ニャン太郎 ねこの2012年登頂記

(Update:2012/08/27)

● 昨年のリベンジ!!
・前日まで。
梅雨明けは平年並み。1週間ほど冷え込んだりハッキリしない天気が続いた後は
連日の猛暑日。今年は残雪が多いと聞いていたので「良い傾向だ」と思っていたら、
夕方頃に山沿いで雷雲が発生するパターンに突入。大気の状態が非常に不安定な状態が
続き、毎日の天気図と予報を見ながら一喜一憂する毎日。
山頂の扇屋のブログによると、予定日の一週間前からご来光が安定して見られる様に
なったと書いてある。去年のことを思い出せば、1時間位の通り雨なんか耐えてやる・・・と
変な意気込みでいる。まぁ、立派な合羽も買った事だし雷さえならなければ、ほぼ決行!
同じ職場で、土・日に富士登頂を計画していた人がいて、mixiによると良いお天気だった
らしいから日・月も大丈夫♪と自分に言い聞かせる。
・現地へ。
天気予報は「午後から雷を伴うにわか雨が激しく降る」のまま。降水確率50%。。。
ライブカメラで見る限り、五合目は晴れているようだが・・・。ガスに覆われた富士山は
いつもの事だし、夕立を旨くやり過ごせることを祈りつつ家を出る。(11:50)
漫画の配達のため八王子の両親のところへ。(12:40)
ちょっとお茶を濁してから出発。(13:30) 八王子西ICを通過。(13:43)
談合坂SAには寄らず、大月JCから河口湖方面へ。新車に換わって始めての中央道。
実に馬力の無さを痛感する。アップダウンが激しいため、100キロを出すと燃費が20km/Lを
切ってしまう。。。最近は"超エコドライブ"を心がけているため、80キロ走行で河口湖ICを
目指す。途中の谷村PAに入り(14:17)、山かけそばを食べるといういつもの行事を済ます。
何年か前、このPAで激しい夕立に見舞われた事もあったが、今年は曇りがちではあるものの
雨の気配は無い。谷村PAを後にし(14:40)、河口湖ICを通過。(14:49)。
スバルライン入り口の電光掲示板には「駐車場待ち、1時間以上」と出ているが、
毎年のこと。(14:57) 観光バスに連なって、延々と続く上り坂をひたすら進む。
毎年、四合目付近で霧や小雨に覆われたりするのだが、今年は全く無かった。
五合目駐車場から800m手前の規制ポイントで止められた。(15:28)
前に車は無くおいらが先頭。1分足らずで、無事に五合目第一駐車場に入庫。(15:33)
・五合目。
車を降りて富士山を眺めて見る。白いガスに包まれてはいるが、時折その雄大な姿を
現してくれたりする。

まぁ、去年もこんな感じだったけど、登山開始直後から徐々に崩れて・・・
最終的には「土砂降り&暴風で登頂断念」だったんだよね。
気を取り直して、相変わらず観光客でごった返している広場を通過し小御嶽神社で御参りを
済ませて、郵便局で"かもめーる"を買って車に戻る。
室内が小さく、特に天井が低くなった分快適な空間とは言えないものの体を休めるには
十分なスペースで宛名書き(貼り)だけして横になってラジオを聴きながら時間を潰す。
本当は眠れるといいのだけれど、若干興奮気味なのか落ち着かない。
朝から洗濯や掃除をしていた割には眠くもならず、何度も外に出ては富士山と睨めっこ。
山にかかるガスは殆どなくなっていた。

18:00を過ぎ、腹ごしらえと身支度を整えた。おニューの登山靴がちょっと心配。。。
広場に上がると、観光客も登山客もまばら。天気は問題無さそうなので、おニューの
合羽はカバンの中。18:30丁度に歩を進め始めて登山道に向かう。

・登頂開始〜6合目。(2,305m〜2,390m)
はやる気持ちを抑えつつ、最初の下り坂をゆっくりと歩く。下界は雲の切れ間から
所々に見える程度。背中に夕日を受けながら徐々に暗くなっていく道を下って行く。


坂を下りきるといよいよ登りの始まり。

去年とは異なり、視界は良好。

次第に辺りが暗くなり、下界のネオンが眼下に見え出した。

暗い山道を進むと、落石避けのトンネルの手前から例の日本語と英語のアナウンスが
聞こえ出す。安全指導センターに到着(19:25)「吉田ルート」のビラを受け取り奧の
広場で一休み。上方には七合目山小屋群の明かりが見える。

