・前日まで。 特に体力作りもせず、ただ惰性で計画だけは立てていた。7/27-28か8/3-4の2チャンス。 26日は爺ちゃんの一周忌法要があり何かと慌ただしい日程になるが「行ける時に行って しまおう」と、取りあえず7/27に行ける準備をしておくことを決めた。 実際に準備を開始したのは25日。法事のための準備と一緒に1年ぶりのザックや登山靴を 引っ張り出した。食料以外の装備は全て用意できたので買い物は食料と飲料水だけ。 ただ、天気予報を何度もチェックしてみたが、あまり良い知らせは無い。 「大気の状態が不安定」「午後から雷を伴った夕立が…」といったものばかり。 法事を終えた帰り道、取りあえず食料も準備できたので荷物をザックに詰め込んだ。 こうなると、気持ちがはやるが天気が…。取りあえず早めに就寝。 |
・現地へ。 東京では薄曇りの中、ときより日差しが顔を出す。取りあえず雨はまだ降っていない。 性格上、自分で納得しないと気が済まないので5合目まで行ってみることに。(13:15) 青梅ICから圏央道→中央道に入ると、相模湖付近で雲行きが怪しくなってきた。 「前にもこんな事があったな〜」と思いつつ車を走らせ、談合坂SAで一休み。(13:52) 稲妻がくっきり見えるほどの雷雨。土砂降りの中、アメリカンドックを頬張りながら しばらく空を眺めてボーっとしていた。「こんな雨の中、何しに行くんだ?俺」と 目的を忘れるような絶望的な土砂降り。これだけ降っていたら間違いなく”中止”と なるんだろうけど…「きっと5合目は大丈夫♪」と楽観視している自分がいる。 あきらめの悪い性格。困ったもんだ。SAを出て(14:16)大月JCTを超えると、雨量が増加。 「前にもあった」と思いつつ、河口湖ICが近付くに連れ雨が止みだした。 「やっぱりね」とどこか誇らしげにいると、目の前に飛び込んできた富士山は雲の中。 「前にもあった」…やっぱりあきらめが悪いのね。(^^ゞ スバルラインに入り(14:50)前方を走るバスが作り出すプチ渋滞に合わせてひたすら登る。 3合目から4合目過ぎまでモヤを伴った雨模様だったが、案の定5合目が近付くに連れて 雨は止み薄日が射してきた。いつもなら谷村PAでソバを食べてくるのだが、大雨のため スルーしてきたので、4合目手前の大沢駐車場にある売店でソバを食べようと思ったら お休みらしくシャッターが閉まってる。どこかついてないと思いつつそのまま5合目へ。 大した渋滞もなく、すんなり駐車できた。(15:30) |
・5合目。 ひんやりした空気。半袖では少し寒いが天気は大丈夫そう。山頂まで見えてる。 まずは郵便局でハガキを買う。恒例の”山頂からの暑中見舞い”のためのもの。 前にいるお客が韓国語で局員に質問攻めをしているようでチョッと長引きそう。。。 対応していたおじちゃんが普通に韓国語で応答しているのには驚いた。 なんとかハガキを買って神社に参拝。「ここまで来たんだから、何卒雨だけは…」と お願いは1つだけ。参拝を済ませ車に戻って暑中見舞いの宛名貼り。 地味な割には時間がかかるのでせっせと取りかかっていると、ポツポツと嫌な気配。 顔を上げると何と大雨。「夕立なら良いけど」と出発予定の18:00までに止むことを 祈りつつ、横になり少し仮眠。17:30頃に目を覚ますと…降ってる。時折雷鳴も。 後30分。「駄目かな〜」と少し弱気になりながらおにぎりを頬張る。 すると次第に明るくなって徐々に小振りになってきた。参拝の効果? 雨が止んだので、早速準備を…と、車外に出て靴を履こうとしたとき、再びの降雨。 車内に戻りまたしばらく考える。。。雨に打たれながらでも登ろうか、帰るか…。 単なる夕立と思いつつも、こう度々降ったり止んだりされると合羽を着たり脱いだりは とても面倒臭い…と言うことで、完全”雨”装備で準備完了。やっぱり登る気だ。(^^ゞ 5合目の広場は閑散としていた。軽く準備体操をして、いざ出発!(18:25) |
