記事No | : 2348 |
タイトル | : 佐世保女子高生の事件 |
投稿日 | : 2014/09/01(Mon) 17:32:58 |
投稿者 | : 桃青 |
新潮45、9月号で、脳科学者がこの事件を「承認欲求型殺人」と名付けていた。
この殺人は、少女の異様に強い承認欲求が動機となっていると見ると、合理的に説明できると分析している。
脳科学者が行った事件の合理的な説明は興味深かったのですが、
それとは別にこの少女のパーソナリティの分析に興味をひかれました。
「過剰な承認欲求と自己顕示的な自己愛を持ち、他者に対して自分が多大な影響力を及ぼせることを見せつけたり確認したりしたいという欲求の異常な強さが特徴のパーソナリティ障害の可能性がある。」
と、いくつかのパーソナリティ障害の名をあげておられるが、私は少女がどのパーソナリティ障害に分類されるかには、それほど興味はない。
何故なら、強い承認欲求、自己顕示的な自己愛、他者への支配欲、
というものは、強いといわれるリーダーや、社会的成功者にしばしば揃って見られるものだからです。
いや、おそらくそのようなものが無ければ、突出した成功者やリーダーにはなれない。
では、過剰な承認欲求をもつものが、社会的成功者になるか、犯罪者になるかを分けるものは何なのだろう。
それはその者がもつ「反社会性」と呼ばれるものらしい。
脳科学者は、「実はこうした人格は環境によって出来あがるのではなく、生得的な気質である。」と、書いている。
困ったものですね。環境を整えても人格障害的なひとは生まれてくるもののようです。
では、そういう人をどう見分け、どのように対処していったらよいのでしょう。
著者は「話の中に頻出する作り話と小さな矛盾の数々、明らかな社会的通念を逸脱した発言と行為が繰り返された場合、軽く受け流さず慎重な行動をとることだ。
一定の距離を置いて恨みを買わず、逆に舐められないようにもする、というのが最も適切な対応となる。」
と、書いているが難しい。
対応に自信の無いものは、迂闊に近寄らないのが一番、ということであろうが、皆が遠巻きにして眺めていたり、仲間に入れなければ、それでは生得の強すぎる「承認されたい。」という欲求は満たされず、やはり、とんでもない反社会的な行動を誘引しそうだし・・・。