記事No | : 2340 |
タイトル | : 何にも考えないを実践して解ったこと。 |
投稿日 | : 2014/06/23(Mon) 16:44:40 |
投稿者 | : 桃青 |
私は、昔から、どうして、皆、もっと考えないのだろう?
と、不思議に思ったものですが、何も考えない境地を会得してみて、「何も考えないでいると、こんなに気持ちが楽なのだから、何も考えないでいることから抜け出したいとは思わないはずだ。」
と、納得しました。
考えてみれば、宗教って、「何にも考えない」ことを奨励しているようなところがありますね。
一度、宗教なりなんなりによって楽の境地へ入ってしまい、「その境地にいることは正しい。」と保証を与えられると、もうそこから抜け出せないものなのでしょう。
ふと、思い出したことがあります。
それは昔、師匠の熱心な信者さんに、折に触れて
「わっちは、全て仏様にお任せしました。」と、繰り返し言われる年輩の男性がおられた。
そのかたは傍から見ていても、本当に「仏様にお任せ」の心境に達しておられることがよく解り、迷いをなかなかふっきれない私は
「あのような信心ができるようになりたいです。」
と、師匠に申し上げた。
当然、師匠から、賛同と励ましの言葉を頂けると思ったのですが、
師匠は、顔を曇らせ、
「あまり、良いことでもありません。」
と、言われたので、私は、驚きました。
何故?と、問う私に、師匠はさりげなく話題をかえてしまわれたので、その話はそれきりとなったままで、師匠は遷化された。
何も考えない楽を知った今、あの時、師匠は何も考えなくなる危険性を説かれたかったのかしら?と、思い当たるのですが・・・。