2000.7.12

黒伏山(標高1227m)


黒伏山

登山日:平成12年7月2日(日)  天候:晴れ

舟形連峰にある黒伏山は、山形市から車で45分程の東根市にあり、上の画像を取った場所は、
「ジャングルジャングル」というスキー場の駐車場(登山口駐車場でもある)から撮りました。
いつ見ても圧倒的に立ちはだかる南壁は、幅(東西)600m、落差300m。
見たところ垂直に近く、クライマーの方たちに人気のようである。

ここに来たのは3度目で、
最初に来たのは、夏の暑い日、妻と二人で涼みに来て黒伏山の写生などしていたら、
突然の夕立に合い30分もいなかったと記憶している。
二度目は、登山として一人で来た。登山口から1時間30分程進んでから、またしても雨。
急坂をロープ頼りに登っていたので足元はぐちゃぐちゃで滑りやすく、雷も近くまで来てたので危険と判断し、
始めて途中撤退した山でもあるのです。

駐車場から村山野川に降り徒渉して、樹林帯の中(南壁下部)を通り、
黒伏山の西側を登り稜線に出て、山頂を目指す。
上の画像で言うと、右手前の小山裏から左下に移動して、
左側の山の裏から、画像中心よりやや左の稜線に出て、
右側の山のてっぺん迄、ぐるっと廻ってのコースとなる。
近くに見えるけど、とても遠いのである。

支度をして時計を見ると、9時15分。標高は約650m。
最初は下って川まで降り徒渉する。(前回はここですっころんだ)
渓流釣りで使う胴長の靴底はフェルトが貼ってあるが、登山靴にはない。
釣りと同じ様な歩き方では、やはり滑るのだ。
前回の経験を生かし慎重に渉る。伸び放題の草を掻き分け登山道を探し登り始める。
荒れ気味の登山道は幅も狭く歩きにくい。小虫もウヨウヨうるさい。
樹林帯の中は風が吹いてこないせいか蒸し暑い。
長袖のシャツを脱ぎTシャツ1枚になる。

50分ほど進んで休憩しよかと、座れそうな場所を探していたら、目の前に人が立っていたので驚いた。
ここは、クラインミングする人達が南壁に行く分岐点で、彼はこれから帰る所だったのだ。
登山者はほとんどの人が熊鈴を付けているからわかるが、彼らは持ち歩かないようだ。
聞くと、この分岐から20分ほどでやっているそうなので、見に行こうか迷ったが結局やめた。
一服いていると、いつの間にか蚊(?)に刺された。ムヒを塗り体中に防虫スプレーをする。
じっとしていると寄ってくるので先に進む。南壁直下は南壁と同じ石なのだろうか、
歩きにくい石の上を目印を探して歩くことになる。前回の下山時、間違えた場所でもある。
目印を確認しながら辺りの景色をよく見て頭にたたき込んだ。
普通こんな場所では不安になるが、南壁のクライマー達のかけ声が聞こえてくるので、
不思議と不安な気持ちになれなかった。

樹林帯を抜け、峠状の道を超え、黒伏山方面への分岐に着く。ここまでの来るのに虫刺されの箇所が増えた。
ザックを降ろして休憩中もTシャツの上から攻撃され、どうも調子悪い。何度かムヒを塗り体中に防虫スプレーをする。

ここの分岐からは尾根道になるが、しばらく行くと急な登りが待ちかまえている。
脇にはロープが張ってあり、いかにも「急な登り坂だから気をつけてね!」と言わんばかりだ。
休んでは登り、休んでは登りと、くり返しているうちも虫に刺され、ようやく展望の得られる稜線に飛び出した。
すぐ下は南壁で、正面には「ジャングルジャングル」スキー場が一望できる。
左に行くと山頂で、右に行くと南壁てっぺんで行き止まり。
とりあえず右に行ってみたが、すっぱりと切れ落ちてる尾根道はちょっと怖い。
道も荒れているので踏み外しそうになり危ないと思い戻り、山頂を目指す。
気持ちの良い稜線を歩き、一踏ん張り登ると山頂に着くことが出来た。
摩天崖と呼ばれる黒伏南壁  頂上手前の稜線から
 南壁方向見る。

山頂からは舟形連峰の山並み、朝日連峰が眺められると言う情報だったが、ヤブでなんにも見えない。
唯一、白森が眺められるだけだった。
時間と体力に余力が有れば白森〜福禄山と縦走しようかと思ってはいたのだが、
急登で体力を使い果たしてしまったらしく、とてもそんなパワーは出てこなかった。

時間は11時55分。「さぁ〜飯、飯〜。」と思って腰を下ろしご飯の準備をザックから出そうとしたら、
虫が集まってきたので、防虫スプレーとムヒを出した。
防虫スプレーが速いか、刺されるのが速いか格闘が続いた。
こりゃダメだと観念して下山を決意。歩きながらカロリーメイトを頬張る。
防虫スプレーはズボンのポケットに入れ、10分間隔でシューッとする。
休んだら刺されるんじゃないかと思い、スタスタ降りてきたので時間は早かった。
村山野川の徒渉前に川辺で、疲れた体をクールダウンさせ、ここでご飯にした。
遅い昼食 村山野川の岸辺で
火照った体をクールダウン。
ご飯の準備を始める、のりちん

一服し落ち着いてから徒渉し、車に戻って着替えていたら、急に雨が降り出した。
どうも、黒伏山と私の相性は良くないらしい。


駐車場から黒伏山山頂まで:2時間40分

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