確定拠出年金(日本版401K)
このほど成立が遅れていた確定拠出年金法が成立し、10月1日から施工されることとなりました。確定拠出年金とは、個人または事業主が拠出した資金を自己の責任において運用し、その運用結果によって老後の年金給付が行われる、新しいタイプの年金制度です。これまでの年金制度では、毎月受け取る年金の額が予め決まっている(確定給付)のに対し、この制度では毎月の拠出額が決まっていて、受け取る年金の額は運用の結果次第で変わってくる(変動給付)点が大きく異なります。米国の内国歳入法第401条K項に基づく401Kプランを参考にしているところから「日本版401K」と呼ばれています。
これまでの確定給付型年金制度が、少子高齢化の進展、雇用慣行の変化、年金財政の悪化など、社会・経済情勢の変化により様々な面で問題がでてまいりました。これらの問題に対応する新しい制度として、確定拠出年金が期待されています。この新しい市場開拓のため、今後金融機関などの営業が活発化するものと思われます。
加入者は「拠出」、「運用」、「支給」の3段階で税制上の優遇措置が講じられることになっております、掛金を拠出する企業も拠出金は全額損金(必要経費)算入が認められるなど、以下のように税制面での優遇が制度上の大きな魅力です。
|
確定拠出年金は、企業が掛金を負担する「企業型」と、個人が自ら決めた掛金を自分で積み立てる「個人型」とがあり、それぞれ掛金の拠出限度額も次のように異なっています。
<企業型>
〇企業年金がある企業・・・年216千円(月18千円)
〇企業年金がない企業・・・年432千円(月36千円)
<個人型>
〇自営業者など・・・年816千円(月68千円)−
(国民年金基金等の掛金額)
〇企業年金も確定拠出年金もない企業の社員・・・年180千円(月15千円)
ただし、国民年金保険料滞納の場合は加入不可