それは、寒ぅ〜い冬の日の出来事じゃった。
まっきがまだ子どもの頃・・・小学生の頃でしたかね。親戚の結婚式か何かで、1月半ばに東京へ行きました。
式の前の日に両親といとこの家族と一緒に、その親戚宅へ。大人がいろいろ話をしている間、ひまを持て余し始めた小学生のまっきといとこ(幼稚園児)のふたりは、近くの公園へ散歩にでかけた。
東北の小学校は1月後半まで冬休みなので(いいでしょう〜(^−^))平日の昼間っからオモテで遊んでいることに、何ら違和感はないのですが、何せここは東京。普通の小学生は学校へ行っている時間帯・・・
そこへみしらぬおかぁさんがやってきます。明らかに私ら二人めがけて近づいてくるのです。まっきは子ども心に「どうしよう〜、学校さぼったでしょってしかられるー。補導されちゃうー。おまわりさんにつれていかれちゃうー」と大いに動揺したのでした。親に連絡されても今こっち(東京)にきてるし、親戚のうちの名前も電話番号もわからないじゃん、家出少女と間違えられたらなんて言って誤解を解けばいいんだろう、とかそんなことばかり心配していた。
「とにかく、いい子にしていよう」そう覚悟を決めたのでした。
「あなたたち」と、そのお母さん。
「はい。」と全力でいい子ぶりっ子のまっき。
「あなたたち・・・どこの学校?」
「(き、来たぁぁぁー;)あ、A小学校です」
「A小学校?」・・・そのおばさま、しばし沈黙。
ううう、疑ってるんだろうか。なにせこのあたりの学校じゃあないもんなあ。うぁーん!ほどうされるんだぁ!!とまっき大パニック。
おば様再び口を開く。
「あなたの学校って、私立?公立?」
「はぁ?」
「私立の学校に行ってるの?」
こんな平日の真昼間だというのに学校にもいかず遊んでいるし、およばれしてそれなりのちゃんとした格好をしていたので、どこぞの私立の小学校に通うおじょーちゃまだとでも思ったんだろうか。
「どこに住んでるの?」「秋田県です!(いい子ぶりっ子モード継続中)」
「お父さんやお母さんは?」「あ、今親戚のうちにいるので、そこに・・・」
「そうなのぉ。あなた、私立の学校に行ってるの?」
「(しりつ?)」
そう、この「しりつ」の意味を当時のまっきは履き違えていたのです。だってうちの地元じゃ小中学校は市立しかないからな!(>いばるな)
「(こうりつ?しりつ?・・・うちはNしりつA小学校だから、しりつでいいんだよねえ)」そんな思考をめぐらせた末、自信を持って「しりつ(市立)の学校です!」と答えたのでした。
「私立の学校に行ってるの?」
「はい(^−^)」>うそつけ。本当は公立だろうがよ。
しかしあまりにも自信をもってこたえるまっきに、そのおば様は「・・・そう・・・」なんだ、その沈黙はよ。そして「じゃあね、気をつけて遊ぶのよ」と言い残して去ってしまわれた。
帰ってから母にこの話をして、「うちはしりつしょうがっこうだよねえ?」ときくまっきに、母は微妙なニュアンスの笑顔を返してくれただけで、何もいいませんでした。あの笑顔の意味、いまならわかるよ、かーさん(T_T) いや、私立と市立の勘違いには、あの後すぐ気がついたんだけどね。誤りを指摘せず黙って聞いていてくれた母に感謝。・・・それとも、あきれて言葉もでなかっただけか?