・前日まで。 今年は早々に梅雨明けはしたのだが、 連日の猛暑に加えてゲリラ豪雨が不定期に発生する不安定な大気。 1週間前は早々に断念せざるを得ないほどの悪天候。今年も一発勝負で 挑むこととなった…が、よくよく考えたら、「惰性」で計画を立てているだけで 別に強制されている訳では無いんだけど…(^^ゞ 「体力測定」と称した”散歩”に今年も挑むことに。 |
・現地へ。 天気予報がよろしくない。山沿いでは「雷雨を伴うにわか雨」の予報。 現地の天候次第では断念も視野に入れて、また富士山ブームに伴う渋滞も考慮して 少し早めに家を出る。(12:30) 青梅インター(12:45)から圏央道→中央道に入り談合坂SAへ。(13:15) 恒例のアメリカンドック食べて出発。(13:30) 谷村PAに入り、これまた恒例のとろろそばを食べる。(13:45)まだ比較的天気は良い。 例年とは逆のパターン…って事は、登山中は雨?と嫌な展開が頭をよぎる。(14:00) スバルラインに入る。(14:20)入り口で配られたチラシには、駐車場渋滞時の お知らせが書いてある。どんなに並んでも一番奥の駐車場に入るつもりでいたが、 30分程待たされた程度で無事に駐車場確保。(15:30) |
・5合目。 アジア系の観光客で賑わう5合目広場を通過し、まずは小御嶽神社へ参拝。 道中の無事と好天をお願いする。郵便局でカモメールを購入し車の中で宛名張り。 出発までには他にやることも無いので、横になりラジオを聴きながら空を見上げる。 ガスに包まれたり、小雨がぱらついたり…お世辞にもあまり良くない。 ただ、幸いなことにラジオのノイズが無いので雷雲は発生していない模様。 下りで降られた事はあるが、登りから降られるのはちょっと…と思いつつ、 「それでも行く」と腹は徐々に登山の方向へ傾いてきた。 早めに雲の上に出られれば…とはやる気持ちを抑えきれず、少し早く着替えを済ます。 5合目の広場に繰り出すと、沢山のツアー客がそれぞれに準備をしている。 少し端の方に陣取り、準備運動と身支度を整え準備完了。(17:30) |
・登頂開始〜6合目。(2,305m〜2,390m) 道中は霧がかかった状態で、多少水滴が顔や衣服を湿らす。 ただ、まだまだ気温が高いので、合羽を羽織るのはためらっていた。 早めの出発だったのでまだ明るい中、あっけなく6合目に到着。(18:20) 10分程小休止を取っていると、小降りの雨がポツポツ…。 仕方無く、合羽の上着だけを羽織り、リュックにカバーをかけて歩き出す。(18:30) |
・6合目〜7合目。(2,390m〜2,700m) 天気が悪くなったのとほぼ同じくらいのタイミングで”ドーン”という音が聞こえた。 ラジオのノイズは入って無いので雷では無いと思うのだが…と心配していたら、 近くにいたツアーのガイドが”花火が始まったようですね〜”と解説。 8/1から富士五湖で行われる湖上祭の花火らしい。あいにくの天気でその花火を 見る事は出来なかったが、雷じゃ無かったので一安心。 その後も雨は降ったり止んだりの小康状態。 それほどの支障も無く、少しゆっくり目のペースで黙々と登り続ける。 7合目山小屋群の1件目「花小屋」通過が19:50。 2件目の「日の出館」で小休止。(20:00-10) |
・7合目〜8合目。(2,700m〜3,020m) 七合目トモエ館(20:15)、鎌岩館(20:30)、富士一館(20:40)、鳥居荘(20:55-21:00)、 東洋館(21:10-20)とここまでは順調そのものだったが、東洋館での休憩中に本降りの雨。 あわてて合羽のズボンを履いた。「マジかよ…」と若干へこみつつ歩を進める。 通り雨だったらしく、太子館でおにぎり休憩。(22:00-30) 去年より明らかに早いのを気にしつつも、人の多さも気になり早めの登頂を意識し出す。 …でも、頂上で凍えるのは嫌なんだけどなぁ〜。。。 |
・8合目〜本8合目。(3,020m〜3,360m) 蓬莱館を通過。(23:45)、白雲荘で小休止。(23:15-30) 合羽を着ていたので気がつかなかったが、中は半袖シャツのままここまで来ていた。 長袖シャツを着込む。元祖室で再び小休止。(23:45-0:15) 富士山ホテルを通過。(0:40) この頃には、既に人間渋滞の兆しが見え隠れ。 登山道を見上げても見下ろしても延々と続く光の列。人が明らかに多い。。。 |
・本8合目〜河口湖口山頂。(3,360m〜3,7??m) 八合目トモエ館で最後の小休止。(0:45-1:30) このペースだと日の出前の登頂は余裕と思われるが、早すぎ?の懸念もある。 御来光館を通過。(1:45) 人が多くて休む場所も無く、なすがままに列に並ぶ。 9合目の鳥居を2:15に通過。9合目からの岩場も余すところなく大渋滞。。。 結局、流れに身を任せるがままに登り続け、山頂に到着したのは3:20。 幸いなことに風も無く、平年よりも遥かに温かい。混雑する山小屋前を抜け、 火口付近に移動した。恒例の「ラーメンタイム♪」を済ましてお腹が満腹に。 しかし、辺りは俄かにガスが発生し出し、4:50の日の出の時間は真っ白け。 残念ながらご来光は拝めず…。でも、何度も見てるからまた次の機会に。。。 |