・6合目〜7合目。(2,390m〜2,700m)
水分補給とエネルギー補給を済ませ、再び歩き出す。(19:30)
心配していた天気はどこ吹く風。満天の星空に月明かりが射し風も穏やか。
遥か彼方で時折稲光が見えるが、長野の山の方で発生している雷雲らしく
影響は無さそう。ラジオを聴きながらつづら折りの砂利道を足をなるべく
上げないようにしながらちょこまかと足を動かす。1歩に付き2〜3cm程度しか
登っていない。でも、下りのために体力を温存するにはこの登り方がベスト。
(勝手に思っているだけですが・・・)小さな一歩でも、繰り返せば山頂には着ける。
後から大股で登ってくる人たちは次々に先に行って貰い、自分の呼吸と相談しながら
マイペースで登る。体力的に準備不足なのは承知の上なので、なるべく省エネで
足を進める。それにしても、昨年よりは格段に遅いペース。まぁ、時間的な余裕は
あるから特に問題は無い。「ご来光は山頂で!」という条件が無ければ、吉田口なら
登山道のどこからでも拝観できるからね。
やがて、足元が岩場に変わり「花小屋」に到着(21:05)
最初の山小屋で休むと混みそうなので、通過時間だけ記録してスルー。
・7合目〜8合目。(2,700m〜3,020m)
山小屋群が建つ場所は岩場になっており、短いが急な勾配が続く。油断すると息が上がり
高山病の兆候が出始める。少し進んでは立ち止まり息を整える。今年は休憩の回数が
異様に多い気がするが・・・無理はしないので、欲するがままに足を止める。
日の出館(21:10)を通過。トモエ館で小休止(21:20-40)ここでシャツを長袖に着替えた。
再び急な岩場を息を切らしながら登り、鎌岩館(22:00)、富士一館(22:10)、鳥居荘(22:30)、
東洋館(22:40-50)と七合目の山小屋群を通過する。軽く栄養補給をして八合目を目指す。
再び暗闇に包まれながら歩く。少し遅く出発したせいか、徐々に人が多くなってきたような
気がするが、沢山抜かれつつあくまでもマイペースを貫く。
・8合目〜本8合目。(3,020m〜3,360m)
太子館(23:30)、蓬莱館(23:45)と通過。白雲荘で小休止。(0:25-50)
昨年は雨の中、震えながらの休憩だったが今年はゆっくりと腰を下ろして腹ごしらえ。
少し寒くなってきたのでベストと薄い上着を重ね着した。ついでにトイレも済ませてから
出発する。このとき、時間は余り気にしていなかったのだが、時間的には「山頂ご来光」を
目指している人々のピークであったらしくかなりの混雑。でも、ペースだけは釣られない
ように気をつけながら歩き出す。元祖室(1:00-30)で再び休憩。
ここが本八合目前の最後の山小屋であることに気付いただけで、何回休もうが問題なし。。。
・本8合目〜河口湖口山頂。(3,360m〜3,7??m)
富士山ホテル(2:00)は登山客の列で既に渋滞中。歩きながらでも休んでいるのと
同じ状態なので、そのまま列の流れに。本八合目トモエ館(2:10-30)で再び小休止。

山頂を目指して続々と出発して行くのを横目に、オリンピックの男子サッカーを
ラジオで聞きながらおにぎりを頬張る。山頂まで延々と続くヘッドライトライン。
この分だと、ここから約2時間チョッと・・・ってことは、日の出の時間にギリギリ山頂。
取り合えず混んでいることは確かなので、人の流れに任せて歩き出す。
御来光館(2:50)を通過。男子サッカーが2試合目を勝利したのが丁度この頃。
九合目跡となる鳥居を通過(3:40)した。ここは昔は山小屋があったとのこと。
20年以上使っているおいらの金剛杖には九合目の焼印が押されている貴重品♪
徐々に夜から朝への移行が始まり、空が徐々に白み出す。(4:00)

日の出まであと30分チョッと。せっかくここまで来たのなら、多少強引でも
山頂に登ってしまってからご来光を見よう♪・・・とチョッと欲が出た。(^^ゞ
列の間隙を縫い、多少急な岩場を選んでスピードアップした結果、ギリギリ日の出前に
山頂へ到着。(4:35)

大混雑の山小屋前を急いで通過しいつものスポットへ。どこもかしこも人で一杯。。。

そして待望のご来光。(4:45) 2009年以来3年振りとなるご来光は実に見事なものでした。
山頂は朝焼けに包まれ、幻想的なひと時が過ぎて行く。


一通りイベントが終わってから、山小屋の裏手、火口側の風が無い所を探して腰を下ろす。
お待ちかねの「山頂ヌードルタイム♪」

沸騰し切らないお湯で作るこの味。疲れて冷えた体を見事に復活させてくれます。
・お鉢巡り(山頂:3776m)
 お腹も一杯になり片づけを済まし、山小屋を後にしてお鉢めぐりに出かける。(6:04)
 
 いやぁ〜いい天気♪乾燥しているため、ここ数年悩まされることがなかった砂埃が
 目に入るたびに大騒ぎしつつも、快晴の山頂を満喫しながら歩く。
 
 富士宮口の山頂に到着。(6:35) 少しピークを過ぎていたようで、御朱印も暑中見舞いの
 投函もスムース。あっ、山頂で郵便を出す人は、前もって宛名書きと切って貼りは
 済ませて置いた方が絶対に良いですよ。おいらは郵便局の中に入るや否や、持参した
 かもめーるにひたすら山頂郵便局のスタンプを叩き押し、郵便局員に手渡し即効で外に出る。
 おそらく、1分掛かっていない程度じゃないかな?
   
