翁山(1075m)

奥に見える翁山から稜線下る作者
    (風が冷たかった〜)


1999年11月13日 雪が降ってくる前に今年最後の登山は翁山にした。
翁山は山形県尾花沢市の東に位置し、宮城県との県境の山で標高1075M。
メンバーは遊びの先輩(ろくすけ師匠)と私の二人。


車で登山口方面を探していると、地元のおじさんが
「この前の大雨で、橋壊れて登らんねぇぞ〜。」っと教えてくれた。
せっかくここまで来たのだから、とりあえず行ってみる事にする。

登山口となる翁山小屋までは、橋を渡って林道が延びており、
そこまで車を乗り入れる予定をしていたので、橋の崩壊はショックだった。
しかし、川幅が狭く、板一枚掛けてあり、徒渉するのも問題無さそうなので、
ここから歩いて行く事にした。
準備をしていると、車が1台来た。中からお兄さん一人と犬一匹が出てきて、
「犬の散歩に来たんです!」と川を渡って先に進んでいった。
私達も9時40分(標高約390m)スタートして川を渡り始める。

緩やかな林道をのんびり進む。紅葉が見頃で、葉っぱの色使いに気分を良くした。
紅葉する松(後で調べたら唐松だった。最初、松が紅葉?枯れてるんじゃないよね?
っと思ってた。)の落ち葉が日の光できらきら光り、
林道も一面黄金色で、何とも幻想的な空間だった。
1時間後、クルミ平付近で休憩する。標高は約680m。
地形図を広げると翁山小屋まではすぐのようだ。
20分くらいで小屋につき、ようやく登山口。
杉林を抜け、ブナ林に入ると尾根に取り付く。すっかり落ちて積もったブナの葉は、
ふかふかでじゅうたんのようだ。
しばらく登って尾根から山腹を回ったところで休憩。標高は約850m。
チョコレートを食べ一服していると、先にスタートした犬のお兄さんが下山してきた。
聞くと頂上まで行き、おにぎり食べての下山だそうだ。
犬の散歩?とは言え長靴で頂上まで行ってくるとは、さぞ名の通った強者に違いない!
そー思いながら我々も先に進んだ。

いつの間にかブナから低木に変わっていた。
尾根道をぐいぐい登りつめるとようやく頂上で、12時15分に到着。
思った通り風が強い。風をしのいで昼食をとる。
下山は南にのびる県境の、草原状の稜線を行く。開放感がありとても気持ちいい。
黒倉山手前の鞍部から西側急斜面を翁山小屋方面に下る。
近くに流れる唐沢という川の原流部だけあって、ブナ林のあちこちから湧き水が溢れ、
小川となり流れている。ブナの保水力に感心し、この自然を大事にしたいと思った。
(機会があったら是非見ていただきたい。絶対自然のあり方に感心します。)
一部不明瞭な場所があったが、翁山小屋までたどり着き、だらだらと林道を帰るのでした。

初級者向けなので難しい所もなく、まろやかな感じのこの山は、
明るいブナ林あり、馬の背状の稜線あり、沼あり、小屋あり、湧き水ありと、
小さいながらもコンパクトに収まった、おすすめの山です。
話を聞くと冬はスキーを履いて山越えも楽しめるとか。
次はいつ行けるかな〜。





注1:地形図では『翁峠』となっていますが、地元では『翁山』と呼んでいます。

注2:翁山にはUFOの基地があるとよく噂になりますが、
見てきた限りではそれらしいモノが確認できませんでした。(発見したらちょっと怖い!)



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