タイトル | : コトバノハナタバ。「如何なる成功も・・・」 |
記事No | : 1966 |
投稿日 | : 2013/03/28(Thu) 11:57:47 |
投稿者 | : 桃青 |
「如何なる成功も家庭の失敗を償えない。」
某M教の言葉です。 ひどい言葉ですね。
家族関係に苦悩するひとをムチ打つような、溺れる者を嘲笑うような、無残さがあります。
そして、家庭が失敗しているか、していないかを測る基準は、某M教の基準です。 某M教の家庭の基準とは、19世紀、ビクトリア朝時代の英国が国民に教えた家庭の模範像です。 すなわち近世産業革命後の英国に登場したいわゆるプチブル家庭像ですね。 ビクトリア女王も自らその模範的家庭像を演じて、国民に範を垂れられましたが、晩年夫君を喪ってのち、庭番の男性を生涯の恋人とされていたことは、当時国民には知らされることはありませんでした。
家の外で働く一家の主、慎ましやかに家を快適に整え、子供を育てる貞淑な妻と、子供の分をわきまえ、両親の言いつけを守る素直な子供たち。 これが当時の英国が国民に示した家庭のあるべき姿、です。
悪くはありません。 現在でも、社会に出て人間関係に気を使いながらあくせく働くよりは、夫の稼ぎで贅沢三昧出来たらいいな。と、願っている女性は少なくないでしょう。 専業主婦であることを教会が推奨することもあって、 某M教の女性会員はほぼ百パーセント専業主婦か専業主婦予備軍です。
このコトバはそのような背景を踏まえて読まないと、この言葉の酷薄さがわからないでしょう。
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