ガレのちクズり(1999春・富士山アタック)その2(携帯版)


○作戦5
エグレの目立つ赤土の道。
軽快に進む、うめなお広報部隊。
走りながらの実況中継!
「キャー!」「コワイ!」だけでなく、
「よーし!アクセル開けちゃおうかなぁ」「スタンディングしよっと!!」
などと、戦いに明け暮れる我々の心をなごませてくれる。
「現代版・東京ローズ」なのだ!
もし、うめなおメットに隠しマイクを取り付けたなら、もっとスゴイ事が聞けるかも。
例えば
「よーし!アクセル開けちゃおうかなぁ!って、口に出しちゃおうかなぁ」

T字路で行軍停止。
ここからアップダウン往復ステージ。
ガレた急坂の下りが待ち構えている。
がんじ隊員
「もういい!俺は今日はもう十分走った!あとはビールだぁ!」
なんて素敵なお言葉!
その3文字にヒマTWもくじける。

アタック隊:がんじ/ひま/びわみわ/たまを/うめなお/そえ各隊員以外の人。

次々と戻って来る各アタック隊員。
残るはA堀隊長・でか隊員のみ。
こんな楽しい企画を立ててくれた隊長・走りながらのビデオ撮影を行ってくれた隊員。
我々はこの二人に対する感謝の気持ちを押さえる事が出来ず、手に手に持った岩をルート上に並べたり、わざとらしく走りやすいコースに立ちふさがって超岩岩ルートに誘導したりしたのであった。

○作戦終了
最後のガレガレ登りを前に部隊を2分割。
ガレガレ経由小隊と舗装路バイパス小隊に。
すでにアタマがルービ化し、戦意喪失したヒマTWはバイパス組に。

バイパス小隊:がんじ隊長/びわみわ/たまを/そえ/ひま。

一列になって県道・国道を進む。
びわみわ・たまを・そえ各隊員は、当然の様に見るからに女性であるが、細身・ロンゲの"がんじ隊長"がオネ~チャンに見える。
一見、レディースオフチームなのだ。
後ろから追付いてきた見知らぬオフ車は、我々を追い抜く気配を見せない。
そいつは、なにか出会いへの期待を感じさせるオーラを発しながら、何も知らずに
「温泉」「ルービ」「クズ宴会」に向けてひた走る我々を追走し続けるのであった。


5/23(日)、「富士ガレ場・七転び八起きツーリング」二日目の朝。
続々と到着する日帰り参加チームを出迎えながら、気合を入れて朝飯!
夕べ(未明?)のクズ宴会はエンドレスで続き、ワタクシがリタイアした時点でさえAM2:00!!
眠いことは確かだけど、なんのこれしき!
勢いを付けようと「オハヨウるーび」を一献!!
これが敗因であった。
テントに戻り、出撃準備。
どら輸送兵が帰った為、工具をデイパックなどに詰める(初日は、どら輸送兵をあてにして、工具を持って行かない者多数!)。
次にシュラフをしまっておこうか・・
そのまま、吸い込まれるように横になる。
夢と現実の狭間でエンジン音が響いている。
なぜかそれが「出発」という文字につながっていかず。
「おいっ!!」
その声で我に返る。
声の主は、テントの中にアタマだけ突っ込んできた塁さんの顔!
慌ててテントから飛び出る。
そこには・・・・
静寂の中、帰り支度をする"たまを先生"、そして塁さん。
他には何も無い。
頭の中に「海ゆかば」のメロディーが流れる。

●富士ガレ場・第二次攻撃隊

・ホンダ空爆部隊
がんじXR/たけぞーXR/KDJ・CRM/TBB・CRM/うめなおディグリー

・ヤマハ機動部隊
骨折テネレ/でかやまWR/真理TT/むらやのTT/高橋TT/
びわみわレイド/いそび家2ケツのランツァ(双胴爆撃仕様)/K山セロー

・スズキ工作部隊
峰DR/まさよんDR/組長ジェベル/おぐらんジェベル

・カワサキ決死隊
A堀KDX

・見送る国民
るいレイド

・見送りもしない非国民
ひまTW

空は快晴!心は晴れず。
自己嫌悪に苛まれてボーゼンとしていると・・・
後ろから肩を叩かれる。
振り返ると塁さん、その手に持ったルービを差し出す。
地べたに転がりダラダラと過ごす。
確かに気持ちはいいではないか!
クズどうしでクズクズと過ごすうちに、再びウトウトとしてくる。
気が付くと、塁さんもいなくなっている。
すでに昼。
全くの一人ぽっちに。
湖畔のキャンプ場の昼下がり。
たった一人で地べたに転がっているのもアヤシすぎる!
思わずテントの中に逃げ込む。

やがて戻って来る走り部隊にブザマな生き恥をさらすより、いっそ奇麗に消え去ろうと、ヨタヨタと撤収を始めると・・・・
聞こえてくる排気音!!
いや~ん!来ちゃだめぇ!
このまま行かせてぇ!!
祈り空しく次々帰還。
展開に全くカンケー無く居残っていたTWをあざけ笑う様に、再び活気にあふれる、湖畔のキャンプ場の遅い午後・・・・


1へ
バイク旅へ
「週末の放浪者」携帯版TOPへ

「週末の放浪者」PC版