・お鉢巡り(山頂:3776m) 去年は雪のせいで、1周する事が叶わなかったお鉢巡りだが、今年は問題無いらしい。 ただ、去年と明らかに異なるのは、お鉢巡りに向かうツアーがやたらと多い。 昨年までは、ご来光を見るとすぐさま下山していたツアー客だったけど、 今年はそのうちの半分ほどがお鉢巡りに向かって行く。 案の定、富士宮口の山頂や郵便局も超満員。バイオトイレにも長蛇の列が。 挙句の果てには、富士山頂測候所跡にまで長蛇の列が。。。(5:30) まぁ、せっかく山頂まで行ったら、最高地点に行きたいと思うのはわかりますが… 初めて登った方がそれ程いるって事ですよねぇ。。。半ば呆れながら、しばらく 茫然としていると、列に追い付いたおじさんが「この上には何があるんですか?」と 声をかけてきた。「知らないで来たのかよ!」…と言う心の声を封印して「この上が 正に山頂ですよ」と答えると納得して列の後尾に並んでた。。。 おいらは「お散歩」だから、山頂(最高地点)は放棄してお鉢巡りの後半へ。 去年は回れなかった景色を眺めながら、すっかりガスの晴れた天空のお散歩。 この至福の時間を味わうために富士山を目指しているんだとしみじみと堪能した。 山頂での御朱印を、半ば無理やり押してもらい、「そろそろ杖を変えようかな。。。」と 真剣に考えた。それくらい恥ずかしいくらい年季が入りすぎた金剛杖。。。(6:20) 少し人気の引いたベンチで下山の準備。トイレの長蛇の列は全く止みそうにないので 8合目まで我慢することにした。 |
・下山。 6:50、下山開始。つづら折りの道のりを何回折り返せば…と考えると辛くなるので、 とにかく小幅で杖を頼りに降りる事だけを心掛ける。 割とゆっくり目に降りて来たので、8合目の分岐点には8:00に到着。 トイレを済まし、河口湖口の下山道へ移動する間に10分の小休止。 天気は良いので、後はひたすら足の負担を減らすことのみに気を配りつつ、ひたすら 重力と足の負担との格闘。何度体験してもこればかりは慣れないもの。。。(+_+) おまけに、準備不足で筋肉量が足りなかったのか、徐々に踏ん張りが利かなくなり、 何度か尻もちをつくような場面も…。(-_-;) 中ほどの避難所を9:00に通過。下山道のトイレを9:45に通過。案の定、ここのトイレも 長蛇の第行列だった。。。 だいぶ痛くなった足を若干引き摺りつつ、6合目の安全指導センターに着いたのは10時過ぎ だったか。。。俄かに雨模様。。。「えぇ〜」っと思いつつ、6合目のトンネル内で またまた合羽を着込み、雨脚が強くなる中、最後の下り坂に手こずりながらの下山。 「始め悪くて後悪し」…過去最悪のコンディションの中、今回も一応無事に帰還。(11:00) |
・下山後。 下山中感じていた違和感。両足のつま先に異常な痛みを感じていた。。。 靴を脱いでみると…爪が「死んだ色」(紫色)に変色していた。。。 後でわかった事だが、靴底がパックリと口をあけていた。。。 今回、お土産選びにはとても苦労した。前日に職場の同僚が登頂していたので、 「お土産がかぶりませんように!」とだけ…祈った祈った。(^○^) その結果は…大丈夫♪(*^^)v 5合目を後にし、いつもの日帰り温泉施設へ直行。会社からの留守電でトラブルが あったみたいなので、温泉の駐車場でしばし携帯でトラブル対応をしていると、観光バスが 2〜3台、次々と入ってきた。良く見ると「富士山登山ツアー」の中に含まれている模様。 おいらの富士登山計画が、丸々「ツアー化」されてしまっているみたい…。(+_+) ちょっと混んでしまった温泉につかりつつ考える。「平日にしないと…ダメかしら?」 明らかに「異常」と言えるほど、富士山ブームです。。。 「山ガール」…いらない。「軽装登山」…ふざけるな! ちょっと、来年以降の計画を考えさせられた。 |
・総評。 今年は文句なく「過去最悪」でした。。。 天候はともかく、富士山初心者が多すぎる。。。ちゃんとした計画の上で登っている 人は良いけど、「”ツアー”に頼んだから登れる」って考え方はやめて欲しいし 完全なる”間違え”です。 富士山に登りたい人に言いたい。「山頂は折り返し地点です」 山頂を目指すだけで全力を出した人は、二度と富士山に登ろうとは思わないでしょう。 下りのお馬さん、14,000円以上を握りしめて下ってきて下さいね♪ 最低限のマナーとして、「人に迷惑をかけないこと」だけは守って下さい。 今年の登山道のゴミの量は尋常ではなかった…。そんなことも判らない人は富士山に 登るべきではない。。。(-"-) |