・登頂開始〜6合目。(2,305m〜2,390m) 風もなく穏やかな雰囲気。登山道入り口から上りにかかると着ている合羽のせいで 暑くなってきた。雨の気配はもう無さそうだったので、一度目の小休止で早々に 脱いでザックにしまった。視界は良好、風もない。遠くに見える雷光は、この辺の 天候には全く影響無さそう。そう言えば去年は直ぐ近くに発生していた積乱雲の 稲光にビクビクしながら登ってたっけ。 順調に歩を進め、6合目の安全指導センターに到着。(19:10) |
・6合目〜7合目。(2,390m〜2,700m) いつもの如く注意喚起のチラシを受け取り、家を出てからここまでの時間を 書き写しながら小休止。ゼリー飲料を飲みながら周りを見渡すと広場に群がる ツアー客と思われる人集り。徐々に暗くなってきたのでヘッドライトを装備して 歩き出す(19:20)と、いきなりの人渋滞。ゆっくり登りたいので別に問題はないけど わいわいガヤガヤといつもとはチョッと違う雰囲気。おまけにご丁寧に一般客を 先に通そうと道を空けてくれたりする。。。自分のペースで登りたいのに、 何となく急がされたりしながら山小屋を目指す。 ツアーの切れ目を見計らいながら休憩を挟みつつ、最初の山小屋”花小屋”には 20:20に到着。普段なら即休憩となるのだが、ツアー客が多いので通過。 |
・7合目〜8合目。(2,700m〜3,020m) 岩場が始まり、急に高度が上がるので何となくボーっとしてる。 2つ目の”日出館”で小休止。(20:25-30) ”七合目トモエ館”を通過。(20:40)”鎌岩館”も通過。(20:50) 人が多く、小屋の前に設置されているベンチでゆっくりと休むこともままならない。 ”富士一館”でチョッと一服。(21:00-05) 山本昌が199勝目を上げた。アミノ酸ゼリー飲料で乾杯♪あと1つだ!ガンバレ!! 長い階段を上り赤い鳥居をくぐると”鳥居荘”に到着。(21:20-25) いつものように西暦が入った焼き印を押して貰い、ツアー客に追われるように 早々に出発。客の切れ目を登った方が楽で良いとはいえ、去年よりも若干ハイペース。 休憩をこまめに入れながら登り続け、”東洋館”に到着。(21:40) 小屋の先にある下山道への連絡路で一休み。高度の低い所で時間調整しないと 寒さがきつくなるので20分ほど休憩。また30分ほど登り、八合目となる”太子館”に 到着。(22:35) |
・8合目〜本8合目。(3,020m〜3,360m) ”太子館”前の広場で腰を下ろしておにぎりを1コ頬張った。ふと隣を見ると タバコをくわえて電子ライターをカチャカチャとならしているお兄ちゃん。 気圧の関係か何かで、100円ライターは点きにくくなるんですよ〜。 見かねてZIPPOに火を付けて差し出す。しばらく談笑。「こういう事知って いるって事は初めてじゃないですよねぇ〜」「はい、10回目で〜す」なんて会話を しながら時間を潰す。とは言え、ツアー客が多そうなので、渋滞を加味して少し 早めに登った方がいいかも…と去年より20分ほど早く出発。(23:10) ”蓬莱館”を素通り。(23:15) ”白雲荘”で小休止。(23:50-0:10) ”元祖室”でも小休止。(0:25-45) 高山病になったのか、いつもよりフラフラして 気のせいか息苦しい。休憩の回数を増やし、ひたすら深呼吸を繰り返しながら なんとか克服。本八合目の”富士山ホテル”に到着。(1:15) でも素通り。 |
・本8合目〜河口湖口山頂。(3,360m〜3,7??m) ”八合目トモエ館”に到着。(1:20) 須走口との合流地点で相変わらずの混み具合。 脇にそれて”江戸屋”のベンチに腰を下ろし2コ目のおにぎりを食べる。 この混雑状況では、列に着いていくのが精一杯で、道端で休憩を取るのが 難しくなるだろうと思いしっかりと燃料補給。 渋滞も少々長引きそうと読み、去年より約20分早くツアーの列に紛れ込む。(1:45) ”御来光館”を通過。(2:10) 岩場に入ると案の定去年より遅いペースに。 山頂に近付くに連れて少し風が出てきた。立ち止まっていると震える寒さ。 九合目跡の木の鳥居をくぐり、ひたすら登ること2時間。石の鳥居が見えて きた頃には空が徐々に白けてきていた。10回目の山頂到着!(4:10) |
