西野会計事務所 開業ごあいさつ

 私は、1998年に税理士試験に合格し、1999年に勤務先会計事務所を円満退職し、会計事務所を開設させていただきました。これもひとえに、税理士受験中は不自由な思いをさせたにもかかわらず理解と協力をしてくれた妻・子供、 また私をここまで育ててくれた両親、前勤務先所長を始め当初から私のような若輩ものとお取引いただいている顧問先の皆様方その他関係各位の皆様方のご支援の賜物と心より感謝しております。  

 さて、現在戦後最悪とも言われて おります大不況の真っ只中にありまして、いろんな指標においては回復等言われておりますが、はたしてそうなのでしょうか。 指標による回復というのは、早い段階で思い切ったリストラをした大企業がここにきてその効果が表れてきたのと、政府による景気対策が浸透してきたことによるものだと思いますが、その影にはリストラにより厳しい洗礼をうけた相当な数の従業員や取引先の皆様方の犠牲があるものと推測され、更に日産のように大胆なリストラを実行する大企業がこれからも出てくるように思われますので、私どもが主としてお取引いただく中小企業におかれましてはこれからも予断を許さない状況が政府の発表に反してしばらく続くものと思われます。

 一方、このような厳しい状況においてもネット関連を始めとして大幅に業績が伸びている企業もあります。先日機会があって訪問させていただいた大阪の箕面にある潟tァミリージョイ様は下着・靴下・パジャマなど「実用衣料品」の卸業をやっておられます。扱っているものは身近なものなのですが、スーパーやホームセンターとの加盟店契約により売り場の一画を「実用衣料品」の専用コーナーとして独自の流通システムを駆使することにより、会社設立10年弱で現在地方を中心として全国370店舗もの加盟店と契約し急成長しております。既存の業種においても技術とアイデアがあればいくらでもチャンスがあることをしみじみと感じた次第であります。

 現在のように市場が縮小しているような状況のもとでは過去の成功事例ややり方などの既成概念をまず否定し、常に改革意識を絶やさずに柔軟に対応しなければなりません。私も独立して一人の経営者としてようやく経営者の皆様と同じ目線で経営というものが観れるようにようになったように思います。従いまして経営者の苦悩というものも痛いほどわかります。

 今後は税理士として10年間の実務経験を活かして、このような厳しい状況においても顧問先企業の発展に貢献し、経営者のみならず従業員の皆様方が希望をもち、又喜んでいただけるよう付加価値のあるサービスを提供して行きたいと考えております。「小さくともキラリと光る事務所」を目指し日夜研鑚して行きたいと考えておりますので、今後ともご支援・ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。                                        1999年9 税理士 西野 津