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上座部仏教は、心所は「有る」と、強調する一切有部に近い部派。 心所は「有る」という考え方の理解のために。
「心と心所は、水と水の成分によってたとえるとわかりやすいのです。 世の中に100%純粋な水は存在しません。水にはたとえ微量であっても、必ず何かの成分が含まれています。 水道水、下水、コーヒー、血液、雨水…など、様々な液体の差は水に含まれる成分の違いです。 心も心に溶けている心所によっていろいろな心があります。優しい人、明るい人、落ち着きのない人、怒りっぽい人、嫉妬深い人、欲深い人、鈍感な人、敏感な人、鈍感な人、など人間の性格は、どの心所がその人の心に溶けやすいかということで決まります。 性格は固定化されたものではありません。人格は条件によってコロコロ変わります。 心は純粋な水の如く善でも悪でもありません。 心に怒りが溶けたら怒りの人となる。心に慈しみの心が溶けたら、優しい人になる。 次の瞬間にどの心所が生じるか、自分にもわからないのです。」 (スマナサーラ長老講義録「初期仏教の世界」より)
*********************** 中観、唯識になじむと、長老の説明は、なんとももどかしく感じられる。
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2010/11/29/17:12:48
No.48
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