋、却下。
蕎麦屋が悪いというわけではないけれど、なんとなく旨そうな予感がしないから。
と、やってる内に30分以上も経てば、これはいつものヤバイパターンだ。
折角ココまで歩いて探したのに、今妥協したら無駄な苦労じゃん!!
もう、ラーメン屋とソバ屋には入れない。
そして、ラーメン屋とソバ屋以外の店は昼の時間帯が過ぎれば夕方まで店を閉める。
いつのまにか住宅街を歩いてる。日曜休業の店も結構ある。
条件は益々悪くなり、気がつけば板橋区。このまま行けば埼玉県戸田市だ!!
なんでか判らないが、旧中山道(いちにちじゅうやまみち)を歩きつづけている俺たち。
道を外れ、「高島平駅方面」に進路を取る。理由は「なんとなく」
ますます寂れる道。時間は3時を回る。店はもう開いてはいまい。
突然ブルースが「俺はこの道に見覚えがある!」
なんと、近所にブルースの高校時代の姉妹校があったのだ。
駅前に行けば何かある!
上板橋駅に辿り着いた!やった!
しかし、妥協せぬ戦士。やっぱりお手軽には店に入らない。
と、インド料理店発見!!どっからどう見てもインド人が、水撒きしてる!!
本物のインド人による、本物のインド料理!!
コレが喰えれば、3時間半の彷徨(既に4時)も報われるというものだ!!
「ゴメンナサーイ。5時まで休憩です」
ここまで来て、1時間くらい関係あるか!!
喫茶店で時間を潰してリベンジ!
つーか、寝ながらマンガ読む俺たち。
そして、勝利。
なぜならインド料理が旨かったから!
どう旨かったかは、いずれ又。

それにしても、3,4時間の彷徨は結構やっているが、徹夜あけでこんなに歩いたのは初めてだ。
やはり、キツイ。
トライアスロンを逆走するようなモンだろう。絶対溺れ死ぬって!
そして、この時「サグマトンカレー」(羊とほうれん草のカレー)を喰った俺達に、店の人は言ったのだ。
「ウチの自慢はマトンカレーですからね。是非、次は召し上がって下さい」
なにッ!?サグマトンとマトンは違う?・・・・・・思わず、はい、また来ますと言ってしまった俺がその店を訪れるのは、次の年の2月のことである。

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