FOOキリ番「7001」Get記念リクエストイラスト お題 「刑務所での運命の出逢い伊沢&関&キム」
「刑務所での出逢いは、いきなりバトル!」
02/09/26
伊沢はあまりのことに息が止まりそうになった。
食事を取ろうとして皿を持ち、立ち上がったその時だった。
眉を赤く塗ったその男を見た。
伊沢はすべてを一瞬にして理解することができた。
すでに、その男は飛びかかろうと身構えている。
つい今しがた同房の関に、自分の命が狙われていると知らされたばかりだ。
しかも、ここは刑務所の中。
まさかこんなところで襲われるなどと、誰が想像出来ただろうか。
とにかく逃げなければ・・・。
自分は決して喧嘩向きの男ではない。そのことは伊沢自身が一番よく知っていた。
それが、こんなにも早く、しかもこんなところで・・・・。にわかに信じがたい。
しかし、確実に刺客は今自分の目の前にいて、絶対絶命の状況なのだ。
そのことだけは紛れもない事実のようだ。
どうする伊沢修、自問自答している場合でも・・・。その暇さえ無さそうだ。
逃げるのか?どうする?
やらなければ殺られる、ここは逃げ場のない刑務所の中なのだから。
いつもの自分なら次々うまい手を考えつくはずなのに・・・。
このような緊急事態が彼の頭脳を凍り付かせてしまった。
それ以上に身体は萎縮して立ってるのがやっとの状態なのだ。
どうする伊沢!
その時!
眉を赤く塗った男は伊沢に飛びかかった。
もう、お終いだ!
「いやーーーーん!ばかぁーーー」
食事を載せた皿を放り投げた。
皿は宙を舞い飛んでいった。
「とりゃああああああーーーーーー!!!!」
もの凄い迫力の何かが飛び出してきた。
同房の関だった。
それは一瞬の出来事であった。
関の見事な手刀が刺客の後頭部に決まった。
刺客は、ばったりと倒れて再び動こうとはしなかった。「おまけのページ」TOPへ戻る (copyright)文里やん@絵描き職人&マーサ@文書き人