(織田ドラマTOP)
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織田裕二には心に傷を持つ男が良く似合う。(いいのか?)
「振り返れば奴がいる」の司馬江太郎もそうであったが、高岡淳平もとんでもなく素敵だ。
淳平の傷は、理想の弁護士であった父親が裁判で負けて自殺したことであった。
いつか真実を明らかにすることを胸に秘めつつも、勝つために手段を選ばない淳平。
「勝った方が真実」「勝たなければ意味がない」と言いつつも、
そんな自分を「最低の弁護士」だと嫌う淳平の姿は、
そのスリムでカッコイイスーツ姿とあいまって素晴らしくカッコイイ。
徹底した調査能力、観察力、弁論術、を駆使して連勝を続ける淳平。
なんといっても法廷での彼の姿が絶品である。
裁判長を振りかえり「以上です」という彼の姿。
傍聴席に向き弁論する彼の姿。
こんなカッコイイ弁護士が実在するなら是非お目にかかりたいものである。
石田にのみ心を許す淳平が、次第に姫野京子にも打ち解けていく。
その姿は微笑ましくもあるが、しかし、個人的には、
淳平が京子と「できあがって」いくことを匂わせる描写は不用だったのではと思う。
あくまで、法廷劇として、あるいは父親の件に関する大内と淳平との関係の中で、
物語を掘り下げることで充分だったのではないか。
また、ストーリー展開にやや不自然さが残るように思うのは気のせいか?
途中でなにか方針のブレがあったのだろうか。
なにはともあれ、高岡淳平は実にカッコイイキャラクターである。
そのスーツ姿が非常に「決まって」いる。
上等そうなスーツにシャツ、そしてサスペンダーが実に素敵だ。
スリムな体型に短めの髪もさらに清潔で上品そうな印象を与えている。
演技面でも、例えば、第3話で平瀬弁護士の敗北を見届けに来た淳平のしぐさなど、
そのひとつひとつが実に見事である。
入ってきたときの平瀬への会釈、出ていく前の会釈。
台詞もなく、傾けた体の角度と微妙に目を動かすだけの演技は、
その「言葉」を十二分に表現している。
また、信じていた大内に裏切られた場面の悲しみも、その「目」から伝わる。
織田裕二のこういう演技は絶品である。
しかし、淳平の部屋の高級そうでセンスのいいガラス工芸品は淳平の趣味なのか?
冷蔵庫にはビールと水しか入ってないようだが、家で宅配ピザ以外の食事はとってないのか?
昼もバーガーが多いようで、ちょっと食生活の心配な高岡淳平である。