・ご来光。 あまりにも人が多いので、山小屋前のベンチも混雑気味。強い風の中、火口側に 周り人気のないところでお湯を沸かす。ここで食べる不完全なカップヌードルが 一番美味しい♪御来光の時刻が迫っていたのでお湯が沸いてすぐカップヌードルに 注ぐと3分間で後片づけ。カップヌードルを片手に御来光ポイントへ移動して ヌードルをすする。大勢の登山客の目が注目している中、ひとり暖かいものを 食べている優越感にしばし浸る。。。 食べ終わると間もなく御来光が。デジカメで写真を撮っていたら突然動かなくなり 慌てて携帯のカメラでシャッターを切る。凄くいい天気の中オレンジ色の光が 徐々に大きくなった。今年も素晴らしい御来光を拝観することが出来ました。(4:53) |
・お鉢巡り(山頂:3776m) 日が昇ると休む間もなくお鉢巡りに突入。初めてじゃないので、景色を眺めるのも そこそこにひたすら富士宮口頂上へと向かう。郵便局はまだ閉まっていた。 ポストに暑中見舞いを投函すると直ちに剣が峰へ。 何度歩いても、ここの”馬の背”がやっぱり富士山の一番の急勾配。何度か足を 滑らせながらも登り切り山頂で一服。(5:45) 展望台が混んでいたので景色も見ず、そろそろ下りようかなと思ったとき、 ”NHK”のカメラを持った数人のクルーがやってきて、何やら準備を始めだした。 ”NHK静岡”と書いてある。ひょっとして中継?興味津々で尋ねてみると、 7:00のNHKニュースで生放送を行うとのこと。7:00まで待っていればTV出演? チョッと迷ったけど、7:00はいつも下山開始の時間。。。1時間も山頂でボーと 時間を潰してまでTVに写る必要もないなぁ〜と、後ろ髪を引かれつつも 測候所を後にする。アナウンサーらしき人が原稿読みをしていたり、カメラの コードを繋いでいたり、着々と準備が進んで行くのを見ながらお鉢巡り後半へ。 河口湖口頂上の丁度反対側に差し掛かった時、身体が火口に向かって押し流された。 もの凄い強風。チョッと油断をしていたら、危うく火口に落ちるところだった…。 風と格闘しながらもお鉢巡り終了。山頂のお土産はお高いので、最低限のみの 買い物をして下山の準備。人が多いのでトイレまで渋滞。 |
・下山。 7:00、下山開始。 ツアー客の時間帯とぶつかってしまったのか、人が多く舞い上がる砂埃で 2回ほど泣かされた。ゴーグルをしていても全ての砂埃は防げないみたい。。。 下山道は携帯の電波が入るようで”電波ON”の状態にしていたら突然着信音が 鳴り出した。母だった。「今、NHKで富士山頂から生中継やってるよ〜」って。 「知ってるけど、待ちきれなくて下山開始した」「残念、でもいい天気みたいだね、 気を付けて」…やっぱり、TVが始まるまで待ってた方が良かったかな〜。。。 分岐点となる”江戸屋”に到着。(8:10) 特にすることもなく通過。 後はつづら折りの下山道を足下に気を付けながらただひたすら下るのみ。 膝に負担をかけないよう、杖を握る手にも自然と力が入る。 同じ事をただ単調に繰り返すのは辛いけど、ここは経験者。ひたすら我慢。 六合目の登山道との合流に着いた時は足の疲労もピーク。 五合目までの登りもただひたすら歩を進める。疲れているとは言え、他の客よりも 早足で歩いているようで、追い抜いた後から「何であんなに元気なの?」と言う 賛美とも取れる声がチラホラ。。。チョッと優越感♪ 五合目には10:15に到着。割と元気。やっぱり極めたかも。。。 帰りも元気でいる秘訣。「上りで頑張らないこと」の一言につきますです。はい。 |
・総評。 夕立には肝を冷やされたけれど、良い状況で行けたのは”スーパー晴男”だからかな? とにかく無理だけはしないつもりで的確に判断できた結果でしょう。 区切りの10回目。良い登山になりました。 来年以降もまだまだ行ける限りは行きたいなぁ〜。年に一度の体力測定。 ただ、年々筋肉痛がひどくなるような気がするのは…年かな。(^^ゞ |