 郵便局の裏に出て、剣が峰を目指す。(6:40)
 
 富士山で一番険しく滑りやすい急勾配。金剛杖を巧みに使い、苦戦している人たちを横目に
 登りきる(6:55)と、例の如く山頂渋滞の列。デジカメを新調したので、折角だから列に並んで
 山頂の碑を写真に収めることにした。
 
 みんなお互いのカメラを渡しあっての撮影会が開かれており、まぁ、時間が掛かるのは
 当然だよね・・・という光景でした。おいらは碑だけとって退散。(^^ゞ
 
 すっかり日も昇り、気温が予想以上に上がったので剣が峰で半袖に着替えた。
 残り半分のお鉢をアルプスの山々を眺めながらのんびりと回りきる。(8:07)
   
 
 すっかりピークが去りぶつからずに歩けるようになった山小屋の前のベンチに腰を下ろし、
 お土産を物色したり水分・栄養補給をして下りに備える。
 
・下山。
 下山道の入り口に移り、下山準備をしながらもう一度山頂へ目をやる。
 
 予想もしなかった良い天気で・・・感無量。「来て良かった」。ただそれだけ。
 普段よりもチョッとだけ山頂で長居をしてしまった。それほど下りたくない。
 意を決して山頂を後にする。(8:30) 五合目到着予定は4時間後。
 急いで下りると膝が言うことを利かなくなるのはわかっているので、初めのうちは
 出来るだけゆっくりと下りる。久しぶりの快晴のために巻き上がる砂埃。
 火山岩が砕けて粉末状になったものなので、コンタクトをした目には天敵。
 バイク用の風除けゴーグルをかけているけど、隙間から容赦なく入ってきては視界を
 奪われる。途中、下山道の真ん中で立ち止まり、何度涙を流したことか・・・(;_;)
 30分ほど下って一休み。見上げると山頂の山小屋は遥か頭上。既に九合目の鳥居も
 見上げるところまで下りていた。
   
 どこぞのツアーのガイドが、「今年は下山道での落石が多いので注意して下さい」と
 言っていた。今までに経験したことがない光景だが、下山道斜面の上に雪が残っていたり
 砂利の中にも雪が。除雪跡と見られる山のようにうず高く積まれた雪も残っていた。
 確かに、これで雪が解ければ、砂利がゴロゴロと動き出すことは必然かも知れない。
   
 幾つもの単調なつづら折を黙々と歩く。体重+重力の衝撃で徐々に言うことを利かなくなる
 膝を騙しゝゝ。何度も立ち止まり休憩しながら淡々と進む。毎度の事だが、下山は
 これと言ったイベントも無く、ただひたすら「忍耐」の一言に尽きる。(ーー;)
 ガスに覆われながら、茶色の火山岩の一本道を砂埃を巻き上げながら無言で下りていく。
 
 八合目の緊急避難小屋(10:50)を過ぎ、七合目の公衆トイレ(11:45)を過ぎると
 やっと「あと一時間」ってところ。やがてつづら折りの道が終わり、一直線の下り坂と
 落石避けのトンネルを3本ほど過ぎるとやがて軽い上り坂に。
 安全指導センター(12:20)で登山道に合流する。
 痛い足をもうひと踏ん張りしながら登りも通った道を引き返す。特に階段が膝に厳しい。
 15分程して下りが終わると、後は25分程のゆるい上り坂。
 時々すれ違う馬や車を横目にひたすら歩く。景色を見る余裕も無い。ただとにかく、
 締め付けられている登山靴を脱いで開放されたいだけ。(^_-)
 やっとの思いで五合目に辿り着いた。(13:00)
・下山後。
 靴を脱ぐ開放感を早く味わいたいのは山々だったけど、駐車場まで下りて着替えて
 また上がってくると、時間も掛かるし体力的にも辛かったので、リュックを背負ったまま
 お土産を物色。会社と両親と妹分のお菓子を適当に購入し、お土産も抱えながら
 駐車場に到着。ヘロヘロになりながら、やっと靴を脱ぐ開放感を味わいお散歩終了。
 山頂でちょっと長居をしたので結構遅い時間になってしまった。登山用に持って行った
 おにぎりやバナナで軽く腹を満たし、いざ温泉へ♪(14:00)
 ようやく温泉に浸かれたのは午後の3時。あ〜ぁ、疲れた。(^_^;)
・総評。
 心配していた天気は思いもよらないくらい「いい方向」に傾いてくれたので、何も文句の
 付けようがありません。寒さも無く、過去2番目か3番目にいい天気♪ラッキーでした。
 但し、体力的な衰えは否めなかったかなぁ〜。最近、テニスもなかなか参加していないのに
 山登り用のトレーニングも何もせず決行するのは、いくら登りで体力を温存していても
 結構辛いかも。少しは事前に体力作りをするようにしなきゃ。。。
 まぁ、無事に行って来れたし、車も無事だから今年は満点に近い散歩でした。(^^)v

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