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これは敬礼の意味の考察とも言えるんだけど、
シナリオガイドブックで君塚さんは、
「死んだと思って敬礼してる皆にたいして、室井がやや困ってる図になってる。」
と言ってます。
けど、ノベルでは、
「英雄のように敬礼をうける青島を誇りに思う図」
になってて、私としてはこちらが正しいと思うんです。
少なくとも、映像での室井さんの表情は困ってはいなかった。
敬礼に気づいた時に怪訝な表情はしたけど、そのあとは堂々と前を向いて実に誇らしげだった、
と、私には見えました。
と、いうことは君塚さんの脚本の意図(病人コント)と、
本広カントクの見つけたツボ、演出意図はまったく違っちゃっていた、
ということですよね。
私は、この場面は、
「青島への敬礼を誇りに思う室井と、名台詞後の青島と運転する室井への敬礼」
だと思うんです。
室井さんは敬礼は「現場の代表としての青島」への敬礼だと思ってる。
けど、そもそも敬礼は、室井さんが運転席に乗り込むのを見た和久さんから始まってます。
(和久さんは青島くんが車に乗せられるまではその姿をじっと見つめていて
 室井さんが乗り込んだところで初めて敬礼してる)
だから、「事件は現場で起きてんだ」の現場の代表としての青島くんと、
キャリアの参事官である室井さんが、みずから肩を貸し運転して青島くんを運ぶ、
その姿への敬礼だと、私は思うんです。
けど、室井さん自身はそのことには気づいてない。
室井さんは謙虚な人柄だから、自分が現場からそんな敬礼を受けるとは思わないんでしょう。
敬礼している警官たちには室井さんが運転しているのはわからないんでは?
という疑問もないではないですが、でも、車は「室井参事官の車」なんだし、
少なくとも室井さんの指示でもなきゃそんなことはできんでしょう。
(普通は救急車で運ぶもんね)
だから「運転はともかく室井さんの関与があること」は、
皆にわかった、と、私は思うんです。
しかも、無線であんだけ「室井さん!」っと連呼された室井さんだから、
青島くんと室井さんの(信頼)関係は、
もう警視庁中で有名になっちゃったと思って間違いない!


と、まあ、そんな風に私はあのシーンを理解してるんですが、
いかがでしょうか?
実は寝ている青島を乗せて運転する室井の気持ち