眩く廃人

 アルバム「麝〜Jakou〜香」ですっかりLaputaにはまったまっきが、次にすることといえば…そう、「これが3rdアルバムなら、1st・2ndもあるってことでしょう」と、それらを探しに行きました。
そしてみつけてきたのが、これ。(でも、どうやらインディー時代のものの復刻版であるらしい)

5曲入りのミニ・アルバムです。ひとことでいうなら、Laputaによる喜怒哀楽(謎)

1曲目:SEから、Vocal.akiさんの声で「目覚めよ、我が胎内に眠る廃人よ」とのセリフがあり、即座に始まる 泥〜IN BOG…IN WORST〜 うっひゃぁ〜ん!!(>_<)背中がゾクゾクしましたよ。猛り狂った群衆とそれを煽るakiさんの映像が目にうかぶような、のっけから激しい曲です。あ〜、こういう音ってここ何年か聴いてなかったなあ。

 ちなみに、Laputaファンのことを指す「廃人」という呼び名は、おそらくここからきたものと思われます。(本当のところはよくわからない)

2曲目:Insatiable 引き続き厚みと重さのある曲ですが、歌詞をよーく読んでみると、かなり倒錯しているというか、妄想の世界に浸ってしまっている歌ですね。1曲目でガシッと捕まえられた後に、この曲でグイグイ深みに引き込まれるような感覚。

3曲目:an eternity 今でもライブでよくやってくれる曲ですね。始まりのドラムに続いて♪Faraway…an eternity  it's so faraway…an eternity♪と繰り返されるフレーズの、akiの声が好き。
♪僕らの輝ける未来は〜♪のあたりの、「逆らいがたい運命」というものの存在を肯定しているとも否定しているともとれそうな歌詞、こういうakiさんの書く世界観と言葉の使い方って好きだなあ。もともとわたしは、運命とは始めから結末の定まったものであるという考え方に対して嫌悪感のようなものを抱いている。例えそれがどんなに素晴らしいバラ色の未来であるとしても。未来は自分が選んで築いていくものでなければ意味がないんじゃい!だからこういう逆説的な言い回しって好きなのね〜。

4曲目: Vertigo これは、ちょっと聴くと恋愛の歌なのかなあという印象をうけますが、じっくり歌詞を読んでみると、そうでもないかもしれないとも思えてくる。akiさんの書く詞にはそういうのが多いですよね。「あなた」というのは恋する人なのか、信頼する友人のような相手なのか。重くのしかかる不安や目眩がするほどの狂おしい想いは、相手に向けられたものなのか、自分自身の姿に感じるものなのか…そんなことまで気にしながら聴くのは、深読みしすぎですか?(笑)

5曲目: 奈落の底こういうタイトルってあり?と以前ならば首を傾げていたであろう曲も、すでに廃人への道を歩み始めていたまっきには、まったく No problem, you are welcome なのであった(>何?;)♪堕ちて行く 堕落する 奈落の底へ♪ あ〜もう、堕としちゃってください!いやもうどこまででも堕ちて行きます!っていう感じですね、この曲までくると。
 ライブビデオで廃人さん達が腕を振り頭を振りしている姿を見ては、あー私も一度でいいから生で聴いてみたいー!!と願って止まない、あこがれの曲です。…でももうやってくれないらしいし…出会うのが遅かったか。チッ!

 そんなこんなで、一枚聴き終わった頃には、Laputaという麻薬に蝕まれた廃人が、またここにも一人生まれておりましたとさ。